妊娠中のインプラント治療は可能?6つのリスクや治療のタイミングを解説|戸田市のインプラント治療|北戸田COCO歯科

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妊娠中のインプラント治療は可能?6つのリスクや治療のタイミングを解説

安全性・リスク

 

 


「治療中に妊娠したら、どうなるの?」
「妊娠中のインプラント治療はリスクがある?」

など、外科手術があるインプラントは妊娠中に治療を進めても問題はないのか気になりますよね。

そこで本記事では、日本口腔インプラント学会所属の歯科医師田口が「妊娠中のインプラント治療は可能か否か」について詳しく解説していきます。

妊娠中にインプラント治療をするリスクや治療を検討するタイミングなども紹介しているので、合わせて参考にしてください!

 

 

 

【執筆・監修者】田口 耕平
北戸田COCO歯科 院長
【経歴はこちら】

 

 

1:妊娠中のインプラント治療は避けるのが無難

 

妊娠中のインプラント治療は避けるのが無難

結論からお伝えすると、妊娠中のインプラント治療をすることは可能です。

実際に、安定期であればそこまで問題がないと考える歯科医師もいます。

ただし、この後に紹介するようなリスクがあるため、特別な理由がない限り妊娠中のインプラント治療は避けたほうが安心でしょう。

 

2:妊娠中にインプラント治療を受ける6つのリスク

 

インプラント治療をするリスク

妊娠中にインプラント治療を受ける場合には、治療がはじまってから後悔しないようにするために

 

レントゲンやCTの胎児への影響
治療時の体勢が妊婦に与える影響
出血量が増えた際の早産の可能性
麻酔薬や術後の投薬
長期間に及ぶ通院負担
つわり時の治療


の6つのリスクを患者さまご自身も、治療に入る前に理解しておいたほうが良いでしょう。

どういうことか、一つひとつ解説していきますね。

 

2-1:レントゲンやCTの胎児への影響

インプラント治療を行うためには、レントゲンやCT撮影による胎児への放射線リスクがあることを覚えておきましょう。

というのも、インプラントは正確な治療を行うために、レントゲンやCT撮影が必要になるからです。

なにか問題が起きたときに「あのときのレントゲンが原因かも…」となるのを避けるためにも、やはり妊娠中のインプラント治療は避けておくのが無難でしょう。

被ばく量ついて

身体に悪影響を及ぼす被ばく量が200mSvに対して、一般的なレントゲンの被ばく量は0.06mSvと少ないです。

しかし、影響が0だとは言い切れないので注意をしましょう!

 

2-2:治療時の体勢が妊婦に与える影響

突然ですが、歯医者で治療する際の体勢を思い出してください。

イメージしていただけるとわかると思うのですが、基本姿勢は仰向けですよね。

実はこの仰向けの体勢は、お腹が大きくなっている妊娠中期以降の妊婦さんにとって負担が大きくなります。

少し名前が難しいのですが、仰臥位低血圧症候群(ぎょうがいていけつあつしょうこうぐん)という症状が出ることがあるのです。

具体的には、

 顔色が悪くなる
 冷や汗が出る
 
吐き気を感じる
 
ひどい場合は意識障害が起きる


など、母子ともに負担がかかる症状が多いので、治療時間が長くなるインプラント治療は避けたほうが良いでしょう。

 

2-3:出血量が増えた際の早産の可能性

インプラント治療は、外科手術が必要になるため通常の歯科治療に比べて出血量が増えるケースが多いです。

通常であれば問題がない出血量でも、妊娠中は早産リスクを上げてしまう可能性があります。

普段とは体がまったく異なる状態になっているので、より注意をしたほうが良いでしょう。

 

2-4:麻酔薬や術後の投薬

インプラント手術時には麻酔薬や術後の投薬(痛み止めや抗生剤)が必要になります。

麻酔薬や術後の投薬で、母体または胎児に強く悪影響が出るわけではありません。

しかし、リスクが全くないというわけではないので、可能な限り妊娠中のインプラント治療は避けたほうが良いでしょう。

 

2-5:長期間に及ぶ通院負担

インプラントは、通常の歯科治療に比べて治療期間が長いです。

なぜなら、あご骨に埋め込んだインプラント体と骨が結合するのを待つ期間が必要になるからです。

インプラントの治療期間

・骨が十分にある場合:約4~5ヶ月
・骨が少ない場合:約7~13ヶ月


そのため、妊娠中にインプラント治療をしてしまうと、出産までに治療が終わらない可能性があります。

産後は育児で忙しく、なかなか歯医者に通う時間も取れないケースが多いので注意をしたほうが良いでしょう。

 

2-6:つわり時の治療

つわりがあるときは、口腔内に歯科器具を入れられるだけでも辛いケースがあります。

また、妊娠初期につわりがなくても、中期~後期にかけてつわりの症状が出てくることもあるのです。

つわりの症状が酷くなると、治療を中断することになる可能性も出てくるの注意をしましょう。

 

3:妊活中にインプラント治療を受けるタイミングは?


妊活中にインプラント治療を受けるタイミングは?

妊活中に歯を抜くことになった場合、インプラント治療を選択していいのか迷いますよね。

基本的には、妊活中の方がインプラント治療を受けるタイミングは、

妊娠前:妊娠が発覚した際に治療が一時中断になってもいい場合
出産後:落ち着いて治療を進めたい場合


になります。

とはいえ、計画通りにならないのが妊娠ですよね。

出産後までインプラント治療を待つ場合、歯が抜けたまま放置しておくのは、患者さんにとってもお口の環境にとっても良いものではありません。

担当医とインプラント治療をする時期やタイミングを事前に話し合い、抜歯予定または抜歯した部位を今後どうするか計画を立てておきましょう。

 

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4:インプラント治療中に妊娠がわかったらどうすればいい?

 

インプラント治療中に妊娠がわかったらどうすればいい?


インプラント治療中に妊娠がわかった場合には、すぐに歯科・産婦人科のそれぞれの担当医に状況を伝えましょう。

基本的には母体や胎児への影響を考えて、治療は一時中断になるケースが多いです。

すでに歯がない場合には、仮歯や入れ歯などを入れて一時的に機能面や見た目を補う処置が行われます。

治療のどの段階で妊娠したかによってできる処置も異なるので、まずは担当医と今後の治療計画について相談してみてくださいね!

 

5:妊娠中のインプラント治療の結論


それでは最後に、妊娠中のインプラント治療で重要なポイントを簡単におさらいしていきます。

 

まとめ

妊娠中のインプラント治療は、後々のリスクを考えて避けておくのが無難です。

具体的には、
レントゲンやCTの胎児への影響
治療時の体勢が妊婦に与える影響
出血量が増えた際の早産の可能性
麻酔薬や術後の投薬
長期間に及ぶ通院負担

つわり時の治療

の6つのリスクに注意する必要があります。

妊活中にインプラント治療を受けるタイミングは、
妊娠前
出産後

のどちらかです。

それぞれ治療を進めていく上での注意点が異なるので、担当医と今後の治療プランをよく相談しましょう。


インプラント治療中に妊娠がわかった場合には一時中断になるケースが多いです。

産婦人科・歯科双方の担当医と相談の上、今後の方針を決めてくださいね!


以上、妊娠中のインプラント治療についてお話しました。

妊娠中は体も心もいつもよりデリケートな状態になっているので、ご心配やご不安も多いと思います。

患者さまのライフプランに合わせて、歯科治療もサポートいたしますのでお悩みの際は遠慮なくご相談ください

 

 

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執筆協力:森崎ことり(ライター)