公益社団法人日本口腔インプラント学会で2015年に調査されたデータによると、インプラントは1本あたり20万円~40万円かかります。
また、2022年時点では、オプションを含む総額で1本あたり約30万~40万円かかるケースが多いです。
そうなってくると、気になるのが保証内容ですよね。
- だいたい何年くらい保証してもらえるのか
- どんな条件で保証してもらえるのか
- どこの歯医者でも保証書はつくのか
- いくらまで保証してもらえるのか
など、治療後に何か問題が起きたときの安心・安全を確保してもらえるのかを患者さまが心配するのは当然だと思います。
そこで本記事では、日本口腔インプラント学会所属の歯科医師・田口が、知っておくと役立つ「インプラント保証の5つのチェックポイント」を紹介していきます。
インプラント治療を受ける歯医者を選ぶ際は、ぜひ保証内容も含めて比較検討してみてくださいね!
【執筆・監修者】田口 耕平
日本接着歯学会
日本口腔インプラント学会
日本補綴歯科学会・専門医
国際口腔インプラント学会・認定医
日本糖尿病協会登録歯科医
北戸田COCO歯科 院長
【詳しい経歴はこちら】
1:インプラントの目安の保証期間
インプラントの保証期間は、「約5年~10年」に設定されているケースが多いです。
ただし、すべての歯医者で同様の保証を受けられるわけではありません。
なぜなら、インプラントは自費診療のため、歯医者によって大きく保証内容が異なるケースが多いからです。
「5年保証」「10年保証」という言葉だけに安心せず、必ず治療前に保証内容までチェックしておくのがポイントになります。
では次に、具体的に保証書のどんなポイントをチェックすれば良いかについて解説していきます。
2:インプラントの保証内容と5つのチェックポイント
保証期間以外でチェックしたいインプラントの保証内容は、
- 再治療時に保証が適用される範囲
- いつから保証が適用になるか
- 保証費用・免責金額・限度額
- 保証適用の条件
- 保証の対応回数
の5つです。
それぞれのチェックポイントを、詳しく解説しますね。
2-1:再治療時に保証が適用される範囲
保証がついているといっても、保証される範囲はそれぞれ異なります。
例えば、
- インプラント体は保証するけど、上部構造(被せ物)は保証されない
- インプラント体に比べて、上部構造の保証期間が短い
など、同じ「5年保証」「10年保証」といった枠組みでも、よく見てみると保証の手厚さが異なるケースが多いのです。
そのため、インプラント治療を受ける前には必ずかかりつけ医で、再治療・再手術時の
- 保証される範囲(無償で対応してもらえる範囲)
- 保証されない範囲(自己負担になる費用)
の2つをチェックするようにしましょう!
2-2:いつから保証が適用になるか
次に重要なインプラント保証のチェックポイントが、「いつから保証が適用になるか」です。
保証の対象期間は、
- インプラント体(根の部分)をアゴ骨に埋めた直後から
- 被せ物(目視で確認できる歯の部分)が装着できてから
などで異なるケースが多くなります。
念の為、こちらも治療前にかかりつけ医に確認をしっかりとっておきましょう。
2-3:保証費用・免責金額・限度額
インプラントの保証には、
- 無償保証(治療費に含まれている)
- 有償保証(オプションで追加加入する)
の2つがあります。
また、
- 免責金額:治療後の経過年数によって補償額が減額される
- 保証限度額:保証される金額の上限が決まっている
が設定されている保証も多いです。
インプラント保証と一口に言っても、料金面で異なるポイントも多いので、細かいところまで確認しておくようにしましょう。
2-4:保証適用の条件
インプラント保証の4つ目のチェックポイントが、「保証適用の条件」です。
歯医者での通常のインプラント保証では、無条件で保証適用になることはありません。
一般的には、以下のようなケースでは保証の対象外になることが多いようです。
1.治療後に担当医から指定された定期メンテナンスを受診していない
2.保証対象外の歯科医院で治療を受けた場合
3.故意または重大な過失による損傷
4.禁煙指示を受けているのに喫煙した場合 など
保証条件も歯医者によって大きく異なる部分ですので、必ず治療前にかかりつけ医で確認するようにしましょう。
2-5:保証の対応回数
インプラント保証の5つ目のチェックポイントが、「保証の対応回数」です。
- 保証期間内であれば、何度でも無償で再治療・再手術してもらえるのか
- 限度額に達したら、保証は適用されなくなるのか
など、念の為保証の対応回数についても確認しておくのが安心です。
通常、インプラントは約10~15年たっても約9割は状態を保持しているので、保証は使わない可能性のほうが高いかもしれません。
しかし、いざというときのためにも、保証内容は治療前にしっかり確認しておくのが安心ですよ!
では次に、当院(北戸田COCO歯科)でご用意している保証内容について紹介します。
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3:当院のインプラントの保証期間&保証内容
北戸田COCO歯科では、患者さまのご不安な気持ちを少しでも軽減するために、
- 無償保証(5年)
- 有償保証(最長10年)
の2つのタイプの保証をご用意しております。
では次に、それぞれの詳しい保証内容を説明していきますね!
当院のインプラント無償保証(5年)
※実際にお渡ししている保証書
当院の無償保証の内容は、以下のとおりです。
次のような場合は、保証期間中であっても一部または全額有料になります。
1.患者様の重大な不注意や不慮の事故など、明らかに当院の責任ではない場合
2.診療時に全く予想し得ない変化が、口腔状態に起きた時
3.当院の指示に従わない状態で使用された場合
4.医院指定の定期検診を受けていただけなかった場合
では次に、保証料を支払うことで追加できるオプションの有償保証についてご説明します。
当院のインプラント有償保証(最長10年)
こちらは、「無償保証(5年)だけでは不安だ」という患者さま向けにご用意しているGuide dentのインプラント10年保証です。
以下は、詳しい保証内容になります。(2020年12月時点)
・上部構造のみ:15,100円~18,600円+税
・インプラント体:200,000円
・上部構造:100,000円
・上部構造のみ:オペの当日から10年間
・1年目から2年目/年2回以上
・3年目から10年目/年1回以上
・所定のメインテナンスを行っていたにも関わらず、インプラントが脱落、破折した場合
・偶然な事故により、インプラントが脱落、破折した場合
・万が一当院が何らかの事情で廃院してしまった場合
・患者さまがお引っ越しをされて当院に通うのが難しくなった場合
でも、全国のガイドデント認定医療機関へ残りの保証期間を引き継げます。
保証内容については、治療前に担当医またはスタッフから詳しく説明させていただきますのでご安心くださいね!
4:インプラントの保証期間とチェックポイントの結論
では最後に、インプラントの保証期間とチェックポイントについて簡単におさらいしていきます。
インプラントの保証期間は、通常5年~10年に設定されているケースが多いです。
ただし、一口にインプラント保証と言っても、
・再治療時に保証が適用される範囲
・いつから保証が適用になるか
・保証費用、免責金額、限度額
・保証適用の条件
・保証の対応回数
は、それぞれの歯医者で用意している保証によって大きく異なります。
必ず契約前に、保証内容はどうなっているかをかかりつけ医にしっかり確認するようにしましょう。
以上、今回はインプラント保証についてお話しました。
当院では、患者さまのご希望に合わせて保証内容を変えられる2つのタイプのインプラント保証をご用意しております。
疑問点等ある場合には、口頭にて説明させていただきますので遠慮なくお問い合わせくださいね^^