インプラント治療を検討している方にとって、
● 治療期間がどのくらいなのか
● どんな流れで治療をするのか
は気になるポイントですよね。
そこで今回の記事では、目安となる「インプラントの治療期間や流れ」について、日本口腔インプラント学会所属の歯科医師・田口が紹介していきます。
ぜひ、参考にしてください!
本記事で紹介するのは、あくまでも”目安”です。
患者さま一人ひとりに合わせた治療期間や流れはそれぞれ異なりますので、詳細は必ず担当医に確認しましょう。
【執筆・監修者】田口 耕平
北戸田COCO歯科 院長
【経歴はこちら】
1-1:インプラント全体の治療期間について
☑骨が十分にある場合:約4~5ヶ月
☑骨が少ない場合:約7~13ヶ月
になります。
治療期間が長いのは、土台となるあご骨にインプラント体を埋め込んだ後、あご骨とインプラントがくっつくのを待つ必要があるからです。
あご骨が少ない場合には、あご骨を増やす手術(骨造成)も追加するため、
● 骨が再生するのを待つ
● 骨質が固くなるの待つ
関係でさらに治療期間が延びます。
ブリッジや入れ歯に比べると治療期間は長く感じますが、これ以上歯を失いたくない方にとってインプラントは最適な治療法です。
治療時間がかかる代わりに、他の治療法に比べて長持ちすることもわかっています。
2:インプラント治療の流れ!項目別に通院回数や期間を紹介
1.カウンセリング・検査
2.治療計画や治療費の説明
3.手術
4.被せもの(人工歯)作成と装着
5.メンテンス
通院回数や治療期間については、項目別に詳しく紹介していきます。
インプラントは自費診療のため、料金がかかる項目や治療の流れが歯医者によって異なります。
2-1:カウンセリング・検査
カウンセリング・検査は、
● 通院回数:約1~3回
● 通院期間:約1日~2週間
になります。
カウンセリング・問診では、
→ 患者さまの歯に対するお悩みの確認
→ 現在のお口の健康状態の確認
→ 選べる治療法の説明
→ 患者さまが希望される治療法の確認
→ 持病や服用薬の確認
などを行います。
患者さまにご納得いただきながら次のステップに進むため、カウンセリング回数にはバラつきが出るケース多いです。
また、歯医者にCT機材が設置されていない場合には、他の医療機関に撮影しに行く関係で通院期間が延びる可能性があります。
CT撮影そのものを行わない歯医者もあります。
しかし、正確で安全なインプラント治療のためにはCT撮影が必須です。
もしCT撮影がないまま治療が進んでいきそうな場合には、セカンドオピニオンを利用して他院で話を聞いてみるのもオススメでしょう。
2-2:治療計画や治療費の説明
治療計画や治療費の説明には、
● 通院回数:約1~3回
● 通院期間:約1日~2週間
がかかります。
このステップでは、患者さまのご予算やお口の中の状態から、歯科医師が最も適切だと判断した治療プランをご説明します。
なぜなら、一口にインプラントといっても患者さま毎に
● 治療法
● 費用
● 治療期間
が大きく異なるからです。
当院では説明漏れや患者さまとの相違点をなくすために、説明時には以下のような紙をお渡ししております。
歯周病や虫歯などがある場合には、お口の中を良好な状態に保つために手術前に治療を行うケースが多いです。
2-3:手術
インプラント手術は治療法によって、通院回数や治療期間が大きく異なります。
通常のインプラント手術は、
● 一回法手術:外科手術が1回
● 二回法手術:外科手術が2回
です。
手術後には、抜糸や消毒のための通院が約2~4回それぞれ必要になります。
また、どちらの手術法でも次のステップに移る前に、あご骨とインプラント体が結合するのを待つ期間が約1~3ヶ月必要です。
あご骨を再生・増やす手術を同時に行う場合は、より土台をしっかりさせるために全部で約6ヶ月~1年の回復期間が必要になるケースがあります。
歯がない期間の仮歯については、以下の記事を参考にしてください。
2-4:被せもの(人工歯)作成と装着
あご骨とインプラントがしっかり結合したことを確認したら、被せもの(人工歯)の作成と装着を行います。
インプラントの本数が多いと、通院回数や治療期間も増えるケースが多いです。
● 通院回数:約3~6回
● 治療期間:約1~2ヶ月
2-5:メンテンス
治療終了後、特に問題がなければお口の状態に合わせてメンテナンスを行います。
● 通院回数:約2~4回/年
インプラント治療のメンテナンスについては、以下の記事で詳しく解説しているので参考にしてください。
3:1dayや即時負荷インプラントは治療期間が短い?
☑1dayインプラント
☑即時負荷インプラント
と呼ばれる治療法は、通常のインプラント手術の流れとは異なり、手術当日に仮歯や被せもの(人工歯)が入ります。
他の治療法に比べて、治療期間が短くなるのがメリットです。
● 全体の治療期間:約2~4ヶ月
(あご骨とインプラント体が結合する期間も含めて)
ただし、上記の治療法には、
→ 骨量・骨密度がないと、治療ができない
→ 手術当日の施術時間が長い
→ スキルのある歯科医師が必要になる
→ 手術後すぐに歯が入っても一定期間は食事制限がある
などのデメリットがあります。
もし、上記の治療法を選ばれる場合には、担当医に治療を受けるリスクや注意点についてしっかり説明してもらいましょう。
4:インプラントの治療期間の結論
それでは最後に、インプラントの治療期間の重要なポイントをおさらいしていきます。
インプラント全体の治療目安期間は、
☑あご骨が十分にある場合:約4~5ヶ月
☑あご骨が少ない場合:約7~13ヶ月
になります。
インプラント治療の基本の流れは、
①カウンセリング・検査
②治療計画や治療費の説明
③手術
④被せもの(人工歯)作成と装着
⑤メンテンス
です。
☑1dayインプラント
☑即時負荷インプラント
は、手術当日に仮歯や被せもの(人工歯)が入り、治療期間も通常より短めになるケースが多いです。
ただし、適用条件やデメリットもあるので、担当医の事前説明をよく聞いておくようにしましょう!
以上、インプラントの治療期間について紹介しました。
実際の治療期間や通院回数は、患者さま一人ひとりで大きく異なります。
詳細情報を知りたい場合には歯医者での検査・診断が必要になるので、一度カウンセリングを受けてみてくださいね