今日は、
⇒ 歯って、なんで抜けるんだろう?
⇒ 何歳くらいから、抜けはじめるの?
⇒ 歯を守る予防法はあるの?
といった3つの疑問に答える内容をまとめて紹介していきます。
歯は失うなんて、遠い未来だと思っている方!
歯は知らぬ間に寿命が短くなっており、抜ける直前まで気づかない人が多いのです。
そして、歯は抜けてしまうと、思っている以上に
● 治療費がかかる
● 見た目の美しさが損なわれる
● 食事の楽しみが減る
● 健康な歯がどんどん失われていく
といった悪循環に陥りやすくなります。
ぜひ本記事を参考に、正しい予防法を身につけてあなたの歯を守っていきましょう!
【執筆・監修者】田口 耕平
北戸田COCO歯科 院長
【経歴はこちら】
1:歯が抜ける原因TOP3は?
歯が抜ける原因のTOP3は、
☑ 1位:歯周病(約4割)
☑ 2位:虫歯(約3割)
☑ 3位:歯が欠けた・割れた(約2割)
になります。
一般的には、奥歯から失われていくことが多いです。
自然に抜けるというよりは、症状が進行して手の施しようがなくなり、歯医者で歯を抜くというケースが多くなります。
では次に、歯を失う原因を一つひとつ深堀りしていきますね。
1-1:歯周病
歯が抜ける原因第1位の歯周病は、別名:サイレントディジーズ(静かなる病気)と呼ばれており、
● 症状がかなり進行するまで
● 自覚症状がほとんどない
という恐ろしい病気です。
→ 腫れや痛みがでる
→ 歯がグラグラする
→ 噛みにくくなる
といった症状が出る頃には、すでに歯を支える骨がかなり溶けており、そのまま歯が抜くことになるケースが多いです。
特に、中高年の方は歯周病で歯を失いやすい傾向があります。
1-2:虫歯
歯が抜ける原因第2位の虫歯も、中等度以上進行しないと自覚症状が出にくい疾患です。
そのため、歯医者にいくタイミングが遅れやすく、虫歯の範囲が広がり
● 歯を大きく削る必要があったり
● 歯に栄養を与える神経をとったり
する影響で、大きなダメージが歯にかかります。
また、治療をしても歯が完全に元に戻るわけではないので、歯の寿命そのものが短くなってしまうのです。
若年層は、歯周病よりも虫歯で歯を失うケースが多いでしょう。
1-3:歯が欠けた・割れた
歯が抜ける原因第3位は、歯が割れたり欠けたりしたケースです。
● 事故でぶつけた
● 硬いものを噛んだ
● 歯ぎしりや食いしばり
によるダメージなどで、歯の破損にいたります。
ただし、抜歯になるのは、ほとんどの場合すでに神経を抜いてもろくなっている歯です。
ある意味、虫歯が歯を抜く原因になっているとも言えるでしょう。
また、歯が割れたり欠けたりした範囲が広いと修復するのは難しく、応急処置ができたとしても長くは持ちません。
では次に、どんな歯が抜けるリスクが高いのかについて詳しくお話していきます。
2:抜ける原因になる歯の特徴!リスクが高いのは?
抜けるリスクが高い歯は、
☑ 歯周ポケットの深い歯
☑ 未処置の虫歯
☑ 被せものをしている歯
☑ 部分入れ歯の針金をかけた両隣の歯
の4つです。
それぞれの特徴を詳しく紹介していきますね。
2-1:歯周ポケットが深い歯
歯周ポケットが深い歯(6~8mm以上)というのは、つまり歯周病が進行している歯のことです。
歯周ポケットとは、歯と歯ぐきの間にある溝のことで、どのくらい深くなっているかは歯医者で調べられます。
検診に行かれたことがある方は、「歯周ポケットが◯mmになっていますよ」と担当医や歯科衛生士から言われた経験があるかもしれません。
2-2:未処置の虫歯
未処置の虫歯を放置していると、もちろん虫歯がどんどん進行して歯を死にいたらしめます。
特に
● 痛みが強く出ている
● 歯ぐきが腫れて、膿が出てきた
● 歯ぐきにできものができた
● 放っておいたら痛みがなくなった
という歯は、注意が必要です。すでに、
→ 虫歯の進行が神経まで進んでいる
→ 虫歯菌に攻撃されて神経が死んでいる
可能性が高く、早急に処置をしないと手遅れになってしまいます。
2-3:被せものをしている歯
被せものをしている歯(クラウンやブリッジ)も、歯が抜けるリスクが非常に高いといえます。
なぜなら、
クラウン =神経を抜いた歯 |
ブリッジ =削った歯 |
のため、すでに蓄積されているダメージが大きく、噛む力に耐えきれない可能性があるからです。
さらに、被せものの影響で中の歯の状態が見えにくく、見えないところで虫歯が進行しているケースも多いため注意が必要になります。
2-4:部分入れ歯の針金をかけた両隣の歯
部分入れ歯の針金をかけている両隣の歯も、抜けるリスクが高い歯です。
なぜなら、針金がかかっている歯は、
● 歯がない部分の負担を補っている
● 歯がない部分の影響で、歯を支える骨が溶けている
ため、他の歯に比べてもろくなっているケースが多いからです。
では次に、歯が抜ける平均年齢と予防法についてお話していきます。
3:大人の歯が抜けはじめる平均年齢!何歳から予防する?
大人の歯が本格的に抜けはじめるのは、50歳からです。
50代は約2.6本の損失で済みますが、60代では約5.7本/70代では約9.5本の歯が失われていきます。※
歯が20本以下になると、食べられる食材がどんどん減ってしまうので注意をしてください。(正常な永久歯の本数は、通常28本です。)
予防しはじめる年齢は、未就学児から(つまり今日から)が理想的でしょう。
なぜなら、歯周病や虫歯が進行すると、治療をしても歯の寿命を延ばすのが難しくなるからです。
具体的には、
☑ 定期的にメンテナンスを受ける
☑ 歯磨き+フロスや歯間ブラシをする
☑ 歯ぎしりや食いしばりのダメージを防ぐ
☑ 食生活を見直す
☑ 喫煙・節煙をする
といった予防法を実践するのがオススメです。
どう生活に取り入れていけばいいのかは、この後に一つひとつ解説していきます。
3-1:定期的にメンテナンスを受ける
歯が抜けるのを防ぐのに1番効果的なのは、歯医者でメンテナンス(定期検診)を受けることです。
なぜなら検診では、自覚症状がないまま進行する虫歯や歯周病を早い段階で発見して、早期に予防できるからです。
また、検診は専門家に
● 歯磨きでは取り切れない汚れの除去
● 日々のお手入れの指導
をしてもらい効率的に
→ 虫歯や歯周病の進行を防げる
→ 歯を守るセルフ技術が身につく
といったメリットがあります。
3-2:歯磨き+フロスや歯間ブラシをする
歯を守るためには、ご自宅での毎日のお手入れもかかせません。
歯磨きはもちろん重要ですが、歯と歯の間を磨くフロスや歯間ブラシも忘れずに利用しましょう。
フロス | 歯間ブラシ |
どの道具を使うのが適切なのかは、人によって異なります。
歯医者で使い方を指導してもらってからセルフケアをすると、磨き残しを減らせますよ!
3-3:歯ぎしりや食いしばりによるダメージを防ぐ
歯が抜けるのを防ぐためには、歯ぎしりや食いしばりによるダメージを軽減するのも大切なポイントです。
具体的には、
マウスピースで 歯を守る |
矯正で かみ合わせを整える |
という方法があります。
特に、
→ 起床時に歯が痛い、あごが疲れている
→ 硬いものを噛むと歯が痛い
→ 虫歯はないのに歯がしみる
→ 犬歯が尖っていない
→ 歯が欠けたり割れた経験がある
といった症状を感じたことがある方は、注意が必要です。
一度歯医者で相談をしてみましょう。
3-4:食生活を見直す
歯が抜ける原因第2位の虫歯にならないようにするには、食生活の見直しが必要になります。
なぜなら、食生活が乱れていると、
● 虫歯菌が増殖しやすいお口の環境になる
● 歯をキレイにしても虫歯を防げない
といった可能性が高くなるからです。
食生活の見直し方としては、
→ ダラダラ食べ(間食)をやめる
→ 甘いお菓子やジュースを控える
だけでも、かなりお口の環境が良好になります。
おやつが生きがいなんです!!
という方は、毎日食べていたのを週3日に減らすだけでもいいので試してみてくださいね!
3-5:喫煙・節煙をする
歯が抜ける原因第1位の歯周病を予防するためには、喫煙や節煙をするのが理想的でしょう。
なぜなら、タバコを吸っていると歯周病にかかるリスクが、
● 1日10本以上で5.4倍
● 10年以上で4.3倍※
も増えて重症化しやすくなるからです。
自分の力だけで禁煙をするのが難しい方は、禁煙外来を利用する方法もあります。
ぜひ、検討してみてください!
4:歯が抜ける原因と予防法の結論
それでは最後に、歯が抜ける原因と予防法の重要なポイントをおさらいしていきます。
歯が抜ける原因TOP3は、
☑歯周病
☑虫歯
☑歯が欠けた・割れた
でしたね。
抜けるリスクが高い歯は、
☑歯周ポケットが深い歯
☑未処置の虫歯
☑被せものをしている歯
☑部分入れ歯の針金をかけた両隣の歯
の4つでした。心当たりがあったら注意をしましょう。
歯が本格的に抜けはじめるのは、50代からです。
早期予防で歯を救えるので、今からでも
☑定期的にメンテナンスを受ける
☑歯磨き+フロスや歯間ブラシをする
☑歯ぎしりや食いしばりのダメージを防ぐ
☑食生活を見直す
☑喫煙・節煙をする
を実践して、あなたの歯を守っていきましょう!
ここまで読んでわからない部分があれば、遠慮なく以下の「無料カウンセリング」or「お問い合わせから」ご相談ください。
歯を守るお手伝いをさせていただければと思います