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子供の食べる姿勢は大丈夫ですか?姿勢とお口の健康について

小児歯科

こんにちは北戸田coco歯科です!

お子さんを持つようになって「子供の食べる姿勢」が気になるという保護者の方は多いかと思います。食事の姿勢は、体の成長だけでなく、お口の機能の発達にも大きな影響を与えます。

今回は食事の姿勢がお口の健康にどのように影響するのか、正すべき理由などについて解説していきます。正しい食事の姿勢も紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

⬜︎姿勢がお口の健康に影響する?


成長過程にある子供の姿勢は、体の発達だけでなくお口の健康にも影響を及ぼします。

たとえば、姿勢が悪いと体の中心である背骨が曲がってしまい、繋がっている首や顔周りの骨も歪んでいきます。その結果食べ物を十分に咀嚼(そしゃく)できなくなる可能性が出てきてしまうのです。

その状態が長く続くと噛む力が弱まり、舌やあご、顔の筋肉が十分に鍛えられず、お口の機能や歯並びに悪影響を与えてしまいます。

さらに、背中が丸まっているような猫背の状態は、肺が圧迫されて呼吸が浅くなり、十分な酸素が取り込まれず、口呼吸になってしまうことも。

口呼吸は、口の中が乾燥しやすくなり菌が繁殖し虫歯歯周病口臭などの原因になりますので、早めの段階で鼻呼吸へと導いてあげることが大切です。

⬜︎悪い姿勢がもたらすデメリット


悪い姿勢は、お口の健康だけでなく以下のようなデメリットが生じる可能性があります。


  • 骨格が歪む
  • けがをしやすい
  • 口呼吸になりやすい
  • 消化不良を起こしやすい
  • 体に負担がかかりやすい

悪い姿勢のまま成長すると、背骨が曲がったまま骨や筋肉が発達し、体が歪む原因となります。関節にも負担がかかりやすくなるため、受け身がとりづらく転倒時に手が出ないことも。

また、前かがみになると内臓が圧迫されやすくなるため、口呼吸消化不良を引き起こすデメリットもあります。

参考:日本小児歯科学会

⬜︎お子様はこんな姿勢をしていませんか?

食事やテレビを見るとき、ゲームや勉強をするときなどは、無意識に姿勢が崩れやすくなります。特に食事中に以下のような姿勢になっている場合は注意が必要です。


  • 背中が丸まっている
  • ひじをついている
  • あごが前に出ている
  • 背もたれにもたれかかっている
  • 前かがみになっている
  • 床に足がつかず、ぶらぶらしている
  • 足を組んでいる
  • 上半身と下半身が違う方向に向いている

以上の癖がある場合は、そのまま放置してしまうと何らかの悪影響が出てきてしまいやすくなります。

⬜︎子供の姿勢を治すべき理由


姿勢が悪いまま大人になると、引き継がれてしまう可能性があります。子供の頃から正しい姿勢を身につけておくことは大切なことです。

ここでは、子供の姿勢を治すべき理由を4つ紹介します。

・虫歯・歯周病の予防

姿勢はお口の健康に大きく関係しています。

悪い姿勢は首や背中の位置関係が保たれず、内臓が圧迫されやすいため、口呼吸になったり咀嚼に悪影響を及ぼしたりすることがあります。

特に、口呼吸はお口の中が乾燥し、唾液の分泌量が低下しやすいです。唾液には食べかすを洗い流したり、虫歯菌の繁殖を予防したりするなど、さまざまな機能があります。

口呼吸になると、唾液の働きが阻害されてしまうため、虫歯歯周病のリスクが高まります。


・歯並びの悪化予防

食事中に前かがみになる姿勢は、食べ物を十分に噛むことが難しくなります。それにより、お口周りや舌の筋肉、噛む力が衰え、骨格や筋肉の発達が妨げられてしまう可能性が。

その結果、歯列が狭くなり、歯並びの乱れを引き起こしてしまいます。歯並びの悪化を予防するためには、姿勢にも気を配ることも大切です。


・体の健康維持

正しい姿勢は、体を支える骨格や筋肉の成長を助け、バランスの良い状態を保ちます。

血流が良くなり、呼吸をする際も肺に十分な酸素を体内に取り入れられるため、疲れにくくなります。また、内臓も正しい位置に保たれ、消化不良を起こしにくくするメリットも。

正しい姿勢は体の健康を維持するために重要な要素なのです。


・集中力の向上

姿勢を正しくすることでより深い呼吸ができ、脳への酸素の供給が向上します。

これにより集中力・記憶力がアップします。食事や学習時など日頃から姿勢を意識して、正すように取り組みましょう。


⬜︎正しい食事の際の姿勢


正しい姿勢での食事は、お口の健康や消化をサポートするだけでなく、食事の楽しみにもつながります。

食事中の正しい姿勢のポイントは以下の通りです。子供に限らず大人も一緒ですので、ぜひ実践してみてくださいね。

・テーブルと椅子の高さを合わせる

テーブルと椅子は適切な高さであることが重要です。

理想的な状態は、テーブルに腕を置いたときに、肘の角度が直角になるような高さです。これにより腕に過度な力がかからず、食べ物を口まで運びやすくなります。

また、腰と膝を直角にすることで、背筋が自然に伸び、良い姿勢を保つことができます。適切な高さに調整し、食事の際に体に無理な負担がかからないようにしましょう。

・テーブルと体のすき間の距離を合わせる

体がテーブルから離れすぎてしまうと、食べ物を運ぶまでの距離が遠く感じられ、疲れてしまうことがあります。

テーブルと体のすき間は、拳1個分が目安です。子供が食事をする際は、体とテーブルの位置関係を調整してあげるようにしましょう。

・椅子に深く座る

椅子に深く座ることで体に負担がかかりにくく、リラックスした状態を保てます。このときに注意したいのが背もたれにもたれないことです。

子供の頭は体に対して大きいため、背もたれに体を委ねてしまうと、首や背中に負担がかかってしまいます。椅子を選ぶ際は、背もたれに斜傾がないものを選ぶことをおすすめします。

・床に足裏をつける

足の裏全体を床や足台にしっかりつけることが大切です。

足が不安定な状態では、体に余計な力がかかり、姿勢が悪くなる可能性があります。また、足台の幅が狭いと、前かがみになることも。

足裏のポジションを安定させることで、体への負担を軽減し、良い姿勢を維持できます。足台は足の裏全体が置けるような幅の広いものを選ぶことが大切です。


⬜︎食べる際の癖にも注意


子供が食事をする際は、姿勢だけでなく、以下の悪習慣に注意が必要です。

・音をたてて食べる

クチャクチャと音をたてて食べる行為は、食べ物がうまく咀嚼できていない可能性があります。咀嚼は食べ物を細かくすり潰し、消化しやすくするために必要な工程です。

また、咀嚼することで脳に満腹感を伝える役割もあります。口呼吸が習慣化し、鼻呼吸ができないため、口を閉じられない場合が多いです。


・舌を出して食べる

舌を出して食べる行為は、食べ方の問題だけでなく、舌の筋肉の発達やあごの成長にも影響を及ぼす可能性があります。子供が舌を出す癖を見つけたら、一度歯科医院に相談しましょう。


・肘をつく

肘をついて食事をすることは行儀が悪いとされるだけでなく、背筋が歪み背中も丸まりやすくなります。その結果、胃が圧迫されて消化不良を引き起こしてしまうことも。

テーブルや椅子の高さが適切でないと、肘がつきやすくなることもあるため、高さを調整してあげましょう。


・テレビを見ながら食べる

テレビを見ながら食事をすると、姿勢が悪くなるだけでなく食事に集中ができず、咀嚼不足や食べ過ぎを引き起こすことがあります。

食事中はテレビの電源をオフにし、静かな環境でゆっくりと食事を楽しむことが大切です。


・早食いする

子供は大人と比べて消化吸収に時間がかかるため、早食いは注意が必要です。

早食いは消化不良や食べ過ぎ、肥満につながり、あごの骨の成長にも悪影響を及ぼすことがあります。一口30回以上を目安に、よく噛む習慣を身につけましょう。


⬜︎まとめ

食事中の姿勢は体の成長だけでなく、歯並びやお口の機能にも影響を与えます。

食事中、正しい姿勢を保つためには、テーブルと椅子の高さ、テーブルと体のすき間などに注意しましょう。

また、舌を出す、音を立てて食べるといった癖にも気をつけることが大切です。

姿勢が悪く、歯並びに問題が生じている場合は、悪化させないためにも歯科医師に相談することをおすすめします。

当院ではお子様のお口の悩みにも親身になってご相談に乗っています。女性の歯科医師も在籍しておりますので、ぜひお気軽にご相談ください。


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