子供が歯ぎしりする理由は?リスクや対処法について解説|北戸田の歯医者|北戸田COCO歯科

BLOG 医院ブログ

子供が歯ぎしりする理由は?リスクや対処法について解説

小児歯科

こんにちは北戸田coco歯科です!

子供が眠っている間、無意識のうちに歯ぎしりをしている姿を見たことはありますか?「ギリギリ」と歯が削れてしまうような音がするため、心配になる保護者の方もいるでしょう。

歯ぎしりが長期間続く場合は、放置すると将来的にさまざまな問題を引き起こす可能性があります。本記事では子供が歯ぎしりをする理由やその弊害、対処法などについて解説します。


■子供が歯ぎしりをしてしまう理由は?


子供が歯ぎしりをし始める年齢は、個人差がありますが生後6~8ヶ月と言われています。この頃の歯ぎしりは、寝ているときだけでなく日中も起きることも多いです。


ではなぜ子供が歯ぎしりをするのでしょうか。ここでは、子供が歯ぎしりをする理由を4つ紹介します。


  • ストレス
  • 不快感の解消
  • 歯とあごの位置調整
  • 悪い歯並び

・ストレス

就寝中の歯ぎしりは、ストレスを発散しようとして起こることがあります。

子供はストレスとは無縁と思われるかと思いますが、実は、家庭や学校などで悩みや不安を抱くことも少なくありません。

そのため、睡眠の質が下がって眠りが浅くなり、無意識に歯ぎしりをすることがあります。

・不快感の解消

生後6ヶ月頃になると歯が生え始めます。その際に、口の中がムズムズしたり不快感を覚えたりすると、やわらげようとするために歯ぎしりすることがあります。

成長に伴い自然となくなる場合がほとんどなので、安心して見守ってあげましょう。

・歯とあごの位置調整

4~6歳頃までの歯ぎしりは、歯やあごの位置を調整するために起きることがあります。

歯ぎしりをすることで、あごの位置を決めて永久歯が生えるスペースを作ります。成長過程において起きる生理現象のため、心配する必要はありません。

・悪い歯並び

歯並びが悪いと噛み合わせに問題が生じていることも多く、歯ぎしりを引き起こす原因につながります。

特に受け口はあごの骨の成長が完了すると、治すのが困難になる可能性があります。

早期治療が必要になるケースもあるため、子供の歯並びが気になる場合は早めに歯科医師に相談しましょう。


参考:日本歯科医師会「歯ぎしり」

子供が歯ぎしりをすることの弊害


乳歯が生える時期や乳歯から永久歯への生え変る時期の歯ぎしりは、生理現象のため基本的には問題ありません。

ただし、永久歯が生え揃ってからの歯ぎしりは、以下のような弊害が生じる可能性があります。


  • 歯がすり減る
  • 歯が揺れる
  • 顎関節への負担

・歯がすり減る

上下の歯で強く擦り合わせる歯ぎしりは、長期間続くと歯が削れていきます。

最悪のケースでは、歯が欠けてしまうことも。一度削れたり欠けたりした歯は元に戻ることはありません。

歯の形が変わってしまうため、噛み合わせも悪くなる可能性があります。

・歯が揺れる

歯ぎしりにより歯に大きな負担がかかると、グラグラすることがあります。ひどくなると、歯ぐきが下がって揺れが強くなってしまうこともあります。

・顎関節への負担

歯ぎしりによってお口周りの筋肉が緊張すると、顎関節に負担がかかります。

悪化すると口を開けたときに音がなったり、口が大きく開かないという症状が出る「顎関節症」を引き起こしてしまう可能性があります。

参考:歯8020テレビ「顎関節症」

歯ぎしりは改善できる?

子供の成長に伴って噛み合わせが変わるため、自然に歯ぎしりが軽減されることがあります。

しかし、長期間続く場合や歯やあごに問題が生じている場合はナイトガードの使用や歯列矯正によって改善できる可能性があります。

また、子供のお口の中を定期的にチェックしてあげましょう。

歯ぎしりによって歯が欠けたりすり減ったりすると、深刻な問題を引き起こす可能性があります。

歯の形態や歯並びが明らかに悪化している場合は、歯科医師に相談しましょう。

子供が歯ぎしりをしている時の対処法

歯ぎしりは、自宅や歯科医院で適切な対処をすることで改善できる可能性があります。まず、自宅でできる歯ぎしり対策を5つ紹介します。


  • ストレスの軽減
  • よく噛んで食べる
  • 姿勢を正す
  • 仰向けに寝る
  • 規則正しい生活

・ストレスの軽減

歯ぎしりする原因がストレスである場合、リラックスできる環境や時間を作ってあげるのも有効です。

たとえば子供が好きな場所に出かけたり、寝室を静かで落ち着いた環境にするなどでストレスを軽減させましょう。

・よく噛んで食べる

よく噛んで食べる習慣は、咬筋(こうきん)と呼ばれる筋肉やあごの骨の成長を促進します。それにより、噛み合わせが改善し、歯ぎしりが軽減する可能性があります。

・姿勢を正す

歯ぎしりを改善するためには、正しい姿勢を心がけることも大切です。

姿勢が悪いと、頭やあごの位置がズレて歯ぎしりを悪化させてしまう可能性があります。

特に座っているときの姿勢が悪かったり、頬杖をついていたりする場合は注意が必要です。

・仰向けに寝る

うつ伏せや横向きで寝ていると、あごに力がかかり、位置がずれてしまう可能性があります。

仰向けに寝ることで、身体全体に力が分散されるので歯ぎしりの解消につながることがあります。

・規則正しい生活

十分な睡眠時間を確保し、生活リズムを整えましょう。

たとえば、早寝早起きを心がけたり3食バランスの良い食事にするなどが挙げられます。

規則正しい生活を送ることにより、ストレスが軽減し、歯ぎしりの頻度を減らすことができます。

■歯科医院への受診が必要なケース


生理現象による歯ぎしりは問題ありませんが、以下のようなケースは歯科医院に受診しましょう。

・歯が欠けたりすり減ったり、歯並びが悪化している場合

歯ぎしりによって歯が大きく欠けたり、形や位置が変わったりした場合は、歯科医院に受診すべきです。

歯の状態によっては治療や歯列矯正が必要になることがあります。

・長期間歯ぎしりが続く場合

幼児期の歯ぎしりは、成長するにつれて自然に治っていくことが多いです。

しかし、永久歯が生え揃ってからも歯ぎしりが続く場合は、歯科医師に相談しましょう。

歯ぎしりがクセになっている可能性や、ほかのことが原因で歯ぎしりが生じている可能性があります。

・欠けた歯によってお口の中を傷つけてしまっている場合

歯ぎしりによって歯が欠けてお口の内側を傷つけ、出血が続いたり痛みを感じたりする場合は歯科医師に診てもらいましょう。

・顎関節に痛みや違和感が生じている場合

お口を開けたときに音がする、痛みがある、口が大きく開かないといった場合は顎関節に問題が生じている可能性があるので、早めに歯科医院に受診しましょう。

歯ぎしりの治療法とは?

歯科医院で行う歯ぎしりの治療法は、主に以下の2つです。


  • ナイトガード
  • 歯列矯正

・ナイトガード

歯ぎしりによる歯のダメージを防ぐために、就寝中にナイトガードを使用することが有効です。これは歯科医院で歯型を取り、歯の形状にぴったり合ったナイトガードを作成できます。

最初は嫌がったり外してしまったりすることもありますが、慣れると違和感なく使用できるでしょう。

ただしまだ小さいお子様には使えないため、永久歯が生えそろう12歳以降ぐらいから使用することをおすすめします。

・歯列矯正

永久歯が生え揃っても歯ぎしりが続く場合は、噛み合わせに問題が生じている可能性があります。

その場合は、歯列矯正で噛み合わせを整えると歯ぎしりの解消につながります。

また、整った歯並びと噛み合わせは、将来的な虫歯や歯周病予防にもなるので歯列矯正を検討するのも良いでしょう。


■まとめ

子供が歯ぎしりをする理由は、歯の生え始めやストレスなどがあります。

成長に伴い自然に改善する場合もありますが、続く場合の対処法としてはストレス軽減できる環境づくり、マウスピースの使用などがあります。

子供の歯ぎしりが気になる場合は、歯科医師に相談しましょう。

当院でもお子様の歯ぎしりや口腔習癖などの相談にのっております。気になることがあれば何でもお気軽にお話しくださいね!

こちらを参考にしてみてください:北戸田coco歯科クリニックの小児歯科

こちらの記事もおすすめ:
3歳児の歯ぎしりの原因と対策は?歯医者さんに行っほうがいいケース