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インプラントができない5つのケース!難しい症例への対処法は?

安全性・リスク

インプラントできないをできるに変える対処法

・骨が薄い
・歯周病が進行している
・糖尿病や高血圧などの持病がある

上記のような理由で、インプラント治療を断られたことがある方。

実はインプラント治療は保険適用外なので、歯医者によってインプラントが「できる症例」と「できない症例」があります。

そこでこの記事では、「自分はインプラントできるのかな?」とお悩みの方に向けて、インプラント学会所属の歯科医師視点で、

①インプラントができない歯医者がある理由
②治療できない可能性があるケース&対処法
③骨が薄い・少ない|難しい症例に有効な治療法は?
④まとめ

の順に、インプラント”できない”を”できる”に変える方法をご紹介していきます。ぜひご一読ください。

 

【執筆・監修者】田口 耕平
北戸田COCO歯科 院長
【経歴はこちら】

 

1:インプラント治療ができない歯医者がある理由

 

一見、すべて同じように見える歯医者でも、それぞれ得意分野が違います。

特にインプラントは、

 

高額な専用機材や設備の準備
外科手術をする歯科医師の知識、経験、技術


が必要です。

すべての歯医者で、同レベルのインプラント治療が受けられる環境がそろっているわけではありません。

そのため、同じ人であっても、

・A歯科:インプラント治療ができない
・B歯科:インプラント治療できる

とまったく異なる診断結果を伝えられるケースがあるのです。

では次に、どんなケースがインプラントできないと言われる可能性が高いのかについて紹介していきます。

2:インプラントできない可能性があるケース5選&対処法


インプラントできない可能性があるのは、以下の5つの特徴をもった方です。

 

①未成年の方(およそ20歳以下)
②妊娠中の方
③全身疾患や持病のある方
④虫歯や歯周病がある方
⑤あごの骨が薄い・少ない方


ただし、どのケースも完全にインプラント治療ができないわけではありません。

対処法もあるので、この次に一つひとつ詳しく説明していきますね。

 

2-1:未成年の方(20歳以下)

未成年の方(20歳以下)は、あごの骨が未発達です。

そのため、どこの歯医者でも基本的にはインプラント治療の対象外になります。

なぜなら、成長過程でインプラント治療をしてしまうと、歯並びなどに悪影響を及ぼしてしまうケースがあるからです。

対処法
・あごの骨が成長するまで入れ歯などを使用して、歯がない部分を補う
・成人して骨の成長が止まってから、インプラント治療を開始する

 

2-2:妊娠中の方

妊娠中のインプラント治療は、基本的には母子の安全性を考慮して断られるケースが多くなります。

なぜなら、インプラント治療は手術や投薬が必要になるため、体の負担を考えると妊娠期間中は避けたほうが無難だからです。

対処法
・妊娠期間中は入れ歯などを使用して、歯がない部分を補う
・産後または授乳期間終了後の体調が落ち着いた頃に、インプラント治療を開始する

 

2-3:全身疾患や持病のある方

・高血圧
・心疾患
・骨粗しょう症
・糖尿病

などの全身疾患や持病がある方は、手術中や術後のトラブルを避けるためにインプラント治療を断られるケースがあります。

対処法
・ほとんどの場合、かかりつけの内科医と相談して問題がなければインプラント治療は可能。
・休薬またはコントロール薬を飲んで治療をするケースもある。

 

2-4:虫歯や歯周病がある方

虫歯や歯周病がある方は、インプラント手術中の口腔内感染を防ぐために治療を断られるケースがあります。

対処法
・インプラントの治療前に虫歯や歯周病の治療を行う。
・虫歯や歯周病による炎症などの症状が落ち着いてから、インプラント治療を開始。

 

2-5:あごの骨が薄い・少ない方

あごの骨が薄いまたは少ない方は、インプラントを入れる密度や量が足りないことが原因で治療を断られるケースがあります。

対処法
・骨造成や骨移植(人工の骨で不足している骨を補う手術)ができる歯科医師の元で、インプラント治療を受ける。

 

3:骨が薄い・少ない/難しい症例に有効な治療法は?

ここからは、

・骨が薄い
・骨が足りない


などが原因で、インプラントができない人に有効な治療法について簡単に紹介していきます。

 

3-1:ソケットリフト

ソケットリフトは上あご奥歯の骨量が足りない場合に、骨や移植材を足していく治療法になります。

◯メリット ・身体への負担が比較的少ない
・料金がサイナスリフトに比べると安い
✕デメリット ・骨の厚みが薄すぎると適用できない
・適用できる範囲が狭い

 

3-2:サイナスリフト

上あご奥歯の骨量が足りない場合で、ソケットリフトが不適合なときに用いられるのがサイナスリフトです。

◯メリット ・骨がかなり薄くても治療できる
・適用範囲が広い
✕デメリット ・治療期間が延びるケースがある
・身体への負担が大きくなる
・料金がソケットリフトに比べて高い

 

3-3:GBR(骨組織誘導再生法)

GBR(骨組織誘導再生法)とは、歯を支える骨が少ない場合に、特殊な材料を利用して骨の再生を促す治療法です。

◯メリット  ・凡庸性が高く様々な症例に適応する
・前歯の施術では自然な仕上がりになる
✕デメリット ・治療期間が延びるケースがある
・身体への負担が大きくなる

3-4:ソケットプリザベーション

ソケットプリザベーションとは、歯を抜いた部位に人工骨を入れて骨を再生させる治療法です。

 

◯メリット ・抜歯後の骨吸収を防げる
・将来的にインプラントしたい人に有効
・身体への負担は少ない
✕デメリット ・骨吸収が著しい人は、適用できない
・治療期間が延びるケースがある

 

3-5:CTG(結合組織移植術)

CTG(結合組織移植術)とは、下がった歯ぐきのボリュームを増加させるために、患者さま自身のお口の中から採った結合組織を移植する治療法です。

 

◯メリット ・歯周病の進行を抑えられる
・見た目が美しくなる
✕デメリット ・術後に腫れや痛みが出るケースがある
・歯科医師の高度な技術が必要になる

 

3-6:スプリットクレスト

スプリットクレストとは、患者さま自身の骨を分割して広げ、その隙間にインプラントを入れる治療法です。

◯メリット ・人工歯を使わないので、術後安定しやすい
・他の手術に比べると、負担が少ない
✕デメリット ・骨が硬い下あごには適用できないケースがある

 

3-7:エクストルージョン

エクストルージョンとは、インプラント予定の歯を抜歯前に引っ張り出して骨量を増加させる治療法です。

◯メリット ・審美性が高い
・抜歯や人工歯の移植をせずに済む
・他の手術に比べると、負担が少ない
✕デメリット ・治療期間が延びるケースがある

 

4:インプラントできないをできるに変えるの結論

それでは最後に、簡単におさらいをしていきます。

まとめ

インプラント治療ができない歯医者があるのは、
設備や機材が高額で用意できない
インプラント外科手術は難易度が高い
といったことが関係していました。

インプラントができないケース&対処法は、
未成年の方(20歳以下)
→あごの骨の成長を待つ
妊娠中の方
→産後に落ち着いてからインプラント治療をする

全身疾患や持病のある方
→かかりつけの内科医と相談して治療を進める
虫歯や歯周病がある方
→手術前に、虫歯や歯周病治療を行う

あごの骨が薄い・少ない方
→骨を増やす処置ができる歯科医師の元で治療を受ける
でした。

 

1度「インプラント治療ができない」と言われた経験があっても、インプラント専門医で相談をすれば「できる」といってもらえるケースがあります。

セカンドオピニオンなどを利用して、最後まであきらめずに自分に合う歯医者を探してください!

 

 

執筆協力:森崎ことり(ライター)