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子供の歯が赤いのはなぜ?その原因や治療方法について解説

小児歯科

こんにちは北戸田coco歯科です!

お子さんの口の中を見た時に歯が赤くなっていると驚いてしまいますよね。その原因は乳歯が抜けるサインや虫歯などさまざまです。

本記事では子供の歯が赤くなる原因や治療方法などについて解説。また、起こり得る歯の変色についても触れるので、ぜひ参考にしてください。

■子供の歯が赤くなる原因

子供の歯が赤くなる原因は、以下の通りです。


  • 乳歯が抜けるサイン
  • 虫歯の進行
  • 外傷による神経の損傷

・乳歯が抜けるサイン

乳歯から永久歯に生え変わる過程は、乳歯の歯の根っこが短くなり(吸収される)、少しずつ揺れて抜けます。乳歯の歯の根っこが短くなると、歯ぐきの色が透けて歯の色がピンクや赤っぽく見えることがあります。

神経が死んだことにより歯の色が赤くなることもありますが、グラグラ揺れている場合は乳歯が抜けるサインであるため、過度に心配する必要はありません。

ただし、乳歯がなかなか抜けない場合は、永久歯が正しい位置に生えてこない可能性があるため、早めに歯科医師に相談しましょう。

・虫歯の進行

虫歯が進行すると、歯の内部にある神経が死んでしまうことがあります。神経が死んでしまうと、歯の色が赤や黒っぽく変色し、透明感も失われてしまいます。

また、歯の根っこに膿の袋ができ、歯ぐきからニキビのようなものが現れることも。

この場合、自然に治ることはなく、放置すると後続の永久歯に悪影響を与えてしまいます。神経の治療が必要になるため、早めに歯科医院で治療を受けましょう。

・外傷による神経の損傷

転倒や打撲によって口元を強く打つと、歯の神経や血管が損傷し、内出血が起こり歯が赤く見えることがあります。また、痛みや腫れ、歯の動揺などの症状が現れることも。

また、痛みや腫れがなくても歯の根っこやあごの骨が負傷している可能性があるため注意が必要です。口元を強く打った場合は、自己判断せずに速やかに歯科医院に受診しましょう。

■子供の歯が赤くなったときの治療方法


まず、視診や触診、レントゲン撮影などを行い、歯の根っこが折れていないか、後続の永久歯はどのような状態なのかを確認してから以下のような処置を行います。

・抜歯

乳歯が抜けるサインで赤くなっている場合は、抜歯を行うことがあります。たとえば、乳歯がなかなか抜けないケースや、乳歯の下に永久歯が生えているケースなどです。

レントゲン撮影を行い、乳歯の根っこの長さや後続の永久歯を確認してから、適切なタイミングで抜歯を行います。

・根管治療

外傷や虫歯により歯の神経が死んでしまった場合、根管治療が必要になります。根管治療とは、神経と血管がある歯の内部をきれいに掃除し、感染を防ぐために行う治療です。

根管治療を行っても歯の色は完全に戻りませんが、後続の永久歯が変色することはありません。根管治療後の歯は、詰め物や被せ物をすることで見た目と機能を回復させることが可能です。

参考:「根管治療とは」e-ヘルスネット

・経過観察

外傷による歯の変色は、定期的な経過観察が必要です。内出血により歯が赤くなった場合、治まれば歯の色が回復する可能性があります。

ただし、数ヶ月が経過してから歯の色が黒ずんでくる場合は、神経が死んでいる可能性があります。この場合、根管治療が必要です。

■ほかにもある子供の歯の変色

子供の歯は、歯磨き不足や生まれつきの歯の質で以下のように変色することがあります。

・茶色く変色している

歯が茶色く変色している場合は、飲食物による着色汚れが考えられます。たとえば、緑茶やほうじ茶、麦茶などは、湯飲みやカップに茶渋が付くように歯にもついてしまうことがあります。

また、タバコの受動喫煙により歯に着色がついてしまうことも。子供の前で吸っていなくても、カーテンやじゅうたんなどにタールがついて、子供の歯や歯ぐきを変色させてしまいます。

着色汚れは歯ブラシだけでは完全に取り除くことは難しいため、歯科医院のクリーニングで落としてもらいましょう。予防策として着色しやすい飲み物を避けたり、摂取後はうがいをしたりするのも有効です。

・歯の表面がオレンジ色をしている

歯がオレンジ色に変色している原因は、こびりついた歯垢(プラーク)です。オレンジ色の歯垢は、歯ブラシが届きにくい歯と歯ぐきの境目周辺につきやすい傾向にあります。

歯垢が溜まると虫歯の原因になるため、歯磨きの際は歯と歯ぐきの境目や歯と歯の間もしっかり磨き、定期的に歯科医院でクリーニングを受けましょう。

・生えてきた歯が黄色や茶色などしている

歯が生え始めたときから色がついている場合は「エナメル質形成不全」が考えられます。これは歯の表面のエナメル質が薄く、歯の質が弱い状態のことです。

エナメル質の下にある象牙質の色が透けやすいことから、黄色や茶色の変色がよく見受けられます。

また、一部の歯が白っぽくなることも。日々のケアを丁寧に行い、3ヶ月に1回は歯の質を強化するフッ素を定期的に塗布してもらうことをおすすめします。

もし、見た目が気になる場合は、削って詰めたりラミネートベニアと呼ばれるネイルチップのようなセラミック素材をつけるという治療方法もあります。

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・黒くなっている

歯が黒く変色している場合は、虫歯が疑われます。特に乳歯や生えたばかりの永久歯は、やわらかいため虫歯になりやすく、進行しやすいです。

また、虫歯治療の詰め物も時間とともに縁が黒く変色することもあります。

中には「子供の歯は生え変わるので治療は必要ない」と考えている保護者の方もいるでしょう。しかし、その考え方は大変危険です。

なぜなら、虫歯が進行すると歯根に膿がたまり、その結果、成長途中の永久歯が虫歯菌に感染する可能性があるからです。

乳歯は通常2歳ごろに生え揃い、12歳ごろまで使われ続けます。歯磨きを怠るとお口の中の環境が悪化し、乳歯だけでなく永久歯も虫歯になるリスクが高くなるのです。

そのため、子供の歯が虫歯になった場合は、早めに歯科医師に相談しましょう。

・白いものがついている

下の前歯の裏側や、上の奥歯の表側に白いものがついている場合は、歯石が付着している可能性があります。歯石は歯垢が長時間溜まって硬くなったもので、歯磨きだけでは取り除くことができません。

放置するとさらに歯垢が付着し、歯ぐきに炎症や虫歯を引き起こしてしまうことも。

歯石は歯科医院で特殊な機械を使って取り除くことが可能です。定期的にクリーニングを受けて歯石が付着するのを予防しましょう。

■子供の歯が赤くなったら歯科医院に受診しよう

子供の歯が赤く変色した場合は、放置せず歯科医院を受診しましょう。なぜなら、歯の色が変わった場合は、何らかのトラブルが起きている可能性があるからです。

虫歯や外傷などによって歯の内部が細菌感染を起こしてしまうと、急に痛みが出ることもあります。また、日々のケアと同時に子供のお口の中をチェックすることも大切です。

仕上げ磨きは小学校4年生くらいまでは行い、子供の歯がいつもと違う色になっていることに気づいたら痛みがなくても早めに歯科医院を受診しましょう。

また、虫歯や歯の変色は早期発見・早期治療が肝心です。3ヶ月に1度を目安に定期検診を受けることをおすすめします。

■まとめ

子供の歯が赤くなる原因は、虫歯や外傷による神経の損傷や、乳歯が抜けるサインなどがあります。いずれも早めに歯科医院に受診し、適切な処置を受けることが大切です。

子供の歯の異常にいち早く気づくためにも、日頃からお口の中をよく観察し、丁寧な仕上げ磨きを心がけましょう。

当院では、お子様への歯磨き指導や、親御様への歯磨き指導も行っております。詳しく丁寧に説明しますので、ご自宅でお使いの歯ブラシをお持ちになってお気軽にご相談ください。

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