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インビザラインで歯根吸収が起こるとどうなる?リスクが高い人とは?

矯正歯科

こんにちは北戸田coco歯科です!

インビザライン矯正を含む歯科矯正は、「歯根吸収」のリスクがあるのをご存じですか?

歯根吸収は、歯の根っこが短くなる現象のことです。歯の根っこが短くなるとどのような問題が生じるのでしょうか。

ここでは、インビザライン矯正による歯根吸収について解説しますので、矯正治療を検討している方はぜひ理解しておきましょう。

 

インビザライン矯正で歯根吸収が起こる?

 

インビザライン 歯根吸収

 

歯根吸収とは、歯を支えている骨の中に埋まっている「歯根(しこん)」が、短くなる現象のことです。

原因は解明されていませんが、以下の状況になると起こることがあります。

 

 

  • 乳歯から永久歯に生え変わるとき
  • 親知らずが横に生え、隣の歯の歯根に接触しているとき
  • 外傷によるもの
  • 歯科矯正によるもの

 

乳歯から永久歯に生え変わる歯根吸収は、生理的なもので問題はありません。

ただし、親知らずや外傷、歯科矯正による歯根吸収は起こり方によって問題が生じることがあります。特に歯科矯正は、意図的に力を加えるため、どうしても歯根に影響を与えてしまう可能性があります。

上下の前歯に起きやすいとされていますが、矯正を行っている全ての人に起こるものではありません。

歯根吸収が起きた場合、痛みなどの自覚症状がありませんが、重度になると歯が揺れることがあります。

インビザライン矯正は歯に弱い力をかけて少しずつ動かすので、歯根吸収が起きるリスクは少ないと言われています。

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インビザラインで歯根吸収が起きる原因

 

インビザライン 歯根吸収

 

インビザラインを含む歯科矯正で起こる歯根吸収の原因は、いくつもの要素が関係しており、はっきりと解明されていません。

ここでは、歯根吸収の原因として考えられている要素を5つ紹介します。

 

  • 歯を動かす力
  • 歯の移動方向
  • 歯の移動距離
  • ジグリング
  • 治療時間の長さ

 

歯を動かす力

矯正治療で歯を動かすには適切な力を加える必要があります。

力が強すぎたり弱すぎたりすると計画通りに歯を動かすことができません。また、歯を動かす力が強いと歯根にかかる負担が大きくなり歯根吸収を起こしてしまう可能性があります。

 

 

歯の移動方向

歯を動かす方向によっては強い力を与える必要もあり、歯根吸収が起きてしまうことがあります。

たとえば、歯冠(見えている歯の部分)と歯根を平行に動かす「歯体移動」と、斜めに生えている歯を歯冠だけ動かして正しい位置にする「傾斜移動」があります。

歯の根っこごと動かす歯体移動のほうが歯根吸収を起こしやすいと言われています。

 

 

歯の移動距離

出っ歯や受け口など、歯を大きく移動させるために抜歯が必要になる場合、歯の移動距離が長くなります。歯の移動距離が長いほど、歯根に負担がかかりやすく、歯根吸収を起こしやすくなります。

 

 

ジグリング

ジグリングとは、歯にいろんな方向から力が加わり、歯が揺らされてしまう現象のことです。

たとえば、歯を頬側に動かした後、内側に動かすといったことが長期間行われると歯根吸収が起きてしまうことがあります。

 

 

治療時間の長さ

インビザライン矯正は1~2年と長い期間歯に力を加えながら歯並びを整える治療方法です。その間は歯根にも力が加わり続けるため、治療期間が長くなるほど歯根に与える影響も大きくなります。

 

 

矯正後に歯根吸収を起こしてしまったら

 

インビザライン 歯根吸収

 

矯正後に歯根吸収を起こした場合、以下の処置を行うことが一般的です。

 

  • 経過観察
  • 抜歯

 

経過観察

矯正によって歯根吸収が起きた場合、歯科医院で定期的にレントゲンを撮り、経過観察することが多く、治療を行うことは基本的にありません。

なぜなら、ほとんどの場合矯正治療を終えると歯根吸収が止まり、歯の根っこが短くなっても歯が抜け落ちたり、歯の寿命が短くなったりすることがないためです。

そのため、定期的に歯根の状態を確認する必要があり、歯周病にならないように予防していく必要があります。

 

 

抜歯

矯正治療による歯根吸収で抜歯が必要になるケースはほとんどありませんが、歯根が極端に短い、あるいは歯周病の進行によって歯を支えている骨が溶かされてしまうと、将来歯が抜けてしまうことがあります。

このような場合、抜歯する必要があります。

 

 

歯根吸収でリスクが高い人

 

インビザライン 歯根吸収

 

矯正治療で歯根吸収が起きない人もいれば、起きる人もいます。

特に以下に当てはまる人はリスクが高いため、矯正治療を受ける際に歯根吸収について理解しておく必要があります。

 

  • もともと歯根が短い人
  • 特殊な歯根の形態をしている人
  • 歯の神経を抜いている人
  • 過去に外傷を受けたことがある人
  • アレルギーや喘息がある人

 

 

もともと歯根が短い人

歯根の形態によって歯根吸収の起こりやすさが異なります。遺伝などの影響でもともと歯の根っこが短い人は歯根吸収が起きやすい可能性があります。

 

 

特殊な歯根の形態をしている人

歯根が湾曲している人や歯根の先端が細い人など、特殊な歯根の形態をしている人は、正常の形態の歯根より歯根吸収が起きやすい可能性があります。

 

 

歯の神経を抜いている人

歯の神経を抜いている歯は、神経のある歯に比べて歯根吸収が起こりやすいと言われており、矯正治療によって歯根吸収が起きるリスクが高まる可能性があります。

 

 

過去に外傷を受けたことがある人

過去に歯の打撲や脱臼、破折などの外傷を受けたことがある人は、神経が通っている管から歯根吸収が起こる「内部吸収を起こす可能性があります。

内部吸収が起きると、象牙質と呼ばれる組織が壊れて歯が薄くなることあります。この場合、内部吸収が進行しないように歯の神経を抜く処置が必要です。

 

 

アレルギーや喘息がある人

アレルギーや喘息がある人は、歯根吸収を起こすリスクが高まると言われています。ただ、これらの疾患と歯根吸収の関係はまだ研究段階で、はっきりとした原因ではありません。

 

歯根吸収のリスクが高い人は、インビザライン矯正を始める前に矯正医とよく相談して治療計画を立ててもらうことが必要です。

 

リスクを避けるためにも経験豊富な矯正医がいる医院を選ぶ

 

 

インビザラインを含め歯科矯正は、少なからず歯根吸収が起こるリスクがあります。歯根吸収が起きる原因ははっきりと解明されていませんが、歯を動かす力やジグリングなどは歯科医師の技術によるものです。

そのため、知識と経験のある歯科医師であれば歯根吸収のリスクを減らすことが可能です。

インビザライン矯正で「こんなはずじゃなかった!」とならないためにも、経験豊富な矯正医のもとで治療を受けるようにしましょう。

なお、矯正治療を提供している歯科医院では、矯正を開始する前にカウンセリングを行なっているところが多くあります。

その際、メリットのほかに、起こりうるリスクについてしっかり説明をしてくれる歯科医院を選ぶようにしましょう。

また、矯正前や矯正中にレントゲン撮影で歯根の状態をチェックするなど、適切な検査を行う歯科医院を選ぶことも大切です。

当院では、矯正のプロである認定医が在籍しており、一人ひとりにあったオーダーメイドの治療計画を立てていきます。

治療中のリスクもしっかりと考慮して治療を行っていきますので、矯正治療に少しでも不安がある方は一度北戸田coco歯科で無料相談を受けてみてください!

 

■■北戸田coco歯科の矯正治療について

 

まとめ

歯根吸収とは、乳歯から永久歯に生え変わるときや外傷、歯科矯正によって歯根が短くなる現象のことです。

中でも歯科矯正は、歯を動かすために力を加えるため、どうしても歯根に影響を与えてしまい、歯根吸収が起きるリスクが高まります。

もちろん、矯正を行っている全ての人に起こるものではないですが、もともと歯根が短かったり、歯の神経を抜いていたりすると起きやすいです。

また、短くなってしまった歯根はもとに戻ることはなく、進行しないように経過観察を受ける必要があります。

リスクを避けるためにも経験豊富な歯科医院を選び、ご自身でも歯根吸収のリスクについてよく理解しておきましょう。

 

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