こんにちは北戸田coco歯科です
インビザライン矯正ではマウスピース装着中に唾液がたまったり、お口の中が乾燥したりする人がいます。
ここでは、インビザライン中に唾液がたまってしまう原因やその対処法、併せて口の中が乾燥する原因などご紹介します。
インビザライン中に唾液がたまるように
マウスピースを装着すると唾液がたまりやすくなることがあります。これは、マウスピースによって唾液がお口の中全体に行き渡らず、たまりやすくなるためです。
また、食べ物が口に入ると唾液が出るように、マウスピースによって唾液腺が刺激されて唾液が出やすくなることもあります。
唾液には食べ物の飲み込みを助けたり、食べかすを洗い流したりなどさまざまな役割がありますが、お口の中にたまると不快感を覚える人も少なくありません。
特にインビザライン矯正を始めた頃は、唾液がたまりやすい傾向にあります。しかし、ほとんどの場合マウスピースに慣れると気にならなくなる人が多いです。
最初は気になるかもしれませんが、慣れてしまうことがほとんどなのでまずは様子を見てみてください
唾液が増える病気もある
マウスピースを装着していないのにもかかわらず、無意識のうちに唾液が口からあふれ出てして日常生活に支障をきたす場合は、以下のような唾液が増える病気の可能性があります。
- ・唾液分泌過多
- ・嚥下障害
唾液分泌過多
唾液分泌過多とは、ストレス・鉄分不足・つわり・胃の張りなどで唾液腺が刺激されて唾液の量が増える状態です。
唾液が大量に分泌されるため、無理に飲み込まず、吐き出すようにしましょう。
また唾液の分泌量が増えることで脱水症状を起こす場合もあるため、水分補給を心がけます。
参考:E PARK
嚥下障害
嚥下障害(えんげしょうがい)とは、食べ物や飲み物が上手に飲み込めない状態のことを指します。
そのため唾液が飲み込みにくくなり、唾液が口からあふれ出てしまうことがあります。
加齢による筋肉の衰えが原因で、高齢者に多く見られるものです。
嚥下障害を放置すると、飲食物や唾液が気管を通って肺に入り、細菌が繁殖して炎症を起こす誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)を起こす可能性があります。
これらの症状に心当たりがある人は、歯科医師に相談しましょう。
唾液がたまるときの対処法
インビザライン中に唾液がたまるときの対処法には、以下のようなことが挙げられます。
- ・飲み込むことを意識する
- ・マウスピースをカットしてもらう
- ・就寝中は工夫する
飲み込むことを意識する
唾液がたまるときは飲み込むことに意識を向けましょう。
慣れるまでは少し難しいですが、次第に自然と飲み込めるようになります。
インビザライン矯正は治療期間中、毎日マウスピースを装着する必要があります。唾液がたまるからといってマウスピースを長時間外して過ごすと計画通りに進まないため注意が必要です。
マウスピースをカットしてもらう
マウスピースによる異物感が大きいと唾液の分泌量が増えたり、マウスピースが唇側にあたると唇が浮いて唾液が流れ出たりすることがあります。
このような場合、マウスピースをカットすることで改善できることがあります。
しかし、インビザライン矯正のマウスピースはカットできる範囲に限りがあります。ご自身の判断ではなく、必ず担当の歯科医師に相談したうえでカットしてもらうようにしましょう。
就寝中は工夫する
マウスピースを装着中は就寝中によだれを垂らしてしまうことがあります。
気になる場合は、枕にタオルを巻いておくなど工夫すると良いでしょう。また、口が開かないように唇をテープで固定する方法も有効です。
インビザライン中に唾液がたまることのデメリット
唾液がたまることによって、飲み込む回数が多くなったり、話しにくくなったりするデメリットはあります。
ただ、唾液は1日1~1.5リットル分泌されます。
インビザライン矯正中に唾液が増えたように感じても、マウスピースによって唾液の循環が妨げられているだけのケースがほとんどです。
唾液は自浄作用の働きもある
インビザライン中に唾液がたまると、不快感を覚えるかもしれません。
しかし、唾液には歯や全身に欠かせない大切な役割があり、口腔内が乾燥するよりは良いことなのです。
唾液の役割の一つに「自浄作用(じじょうさよう)」といって食べかすを洗い流し、細菌の繁殖を抑えて口の中を清潔に保つ働きがあります。
そのほかにも唾液には以下のような働きがあります。
- ・食べ物を飲み込みやすくする
- ・食べ物の味を感じやすくする
- ・口の中を滑らかにし、会話しやすくする
- ・でんぷんを分解し、消化しやすい状態にする
- ・酸性に傾いたお口の中を中和してむし歯を防ぐ
インビザライン中は逆に口が乾燥する人も
インビザライン中は唾液がたまりやすくなる人もいれば、逆にお口の中が乾燥する人もいます。
これは、マウスピースが歯全体を覆うため、唾液が行き渡りにくくなること、マウスピースの厚みにより口が閉じにくくなり、口呼吸になることが原因です。
口呼吸になると唾液による自浄作用が低下して細菌が繁殖しやすい環境になります。
それにより、むし歯・歯周病になるリスクが高くなったり、口臭が発生しやすい環境になってしまうのです
また、お口の中が乾燥することで、粘膜を保護する作用が抑えられてしまい、マウスピースで粘膜を傷つけ、口内炎ができやすい状態になってしまう可能性もあります。
乾燥対策には、口呼吸を改善するトレーニングを行ったり、こまめに水分補給をしたり、唾液が出やすくなるように唾液腺マッサージを行ったりすることが多いです。
インビザライン中の口臭対策
インビザライン中に口臭が発生すると、治療に対するモチベーションの低下につながります。口臭を発生させないためにも、以下のような対策はしておきましょう。
- ・歯磨きは丁寧に行う
- ・マウスピースはこまめに洗浄する
- ・歯科医院でクリーニングを受ける
歯磨きは丁寧に行う
歯磨きは口臭予防につながります。インビザライン矯正はマウスピースの取り外しが行えるため、ワイヤー矯正のように装置が邪魔になって歯磨きがしにくいといったことはありません。
デンタルフロスや歯間ブラシ、タフトブラシなど清掃補助道具を上手く活用して、丁寧な歯磨きを心がけましょう。
マウスピースはこまめに洗浄する
マウスピースはこまめに洗浄しましょう。清潔に保つことで口臭対策にもなります。
マウスピースは水かぬるま湯でよく洗い流し、柔らかい歯ブラシを使って内側の汚れをよく落とします。
その際は歯磨き粉の使用は避けましょう。歯磨き粉には研磨剤が含まれており、マウスピースに細かい傷をつけてしまいます。
そこに細菌が入るとマウスピースが臭う原因となります
なお、臭いが気になる場合はマウスピース専用の洗浄剤を使うのも有効です。これは歯科医院やドラッグストアなどで手に入ります。
歯科医院でクリーニングを受ける
定期的に歯科医院でのクリーニングを受けるのも口臭対策の一つです
歯科医院で行うクリーニングは、歯磨きでは落としきれない汚れを専用の機械を使って落とすことができます。
また、むし歯・歯周病になると口臭も発生しやすくなるため、検診も兼ねてクリーニングを受けると良いでしょう。
当院のインビザライン矯正
北戸田coco歯科のインビザライン矯正では、矯正治療のプロである日本矯正歯科学会の「認定医」が在籍しているため、質の高い治療が受けられます。
他にも白い器具を使ったワイヤー矯正や、裏側矯正、そしてマウスピースとワイヤー矯正を併用したハイブリッド矯正もご用意しておりますので、患者様にあった治療をご提供させていただきます。
当院の矯正治療については以下の専用サイトからチェックしてみてください
まとめ
インビザライン中に唾液が増えたように感じても、マウスピースによって唾液の循環が妨げられているだけの場合がほとんどで、マウスピースに慣れると改善されます。
唾液は、お口の中を洗浄したり、口の中を滑らかにしたりなどさまざまな役割があります。
インビザライン中に唾液がたまると不安になるかもしれませんが、唾液がたくさん出ている方が口の中が乾燥するよりも良いことです。
ただ、唾液の分泌量が増える病気もあるため、心配な人は担当の歯科医師に相談しましょう。
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