こんにちは北戸田coco歯科です
インビザライン矯正ではマウスピースが浮くというトラブルが起きることがあり、歯が動かないのではないかと不安になる方も多いです。
ここではインビザラインのマウスピースが浮く原因とそのままにするリスク、対処法も併せて解説します!
インビザラインのマウスピースが浮く原因は?
インビザライン矯正では、患者さんのデータを元にシミュレーションを行い治療開始時の歯並びから最終的な歯並びになるまでのマウスピースが一度に作られます。
ただこれは患者様自身で管理しながら交換する必要があるため、治療が始まると以下のような理由で浮いてしまうことがあります。
・順番が間違っている
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一つずつ詳しく説明していきますね。
□順番が間違っている
まずはマウスピースの袋や本体に記載されている番号を確認しましょう
インビザライン矯正にはマウスピースを装着する順番が決まっています。間違えると入らなかったり、浮いたりすることがあります。
また、早く歯を動かしたいからと順番をスキップすることも浮きの原因になりますのでしないようにしてください。
□しっかり装着できていない
インビザライン矯正では、チューイーと呼ばれる弾力のあるシリコン製のものを使って装着する必要があります。
これはマウスピースと歯とアタッチメントをしっかり密着させるために咬み込んで使用するものです
使用していなかった、または咬み方が不十分であった場合、密着させることができず浮いてしまうことがあります。
またご自身でしっかり入れているつもりでも、入っていないことも多いです。装着時は必ずチューイーをよく咬み、最後に鏡を見てしっかり入っているか確認しましょう。
関連記事:インビザラインに欠かせない「チューイー」とは?使い方やお手入れ方法
□マウスピースは現在の歯並びと合っていないため
マウスピースは動かす予定の歯並びをしているため、現在の歯並びとは合っていません。
そのため一部浮くことがあります。このような場合、1週間ほどで馴染んでくることが多いです。
チューイーをよく咬んで、正しい方法で装着しましょう。
□装着時間・交換期間を守っていない
インビザライン矯正では1日22時間以上、1~2週間ごとにマウスピースを交換して歯を動かします
装着時間や交換期間を守らないと少しずつズレが生じ、何枚目かの交換時に大きく浮いてしまったり、入らなくなったりすることがあります。
例えば食事の際、1時間は外していると1日3時間以上は外していたことになります。その積み重ねが歯を動かすことに大きく影響するため、装着時間・交換期間は必ず守りましょう。
関連記事:インビザラインの「交換周期」はどれくらい?交換時の注意点
□マウスピースに問題がある
マウスピースは薄いプラスチック製のものを使用しています。そのため取り扱いに注意しなければ変形することがあります
例えば間違った着脱方法で無理な力を加えたり、熱いお湯などで洗浄したりすることです。
この場合は浮くよりも入らないことが多く、作り直しが必要になります。
インビザラインが浮きやすい部分
インビザライン矯正では歯の生え方や動かし方によって、浮きやすい部分があります。以下のような箇所は特に意識して入れるようにしましょう。
・上の歯の前から2番目の歯
・ねじれて生えている歯
上の歯の前から2番目の歯は前後の歯よりも小さいため浮きやすく、ねじれて生えている歯はマウスピースとのズレが生じやすい傾向にあります。
その場合アタッチメントを付けて浮かないようにすることが多いです。装着時はアタッチメントをしっかり押さえながら入れるようにします。
インビザラインはどれくらい浮いたらまずい?
結論から言うと浮きが2mm以内であれば許容範囲です。
1週間ほどチューイーをしっかり噛み、馴染ませれば浮きは小さくなります。
ただ2mm以上の浮きがあったり装着時に痛みを伴ったりする場合はマウスピースと歯が大きくズレていることが考えられます。
そのような場合は作り直しが必要になる可能性があるため、担当の歯科医師に相談しましょう。
インビザラインが浮くときの対処法
浮いたときは、まず以下の項目を確認し、それでも浮くようであれば担当の歯科医師に相談しましょう。
・チューイーをしっかり咬む
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□チューイーをしっかり咬む
マウスピース装着時はしっかりチューイーを咬みましょう。
使い方は1本の歯に対して5回ほど咬み、全体で5分程度咬みます。
特にインビザライン矯正を始めた頃や交換したばかりは浮きやすいため、上記の噛み方をした後にガムを噛むようにして使うとしっかり密着させることができます。
またチューイーは使い捨てです。弾力がなくなったら新しいものに交換しましょう。
□装着時間・交換期間を守る
インビザライン矯正ではマウスピースの装着時間は、1日22時間以上と決められています。
外している時間が長かったり、ご自身の判断で交換期間を短くしたりすると計画通りに歯を動かすことはできません。
結果、交換した際に大きく浮いてしまうことがあります。浮きを軽減するためにも装着時間と期間はしっかり守りましょう。
□1つ前のマウスピースに戻す
交換した際に大きく浮いてしまう場合、歯の動きが遅いことが考えられます。
まずは1つ前のものに戻して約3日過ごし、新しいものに交換すると浮きが小さくなることがあります
ただこの場合は、必ず次の矯正日に担当の歯科医師にその旨を伝えましょう。
なおご自身の判断で戻すことが不安であれば、歯科医師に相談します。
□担当の歯科医師に相談する
上記の通りに行なっても浮いてしまう場合は、治療が計画通りに進んでいない可能性があります。
そのような場合はご自身で解決することはできません。歯科医師に相談しリカバリーする必要があります
リカバリーの方法には症例によって異なりますが、追加でマウスピースを作成して矯正を続けたり、新しく作り直したりすることが多いです。
また症例によって部分的にワイヤー矯正を行うこともあります。ただこの場合、治療期間は計画したときよりも長くなるでしょう。
マウスピースが浮いたまま使用してしまうと…
浮いたまま使用すると、計画通りに進まなくなるほかに以下のようなデメリットもあります。
・今までの治療時間が無駄になってしまう
・歯ぐきに当たって傷がついてしまう
詳しく説明していきますね。
□今までの治療時間が無駄になってしまう
少しのズレが蓄積して何回目かの交換時に大きく浮いてしまったり、入らなくなったりすることがあります。
その箇所は歯が動いていない可能性があり、状態によっては計画を立て直す必要があります。
そうなると今までの治療時間は無駄になってしまうことも。また追加のマウスピースを作成する場合、別途で費用がかかることがあります。
□歯ぐきに当たって傷がついてしまう
浮いている状態では、マウスピースの縁が歯ぐきに当たって傷ついてしまうこともあります
ひどいと重度の口内炎になり、食べる際にも辛い状況になりますので、気をつけましょう。
1~3ヶ月に1回、矯正日と呼ばれる来院する日で確認しますが、それまでの間はご自身でしっかり密着しているか確認することが重要です。
当院のインビザライン矯正
当院では、質の高いマウスピースの矯正のインビザラインはもちろん、ワイヤー矯正や小児矯正にも力を入れております
矯正治療を考えている方はまず北戸田coco歯科の無料相談にいらしてください(予約制です)
まとめ
インビザライン矯正では浮いてしまうといったことがよく起こります。
2mm程度であればしっかり装着できているか確認し、それよりも大きく浮いていると計画通りに治療が進んでいない可能性があります。
その場合はリカバリーが必要で、追加でマウスピースを作成して矯正を続けたり、作り直しをしたりする必要があります。
その場合治療期間は長くなります。計画通りに進めるためにもチューイーの使用や鏡を見てしっかりは入っているか確認しましょう。
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参考:日本矯正歯科学会