こんにちは北戸田coco歯科です!
インビザライン矯正はマウスピースをつけたまま就寝するため、飲み込んでしまわないか不安になる人もいるでしょう。
また、歯を動かす力を補助するために小さな装置をつけることがあり、欠けたり外れたりすると誤って飲み込んでしまうことがあります。
今回は、インビザラインの装置を誤って飲み込んでしまう可能性や、飲み込んだときの対処法についてご紹介します。
目次
■インビザラインのマウスピースを飲み込んでしまう可能性は低い
結論から言うと、日中や就寝中にマウスピースが外れて飲み込んでしまう可能性は低いでしょう。
インビザライン矯正は何枚ものマウスピースを使って、少しずつ歯を動かしていく治療方法です。
マウスピースの形態は全て異なり、理想の歯並びに近づけたものを装着して歯を動かします。現在の歯並びよりもズレがあることに加えて、歯全体を覆うため窮屈さを感じることがほとんどです。
しかし、マウスピースは薄いプラスチック製のもののため、熱湯消毒をしたり間違った方法で着脱したりすると変形して緩くなる可能性があります。
緩くなったマウスピースは外れやすいだけでなく、歯に矯正力をかけることができません。
計画通りに治療が進まず、治療期間が延びてしまう可能性があるため、マウスピースの取り扱いには十分注意する必要があります。
■インビザライン中に飲み込む可能性があるもの
上述でも解説したとおり、マウスピースを飲み込んでしまう可能性は低いです。
しかし、インビザライン矯正で使用する以下の補助装置は、小さいもののため誤って飲み込んでしまう可能性があります。
- ・アタッチメント
- ・顎間ゴム
アタッチメント
アタッチメントとは、歯の表面につける白い突起物のことです。
アタッチメントは白い樹脂の素材でできており歯とマウスピースをしっかり密着させたり、歯を動かしたい方向へコントロールしたりするために使用します。
矯正治療を終えたら全て外せるようにつけるため、治療中にアタッチメントが外れて飲み込んでしまう可能性があります。
顎間ゴム
インビザライン矯正は症例によって「顎間ゴム(がっかんごむ)」と呼ばれる小さな輪ゴムを上下の歯に掛けることがあります。
これは引っ張ったゴムが戻る力を利用して矯正力を加えるものです。顎間ゴムはご自身でつけ外しを行い、飲食の際はマウスピースと同様に外します。
ゴムをしっかり掛けていなかったり掛けたまま大きく口を開けたりすると、外れて飲み込んでしまう可能性があります。
■インビザラインのアタッチメントを飲み込んでしまったら
アタッチメントや顎間ゴムは飲み込んでも時間が経てば自然に排出されるため、心配することはありません。
しかし、アタッチメントが外れた場合は、そのままにせず歯科医院に連絡する必要があります。
アタッチメントは矯正治療を終えるまでつけていることが多いです。場所によって現在動かしている歯であったり、過去に動かした歯やこれから動かす予定の歯につけていたりすることもあります。
そのため、外れた場所によって計画に影響がないこともあれば、歯とマウスピースの間が浮いてしまったり歯が計画通りに動かなかったりなど、トラブルにつながることもあるのです。
外れてしまった場合、自己判断で次回の調整日まで待たず、歯科医師に相談して指示に従いましょう。
なお、歯科医院に連絡する際は、アタッチメントが外れた場所、何枚目のマウスピースを使用しているかを伝えておくと、予約や診療がスムーズに進みます。
こちらの記事もおすすめ:アタッチメントについて【インビザライン矯正の処置】
■アタッチメントが外れる原因
歯とアタッチメントは強固についていますが、以下のようなことが原因で外れてしまうことがあります。
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硬い食べ物を食べたとき
インビザライン矯正は基本的に食事制限はありません。
しかし、アタッチメントをつけているときに硬い食べ物を食べると、噛んだときの衝撃によって外れやすくなるため注意が必要です。
例えば、おせんべいやフランスパンといった硬い食べ物は一口サイズにして食べるか、矯正を終えるまでは控えるようにするなど工夫しましょう。
マウスピースの着脱方法が間違っている場合
片側から着脱するといった間違った方法はアタッチメントが外れてしまうだけでなく、マウスピースが変形したり割れたりする可能性があります。
マウスピースの着脱は必ず両手を使って、左右で同じ力がかかるようにしましょう。
装着する際は、前歯から奥歯にかけて指でしっかり押していき、チューイーを使って歯とマウスピースを密着させます。
取り外す際は、左右の奥歯の裏側からマウスピースを浮かして、奥歯から前歯にかけて少しずつ外していきます。
被せ物にアタッチメントをつけている場合
銀歯やセラミックなど被せ物をしている歯は、アタッチメントがつきにくく外れやすい傾向にあります。
アタッチメントをつける際、外れないように表面に処理を行いますが、よく外れてしまう場合は仮歯に置き換える可能性もあります。
お口の中に汚れがたまっている状態
アタッチメントをつけると歯の表面に凹凸ができます。アタッチメントの周囲は歯ブラシが届きにくく、汚れがたまりやすい状態です。
汚れがたまると、アタッチメントや接着剤が劣化して外れてしまう可能性があります。歯磨きの際は、アタッチメントの周囲を磨くように心がけて汚れをためないようにしましょう。
矯正中の噛み合わせの状態
インビザライン矯正はかみ合わせも整えられる治療方法です。かみ合わせも改善する必要がある症例では、矯正中にかみ合わせが変化していきます。
そのため、アタッチメントが上または下の歯とあたりやすくなったり、食べたときの衝撃が伝わりやすくなったりするため、外れてしまうことも少なくありません。
矯正治療を進めていく中でかみ合わせは整いますが、よく外れてしまう場合はアタッチメントを外す可能性もあります。
■インビザライン中にトラブルが発生したら歯科医師に相談しよう
正しい方法で着脱を行い装着時間を守っていても、インビザライン矯正では希に思わぬトラブルが発生してしまうことがあります。
トラブルが発生したら自己判断でそのままにするのではなく、歯科医師に相談して指示を受けることが大切です。
また、トラブルを回避するためにも起きやすい事例を知っておくと対策を練ることができます。
例えば、インビザライン矯正で起こりうるトラブルの一つに、マウスピースの紛失が挙げられます。
紛失したからといって何もつけずに過ごしてしまうと、歯が元の場所に戻ろうとする後戻りがおきたり、治療計画と違った方向へ歯が動いたりする可能性があります。
紛失してしまったら歯科医院に連絡し、1つ前のマウスピースをつけて後戻りを防ぎましょう。
なお、紛失を防ぐには、外出先でもケースを持ち歩き、マウスピースを外したら必ずケースに保管するなど工夫します。
関連記事:マウスピースのお手入れ方法について【インビザライン矯正】
■まとめ
インビザライン矯正で使用するマウスピースは、日中や就寝中に外れて飲み込んでしまう可能性は低いです。
しかし、アタッチメントや顎間ゴムは小さなもののため、誤って飲み込んでしまうことがあります。
飲み込んだとしても自然に排出されるため心配はいりません。ただ、アタッチメントが外れると治療計画に影響が出る可能性があります。
アタッチメントが外れた、マウスピースが変形したなどトラブルが発生したときは自己判断でそのままにせず、歯科医院に連絡しましょう。
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