こんにちは北戸田coco歯科です
インビザライン矯正中に、マウスピースがボロボロになってきた!と言う方はもしかしたら「歯の食いしばり」をしている可能性があります。
自分では気づかなくとも、寝ている時や集中している時にしてしまっている方も多いです。
今回はインビザライン矯正中に歯の食いしばりをしてしまう問題点や対策方法などもご紹介していきますので、ぜひ参考にしてみて下さいね
インビザライン中に食いしばりをしている?
インビザライン矯正では専用のマウスピース(アライナー)を1日に最低でも20時間以上装着する必要があります。
寝ている時も装着する必要があるのですが、歯の食いしばりをしている方はマウスピースに強い負担がかかりボロボロになってしまう、破損してしまうことがあります。
マウスピースをよく観察してみて、短期間の使用なのに傷が多い、噛み締めたような跡がついているという方は食いしばりをしている可能性がありますので一度歯科医院で相談してみましょう。
歯の食いしばりとは?
歯ぎしりと間違われやすいのですが、歯の食いしばりは、歯をぎゅっと噛み締めた状態です
歯ぎしりは横にギリギリと動かすために音が出やすく気付きやすいのですが、食いしばりは音が出ないためご自身でも気付きにくいと言われています。
歯科では、食いしばりのことを「クレンチング」と呼び、歯ぎしりを「グラインディング」と呼んでいます。これら総称して「ブラキシズム」と呼んでいます。
歯ぎしりや食いしばりの他にも、歯をカチカチと合わせる「タッピング」などもあります。
食いしばりによるインビザライン矯正への悪影響
インビザライン矯正中に歯の食いしばりを行なっていると以下のような悪影響が出てくる恐れがあります。
矯正中の歯が計画通りに動かなくなる
インビザラインだけでなく、矯正中は歯を前後左右に動かす必要があります。
そのため、マウスピースで計画的に力を加えることがで歯が計画している方向へ動いていくのですが、食いしばりをしていることで余計な力が歯に加わり計画通りに歯が動かなくなる原因になってしまいます。
マウスピースが破損する恐れがある
インビザラインでは透明で薄いプラスチックのマウスピースを使用します。
食いしばりでは体重の2倍ほどの力がかかると言われており、強い力がかかることでマウスピースが破損する恐れがあります。
マウスピースが破損してしまうと、計画通りに歯が動かなくなってしまったり、破損したかけたを誤飲してしまう原因になります。
歯の食いしばりをしていることでインビザライン矯正中でなくても、以下のような悪影響があります。
●歯の欠損や亀裂、破折
●歯がグラグラする
●歯周病
●知覚過敏
●顎関節症
●肩こり
●顎のエラがはる
食いしばりや歯ぎしりが重度の場合は「顎関節症」のリスクが高く、進行してしまうと食事が取れないほと口が開かない、強い痛みを感じるようになってしまいます。
参考:日本顎関節学会
ひどい時には歯列矯正などの治療ができなくなってしまう状況にもなりますので、早めの治療が必要になってきます。
食いしばりをしていると自覚している時点で、早めに歯科医院で相談してみましょう
歯の食いしばりチェック方法
食いしばりは集中している時や寝ている時にしていることがほとんどなので、ご自身で気づいていないことが多いです。
そのため、ご自身が食いしばりをしているかどうかセルフチェックで確認してみましょう
●歯の咬合面(噛み合わせる面)がすりへって平らになっている
●歯の根本部分が欠けている
●舌の側面に歯型がついている
●歯に接する頬の内側に白い線がある
●あごの関節を押すと痛みがある
●あごのエラの部分の筋肉に痛みがある
以上の項目に多く当てはまる方は、食いしばりや歯ぎしりをしている可能性があります
特に痛みや歯の削れがなどが進行している場合は、重度の歯ぎしりの可能性がありますので一度歯科医院で相談するようにしましょう。
食いしばりの原因は?
食いしばりにはいくつか原因があり、大きく分けると「物理的な原因」と「精神的な原因」に分けられます。
その中でも最も多い原因は精神的な「ストレス」によるものだと言われています
ストレスがかかると無意識に顎に力が入り強く噛み合わせてしまったり、緊張状態や集中していると力が入り歯を噛み合わせてしまうようになります。
他にも精神的なものでは疲労を感じている時にしやすくなりますので、リラックスする方法をご自身で見つけることをおすすめします
物理的な原因として挙げられるのは、歯並びや噛み合わせの悪さです。
歯並びや噛み合わせが悪いと、うまくモノが噛めずに強い力で噛むようになっていき食いしばりへと繋がってしまいます。
他にも、銀歯などの詰め物の適合が悪いと食いしばりにつながってしまいます。症状がなくても、定期的に歯科検診へ行き食いしばりへと繋がるトラブルがないか確認してもらいましょう。
<他にも食いしばりの原因になるもの>
●スポーツで強い力が加わる
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食いしばりがあってもインビザライン矯正はできる?
これは食いしばりの程度によって変わってきます。
軽度のものであればインビザライン矯正で治療が可能ですが、重度の食いしばりをしている方はマウスピースが破損する可能性がありますので、ワイヤー矯正をおすすめすることがあります。
ワイヤー矯正であれば食いしばりや歯ぎしりの影響が少ないので問題なく治療ができます
しかし、重度の食いしばりがあり歯が揺れているような状態や歯周病になってしまっている方は、矯正治療自体ができないこともありますのでまずはそちらの治療が優先になります。
ご自身がどの程度の食いしばり癖があるのか、まずは歯科医院で相談してみるようにしましょう。
インビザライン矯正は、歯の食いしばりだけでなく、重度の歯ぎしりやタッピングをしている方もインビザラインのみではできない可能性がありますので、歯科医師に相談してみましょう
インビザライン中の食いしばり対策
残念ながら食いしばりにはこれといった治療方法はありません。
そのため、普段から食いしばりをしないように気をつける、専用のマウスピースをつけて歯を守るといった方法が一般的です
特に集中している時や、ふとした時に歯を食いしばっていることが多いので気づいたとき歯と歯の間にスペースを与えてリラックスした状態を心がけましょう。
唇を閉じて、上と下の歯の間は2mmから3mmほど隙間が空き、舌の先が上の歯の裏側の歯茎のざらざらした場所に当たっているのがベストな状態です
常にこの状態になるように意識していきましょう。
気になる場所にポストイットをしてみる
これは、私もよくする方法なのですが、集中して作業をする場所や職場のデスクなどにポストイットで、「リラックス!」や「深呼吸!」と書いた紙を貼っておきます。
そのポストイットを目にした時に、奥歯で噛んでいないか?歯が接触していないか?確認しましょう。
もし歯が当たっているようでしたら噛み締めも緩めて、深呼吸しながら背伸びをします
これをこまめにするだけでも、歯や顎へのダメージが軽減されていきます
なかなか、ストレスを溜めないようにすることは難しいかもしれませんが、気づいたら一息休憩をとる。
ゆっくりお風呂に浸かるなど意識してストレスを逃すようにしてみましょう。
特にインビザライン矯正中は食いしばり専用のマウスピースを使うことができないので、ご自身の意識で改善していく必要があります
過度な飲酒や運動はほどほどに
過度なアルコールや運動は、体にストレスがかかり食いしばりをする原因になります
インビザライン中は、できるだけ過度な飲酒は避けるようにしてほどほどにしておきましょう。
睡眠の質も下げ、身体の代謝も悪くなってしまい歯が動くスピードにも影響していきます。矯正治療を機会にご自身の生活習慣を見直してみるのもいいかもしれません
インビザライン矯正が終了したらナイトガードも
無事にインビザライン矯正が終了した後は、保定期間に入っていきます。
この時に軽度の食いしばりや歯ぎしりがある方は寝るときに装着する歯ぎしり用のマウスピース「ナイトガード」を作成するのもおすすめです
ある程度厚みのあるマウスピースで、寝ている間の歯ぎしりや食いしばりから歯を守ってくれる役割を果たします。
歯の保定効果もありますので、ぜひ一度歯科医院で相談してみましょう。
保険診療で作成可能で5,000円程度で作成することができます(歯科医院によって若干の違いあり)
特に、矯正が終了した後は歯ぎしりや食いしばりをそのままにしておくと、せっかくキレイに並んだ歯が後戻りを起こしてしまう
歯並びが悪くなってしまうなどの悪影響が出てきますのでしっかりと対策しておきましょう
当院のインビザライン矯正
当院では、透明なマウスピースを用いた矯正装置や、ワイヤーとブラケットを用いて行う矯正装置など、様々な装置を取り扱っています
インビザライン矯正が適応でない方も、ワイヤー矯正では、追加費用はいただかず、目立ちにくいクリアブラケットやホワイトワイヤーに変更することが可能です
目立ちにくい矯正をしたいと考えている方は、ぜひお気軽にご相談ください
当院の矯正治療については以下のリンクからチェックしてみてください
まとめ
大人の方にも子供の方にも多い食いしばりや歯ぎしりは、歯に大きなダメージを与え場合によってはインビザライン矯正ができないこともあります。
軽度な場合でしたら問題ありませんが、重度な場合はワイヤー矯正をおすすめすることもあることを理解しておきましょう。
食いしばりの原因はストレスや緊張状態からなることが多いので、普段から意識して歯と歯の間に隙間を作るようにしてリラックスするようにしましょう。
こまめに、口を軽く開けるように意識してみてくださいね!
ご自身が食いしばりや歯ぎしりをしているかもと不安になった方は、お気軽にご相談ください
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