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子どもの抜けた乳歯の保管方法や以外な活用法を歯医者さんがご紹介

公開日:

 

 

こんにちは。北戸田coco歯科です。

 

「上の歯は縁の下に、下の歯は屋根に向かって投げる」

 

昔は子どもの歯が抜けるとこんなことをして「強い歯が生えてきますように」とお願いする風習がありましたね。

 

しかし、今どきは少々事情が変わってきています。マンション住まいの方が多くなってそもそも縁の下がなかったり、屋根が高すぎて届かなかったりということがあるからです。

 

かといって、ゴミ箱に捨てるのもなんだか気が引けますよね。

 

そこで、ここでは子どもの抜けた歯の保管方法活用方法について北戸田coco歯科の小児歯科担当医、田口世理奈医師がご紹介します。

田口世理奈Dr.

  • 【経歴】
  • ・日本大学歯学部 卒業
  • ・日本大学歯学部歯学研究科歯学専攻修了 博士号取得


この記事を読めば、子どもの抜けた歯をどうやって保管すればいいのか分かりますよ。

 

1. 子どもの抜けた歯は乳歯ケースで保管する


最近では、子どもの抜けた歯は専用のケースで保管する方が多くなっています。

 

もちろん、必ずしも保管しなければならないということはありません。ただ、へその緒やはじめに切った毛髪と同じような感覚で、乳歯も記念に保管しておく方が多くなっているのです。

 

子どもが成人してから保管ケースを開けてみると、赤ちゃんの頃を思い出したり、「乳歯ってこんなに小さかったかしら?!」とほんわかする気持ちになったりすることでしょう。

 

1-1. 乳歯ケースを購入するタイミング

乳歯ケースを購入するのは、歯がグラグラし始めてからでも遅くありません。上手に保管できるなら、抜けてからでも大丈夫です。

 

中には出産前に用意している方もいますが、初めての歯が抜けるのは6歳ころ。子どもと一緒にケースを選んだり、手作りしたりするのもおすすめですよ。

 

2. 乳歯ケースの選び方


乳歯ケースは様々なものがあります。1本だけ入るもの、数本入るもの、全部の歯が入るものなどがあり、形やデザインも色々です。用途によって選びましょう。

 

乳歯ケースの選び方は、大きく以下の3つに分けることができます。

 

【乳歯ケースの選び方】

  • ◎素材で選ぶ
  • ◎保管できる本数で選ぶ
  • ◎デザインで選ぶ

 

ひとつずつ詳しくご紹介しますね。

 

2-1. 素材で選ぶ

乳歯ケースの素材は、大きく分けてプラスチック木製があります。それぞれのメリットとデメリットを知っておくと、選びやすくなりますよ。

プラスチックのメリット・デメリット】

メリット デメリット
カビが生えない 木製に比べて高級感に劣る
保管の手間がかからない 陽に当たるところに長い間置いておくと変色や変形がある


木製のメリット・デメリット】

メリット デメリット
上部で弾力がある 湿気に注意する必要がある
木目が美しく高級感がある  ―
防虫効果や耐火性に優れる(桐製)  ―


プラスチックは大切に保管していればカビなどが生えることはありません。ただし、木製に比べると高級感に劣ります。

 

一方、木製は欅(けやき)や桐などが使われています。欅は和太鼓などに使われるほど丈夫で弾力があり、木目が美しいことが特徴です。

 

桐は桐の箪笥でも知られるように、防虫効果や耐火性に優れているため、大切な乳歯を守るのに適しています。ただし、湿気には弱いので梅雨時や秋の長雨には注意が必要です。

 

プラスチックも木製もお値段はさほど変わりません。好みや何を重視するかによって選びましょう。

 

2-2. 保管できる本数で選ぶ

乳歯ケースには、1本〜数本だけ保管できるタイプと、全部の歯を保管できるタイプがあります。

 

全歯タイプにも色々な乳歯ケースがあるので、上下全部の歯を取っておきたい場合には全歯タイプがおすすめです。

 

反対に、そこまでは必要ない、1、2本だけ取っておきたいということであれば、小さな数本タイプを選ぶと良いでしょう。

 

2-3. デザインで選ぶ

デザインもいろいろあります。一番多いのは四角形の箱です。四角くて薄い箱ならしまうときに場所をとりませんね。

 

中には全部の歯を歯並びのとおりに保管できるものや、細長い箱に上下2列に並べられるようなものもあります。

写真が入れられるものや記録を書いておけるようなものもあるので、色々と探してみると良いでしょう。

 

インターネットでもたくさん販売しています。Amazonや楽天市場などで「乳歯ケース」と検索すると出てきますよ。いくつかご紹介しますね。

 

HIKOTO 乳歯 ケース 乳歯ケース 乳歯入れケース 【高級榉材天然木使用】 へその緒 ケース (歯の屋)


すべての歯を保管できる欅製の乳歯ケースです。

生まれた時の身長や体重、血液型などを記入できます。女の子用、男の子用があります。

 

nomnom(ノムノム) 乳歯ケース【乳歯のお部屋2】


プラスチック製
のケースで、乳歯を入れるピンセット付きです。内蓋がついているので蓋を開けたときに誤って落としてなくしてしまうことがありません。

 

乳歯ケース 日本製 桐 お名前とお誕生日を入れられる 国産桐箱使用 オーダーメイド 名入れ  かわいい 乳歯入れ


丸いタイプの桐製の乳歯ケースです。蓋の模様は生まれた時の季節や星座から選ぶことができますよ。

 

乳歯ケース 2個セット ピンクと水色


1本〜数本だけ
保管しておきたいときに便利なタイプの乳歯ケースです。

帽子部分が蓋になっています。全7色なので、揃えて飾っておいても可愛いですね。

 

3. 乳歯を保管する前にすべきこと


乳歯が抜けたらそのまま保管に入れてはいけません。抜けた歯には血液や細菌がついている場合があるので、きれいに洗って消毒から保管します。ここでは、

・◎きれいに保存するために準備するもの

・◎抜けた乳歯の洗い方


について詳しく解説していきますね。

 

3-1. きれいに保存するために準備するもの

歯を洗うために準備するものは、以下のものです。

 

  • ・オキシドール(消毒液)
  • ・ペットボトルのキャップ
  • ・歯ブラシやつまようじ
  • ・除菌シート
  • ・清潔なガーゼまたはティッシュ

 

オキシドールはドラッグストアなどで手に入ります。容器はペットボトルのキャップでなくても、歯全体が浸るくらいの容器であればなんでも良いです。

 

3-2. 抜けた乳歯の洗い方

準備が整ったら、抜けた歯を洗いましょう。以下の手順で洗ってくださいね。

 

  • ①容器に乳歯とオキシドールを入れ、一晩浸けておく
  • ②歯ブラシやつまようじで汚れや歯肉をしっかりと落とす
  • ③水でよく洗い流し、除菌シートで拭く
  • ④清潔なガーゼやティッシュで拭いて、よく乾燥させる

 

水で洗う時は、必ず洗面器を置き、その上で行いましょう。洗面所の水道で直に洗い流すと、排水口に落としてしまう可能性があります。

 

4. 抜けた歯が人の役に立つことも


抜けた乳歯は保管するか捨てるかの2択と考える方も多いと思いますが、実は歯髄バンクに預ける方法と献歯するという第3の選択肢もあります。

 

歯髄バンクに預ける方法は、将来子ども自身や家族が歯の再生治療をする時に利用するために有料で預かってもらうというものです。

 

歯髄バンクに預けられた歯は、献血や骨髄バンクのように歯の再生治療のために必要としている人のために、無償で提供されます(献歯)

 

抜けた乳歯はとても元気な細胞があり、この細胞を増やして失った歯の細胞を再生するのに利用することができます。誰かのために役に立つと思えば、ただ捨ててしまうより気分も良いですね。

 

詳しくは、以下のサイトで知ることができます。

 

▶日本歯科大学の歯髄バンク

▶歯髄バンクの会社「セルテクノロジー」

 

6. まとめ

子どもの抜けた乳歯は、保管しておくと良い記念になりますね。

保管する際にはきれいに洗って汚れを落とし、清潔にするといつまでもきれいなままを保つことができますよ。

 

北戸田coco小児歯科では、子どもの歯の専門家が歯の治療や相談に当たっています。困ったこと・気になることがあったらお気軽にご相談くださいね。

 

◆この記事のまとめ
1. 抜けた乳歯は乳歯ケースで保管
2. 保管する前にきれいに洗って消毒する
3. 乳歯ケースは素材や本数、デザインで選ぶ
4. 歯髄バンクに保管するという選択肢も