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【子供のおしゃぶり】歯並びに悪影響?いつまでにやめるべき?

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おしゃぶりを使うと赤ちゃんが泣き止んだり、寝つきがよくなりますね。便利なアイテムですが歯並びへの影響が心配になる保護者もいるのではないでしょうか。

本記事では、歯科医師監修のもと、おしゃぶりと歯並びの関係や、歯並びへの影響が少ないおしゃぶりの選び方、おしゃぶり卒業の目安となる時期について解説します。

◽️子供のおしゃぶりは歯並びに影響する?


おしゃぶりの長時間・長期間の使用は不正咬合(ふせいこうごう)を引き起こすことがあります。

不正咬合とは、歯並びや噛み合わせに問題がある状態のことです。おしゃぶりによって起こる不正咬合は、主に以下の3つのものが挙げられます。

◼️出っ歯


出っ歯は、歯科用語で「上顎前突(じょうがくぜんとつ)」といいます。

おしゃぶりを長期間咥えることで、上の前歯が唇側に、下の前歯が舌側に倒れてしまうことで出っ歯になりやすいと言われています。

また、出っ歯は発音が悪くなる、見た目がコンプレックスになるなどの問題だけではありません。

前歯が飛び出していることにより、口の中や唇を傷つけてしまったり、転倒時に前歯が折れやすくなるといった外傷のリスクも高くなります。

◼️開咬(かいこう)


開咬は、奥歯を噛み合わせたときに上下の前歯が全く触れない噛み合わせです。

前歯で食べ物を噛み切ることができず奥歯に負担がかかったり、食べる時にクチャクチャと音がするなどの問題が起きます。

とくに、1歳半以降も継続的におしゃぶりを使用している子供は、年齢と共に開咬になりやすい傾向にあります。

◼️交差咬合(こうさこうごう)


噛み合わせの一部が反対になっている状態を交差咬合といいます。

おしゃぶりを使うことで口の中に圧がかかり、上顎のアーチが下顎よりも狭くなってしまうため、交差咬合を引き起こしやすくなります。

交差咬合では噛み合わせが悪いことが多く、顎関節症になりやすくなったり、発音に支障がでたり、咀嚼がしにくいなどの弊害があります。

◽️おしゃぶりはいつまで使っても大丈夫?


おしゃぶり卒業の目安は1歳半から2歳頃です。日本小児歯科学会は、乳歯が生え揃う2歳半までには卒業することを推奨しています。

乳歯が生え揃う前の使用は歯並びへの影響が少ないため、あまり心配はいりません。しかし成長して歯が生え揃うにつれて、おしゃぶりの使用による不正咬合を引き起こす可能性が高くなります。

1歳半以降はおしゃぶりを使っていると歯並びの影響が顕著に現れるので、日中は極力つけず寝る時だけ使用する、寝ついたら取り出すなどの工夫をしましょう。

とはいえ、おしゃぶりを手放すのは子供にとっても親にとっても大変なことです。

子供がおしゃぶりを使いたがったら外出や絵本の読み聞かせで気を紛らわせてあげる、スキンシップの時間を取るなどし、おしゃぶりを卒業する後押しをしてあげましょう。

◽️歯並びに影響しにくいおしゃぶり


歯や顎の発達をサポートをする作りのおしゃぶりを選べば、歯並びへの影響を抑えることができます。

中でも、歯科医師や専門家が開発に携わったおしゃぶりは信頼性が高いのでおすすめです。ここでは、歯並びに影響しにくいおしゃぶりを紹介します。

◼️NUK(ヌーク)おしゃぶりジーニアス


ヌークは、ドイツで医師や歯科医師、助産師が共同で取り組んだ国家プロジェクトから生まれた信頼のブランドです。

ニップル(赤ちゃんが咥える部分)の独自のカーブとうねりが、歯と顎にかかる圧を抑えてくれます。

◼️ピジョン おしゃぶりFunFriends


おしゃぶりFunFriendsは「吸いやすさ」を追求したおしゃぶりです。

舌が動かしやすいだけでなく、安定感があり外れにくい、口のまわりに跡がつきにくいといった細かいところまで配慮が行き届いた設計になっています。

◼️チュチュベビー 出っ歯になりにくいおしゃぶりデンティスター


デンティスターは、ドイツの歯科矯正医との共同開発で生まれた「出っ歯になりにくい」おしゃぶりです。

薄くて舌の入るスペースが確保できるニップルは、前歯や上顎への圧力を減少させ、歯並びへの影響を抑えることができます。

◼️コンビ テテオ おしゃぶり 入眠ナビ


小児科医の監修のもと、日本人の赤ちゃんの口にフィットするように作られています。

顎と舌の動きに配慮したニップル、通気性の良さ、跡のつきにくい形状は、寝る時の使用にピッタリです。もちろん、起きている時の使用もOK。

どのおしゃぶりにするか迷った場合は、使用している哺乳瓶と同じメーカーにすると良いでしょう。

また、おしゃぶりによって、ケースの有無やお手入れのしやすさが異なります。普段の生活に取り入れやすいものを選べば、ストレス無くおしゃぶりを取り入れることができますよ。

◽️おしゃぶりの他にも歯並びに影響するもの


おしゃぶり以外にも、子供の歯並びに影響を与えるさまざまなお口の癖(口腔習癖:こうくうしゅうへき)があります。

◼️指しゃぶり


多くの子どもが見られる口腔習癖です。

長期間にわたると歯並びに悪影響を及ぼすことがあり、おしゃぶり同様、出っ歯や開咬といった不正咬合を引き起こします。

◼️舌癖


舌癖とは、舌で前歯を押す動きを繰り返すことです。それにより、前歯が押し出されてしまうため、不正咬合の原因となる場合があります。

◼️口呼吸


口呼吸をしている子供は、常に口が開いていることで、顎の発達や歯並びに悪影響を与えます。さらに、口の中が乾いた状態になるため、虫歯や歯周病のリスクも高まります。

これらの口腔習癖がある場合、どのような悪影響があるのかを子供にきちんと説明して治すようにしましょう。

口腔習癖を治すことは大変ですが、誕生日や進級の時に「〇〇くんはお兄さんになったね。かっこいいお兄さんはもう指しゃぶりはしないよね」と、年齢を重ねたことを期にやめる努力をさせるのもおすすめです。

いずれも年齢と共に自然に治ることが多いですが、あまり長く続くようであれば、情緒面が関係していることも考えられます。必要に応じて小児科医に相談すると良いでしょう。



◽️子供の歯並びを改善する方法


お子さんの歯並びが気になる場合、早めに小児矯正を検討しましょう。

小児矯正は、あごの成長を利用して歯並びや噛み合わせを整える治療です。子供は骨がやわらかいため、スムーズに歯を動かすことができます。

また、歯の生え替わりと顎の成長を利用することで、抜歯なしで治療できるケースが多いことが特徴です。

特に乳歯から永久歯へと生え変わる時期は、矯正治療を始める良いタイミングとされています。

◼️小児矯正には2つの治療法がある


小児矯正には口腔筋機能療法(MFT)矯正治療があります。

口腔筋機能療法(MFT)は、舌や唇、頬の筋肉を正しく使えるようにする訓練をして歯並びを整える方法です。

指しゃぶりや口呼吸などの悪い癖にアプローチできます。軽度の不正咬合や口腔習癖の改善が期待できるでしょう。

矯正治療は、ワイヤーやプレートなどの装置による治療法です。歯並びの問題が顕著な場合にはこの治療を行います。矯正装置の種類や期間は、症状や生え替わりの状態に応じて決まります。

◼️小児矯正は早期治療がおすすめ


永久歯が生えそろってから歯並びが自然に治ることはほとんどありません。

放置したまま成長すると重症化してしまう恐れがあり、その場合は抜歯矯正や外科手術といった治療が必要になることもあります。

なにより、歯並びや噛み合わせの悪さは虫歯や歯周病などのお口のトラブルだけでなく、全身の健康面や見た目にも影響を与えます。

早期治療を開始することで学校生活や友達との時間を楽しく自信を持って過ごせるようになるでしょう。子供の健やかな成長のためにも、早めに治療を開始することがおすすめです。

子供の歯並びに少しでも不安に感じることがあれば、すぐに歯科医院に相談しましょう。

◽️まとめ


おしゃぶりは、歯並びに配慮しているタイプのものを選ぶ、使用時間が長くなりすぎないようにするといった工夫をすることで、歯並びへの影響を抑えることができます。

歯並びが悪くなることを防ぐためにも、おしゃぶりと歯並びの関係をきちんと理解し、正しく使用することが大切です。

また、指しゃぶりなどの口腔習癖も長く続くと歯並びが悪くなる原因になります。成長の一環として、おしゃぶりや口腔習癖をやめるように促してあげましょう。

子供の歯並びは早期治療が大切です。定期的に歯科検診を受けて、歯並びに異常が無いかチェックすることで早期発見に繋がります。歯科医院を上手に活用し、子どものお口の健康を守りましょう。