こんにちは。北戸田coco歯科です。
皆さんは、お子さんの歯ブラシはどのように選んでいますか?
- ・年齢表示のものからなんとなく選んでいる
- ・子ども用と書いてある歯ブラシを選んでいる
- ・子どもに選ばせている
どれも間違いではありませんよ。
ただ、年齢が表記された歯ブラシでもデザインは様々。乳児、幼児、児童期と、それぞれの年齢で歯の成長の段階があるので、年齢に合っていてしっかりと磨ける歯ブラシを選びたいものですね。
ここでは、年齢に応じた歯ブラシの選び方について詳しく解説します。
意識して選べば、歯みがきの効果も変わってきますよ。ぜひ読んでみてくださいね。
1. 0〜2歳の歯みがき
0〜2歳までの乳児期は、まず「歯みがきに慣れること」を一番の目的にしましょう。
0歳時の時に突然歯みがきを始めると、赤ちゃんは「お口の中に硬いものが入ってきた!」と驚いて嫌がります。そのため、歯が生える前から清潔にした指で歯ぐきやお口の中をなでてあげたりすると良いでしょう。
歯が生え始めてきたら、いよいよ歯みがき開始です。歯ブラシに興味を持ってきたら、自分用の歯ブラシを持たせてあげましょう。まずは歯ブラシに慣れることが大切です。
歯ブラシに慣れることが目的なので、もちろん歯が磨けなくても大丈夫。真似事ができたら目標達成です。
ただし、歯ブラシでお口の中や喉を傷つける可能性があるので、お子さんが歯ブラシを使っている時は目を離さないようにしましょう。
2歳前後のイヤイヤ期には、こちらも参考にしてくださいね。
▶子どもが歯磨きを嫌がったら読み聞かせたいおすすめの歯磨き絵本6選
1-1. 0〜2歳の歯ブラシの選び方のポイント
0〜2歳用の歯ブラシを選びましょう。乳児期の歯ブラシの選び方のポイントは、以下になります。
- ・子どもが握りやすい「太くてまっすぐなハンドル」
- ・安全でソフトな「ハンドル部分が曲がるもの」
- ・毛先は歯や歯ぐきになじみの良い「やわらかめ」
子どもはじっとしていることができません。万が一転倒したことを考えて、ハンドルはシリコン製の曲がるものがおすすめです。毛先はやわらかめでまっすぐカットしてあるものが良いでしょう。
2歳を過ぎた頃から、ブクブクうがいの練習もはじめましょう。「ゴックンしないで吐き出す練習」ができたら「お口の中で水をブクブクさせる練習」もしてみてくださいね。ただ、まだ練習段階なのでできなくても大丈夫ですよ。
2. 3〜5歳の歯みがき
3歳ころになると、乳歯が奥歯まですべて生え揃います。お子さんも歯みがき習慣がついているでしょう。
まだしっかりとは磨けませんが、「歯ブラシが奥歯まで届いたかな?」と奥歯まで歯ブラシを届かせるよう意識させましょう。
この頃は歯ブラシを噛んでしまうお子さんもいます。毛先が開いてしまうと汚れをうまく落とせないので、歯ブラシはこまめに取り替えましょう。
2-1. 3〜5歳の歯ブラシの選び方のポイント
3〜5歳用の歯ブラシを使用します。歯ブラシの選び方のポイントは以下です。
- ・乳児期よりもヘッドをひとまわり大きめなものにする
- ・子どもが握りやすい「太くてまっすぐなハンドル」
- ・安全でソフトな「ハンドル部分が曲がるもの」
- ・毛先は歯や歯ぐきがきちんと磨ける「ふつう」
3〜5歳ともなると、順序立てて自分で歯ブラシを動かすことができるようになります。正しい歯磨きのやり方は、以下の記事で紹介していますので、参考にしてくださいね。
3. 6〜12歳の歯みがき
6〜12歳頃は永久歯への生え変わり時期です。生え変わり時期にはお口の中も乳歯が抜けた状態のところや永久歯の頭が見え始めたところなど、凸凹が多くなります。
特に、乳歯にはなかった大人の奥歯が生えてきますが、この奥歯は虫歯になりやすい場所です。奥歯・歯の裏・歯の側面などをしっかりと磨けるように、大人が時々チェックしましょう。
3-1. 6〜12歳の歯ブラシの選び方のポイント
6〜12歳の歯ブラシを選ぶときのポイントは以下です。
- ・ヘッドは薄くてコンパクトなものにする
- ・ハンドルは真っすぐで持ちやすいものにする
- ・毛先は歯や歯ぐきがきちんと磨ける「ふつう」
歯ブラシの柄の部分が途中でカーブしているものなどもありますが、真っ直ぐなハンドルが一番磨きやすいです。
ヘッドの厚みは薄いものなら子どもの奥歯までしっかり届くので、薄めのヘッドを選びましょう。
4. 仕上げ磨き用の歯ブラシの選び方
仕上げ磨き用の歯ブラシの選び方については、インターネットなどで調べてもあまり出てきませんね。そこで、ここでは仕上げ磨き用の歯ブラシについてもご紹介します。
仕上げ磨き用の歯ブラシを選ぶポイントは以下です。
- ・ヘッドは薄くてコンパクトなものにする
- ・大人が持ちやすい形状のハンドル
- ・毛先の硬さは「やわらかめ」
ヘッドは子ども用と同じく、奥歯までしっかりと届く薄めのヘッドのものを選びます。
ハンドルは、大人がペングリップ(ペン持ち)で持った時に持ちやすい物を選びましょう。
毛先は子どもの口の中を傷つけないように、やわらかめを選んでください。特に、子どもの口には上唇の裏側に「上唇小帯(じょうしんしょうたい)」という”すじ”があります。ブラシがこのすじに触るととても痛いので、触らないように注意しましょう。
高学年になってくると、歯と歯の隙間が閉じてきて、歯と歯の間に汚れが溜まりやすくなります。時々デンタルフロスなども利用して仕上げ磨きをするのがおすすめです。
※仕上げ磨き8歳くらいまでは必要です。寝転んで仕上げ磨きをするのを嫌がるようなら、椅子に座らせて行いましょう。
5. 虫歯予防は歯みがきが何よりも大切!
虫歯予防に一番効果があるのは「歯みがき」です。
「乳歯は抜けてしまうから虫歯になっても大丈夫?」
「虫歯になったら治せばいい?」
いえいえ、乳歯が虫歯になると、永久歯の歯並びにも影響が出てしまいます。
虫歯は歯医者さんで治せますが、一度虫歯になったところはもとに戻せません。虫歯の治療は虫歯部分を削って詰め物をします。しかし、虫歯は再発することもあり、詰め物の下で虫歯が再発すると、さらに歯がダメになっていってしまうのです。
だから!虫歯予防=毎日の歯みがきはとても大切です。子どものうちから正しい歯みがき習慣を身につけさせて、きれいで健康な白い歯の大人に成長してもらいたいですね。
北戸田coco小児歯科では、子どもの歯の専門家が歯の治療や相談に当たっています。歯みがきの仕方でわからないことや、困ったこと・気になることがあったらお気軽にご相談くださいね。
- ◆この記事のまとめ
- 1. 歯ブラシは年齢に合ったものを選ぶ
- 2. 0〜2歳の歯ブラシはヘッドの曲がり安全性の高い「やわらかめ」
- 3. 3〜5歳の歯ブラシはよく磨ける「ふつう」
- 4. 6〜12歳の歯ブラシはヘッドが薄くコンパクトな「ふつう」
- 5. 仕上げ磨きは8歳までは行う
- 6. 虫歯予防に一番効果があるのは「歯みがき」