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子供の歯磨きの正しい方法!注意すべき3つのことや歯ブラシの選び方

公開日:

 

こんにちは。北戸田coco歯科です。

 

「子どもに正しい歯磨き法を覚えてほしい」

 

小学生に上がる頃になると、身の回りのことは自分でほとんどできるようになり、歯磨きも自分でしているお子さんが多いでしょう。

 

しかし、正しい方法でできているかというと不安を持つ親御さんも多いのではないでしょうか。

 

まだまだ基本的に大人の仕上げ磨きは必須ですが、この時期は子ども自身が正しい歯磨きの仕方を覚えるチャンスです。

 

そこで、北戸田coco歯科の小児歯科担当医、田口世理奈医師が子供の歯の正しい磨き方を詳しく解説します。

田口世理奈Dr.

 

  • 【経歴】
  • ・日本大学歯学部 卒業
  • ・日本大学歯学部歯学研究科歯学専攻修了 博士号取得

 

ぜひ、親子で一緒に磨きながら、正しい磨き方を伝えましょう。

 

1. 正しい歯磨きのやり方

正しい歯磨きは正しい持ち方から。

まずは、歯ブラシの持ち方から説明しますね。

 

1-1. 正しい歯ブラシの持ち方は「ペン持ち」

歯ブラシはギュッと握るのではなく、エンピツ持ちで持ちます。人差し指と親指で軽く持ち、曲げた中指を添える持ち方ですね。

 

ブラシを歯に軽く当てて、そのまま動かします。力を入れてゴシゴシ磨いてしまうと、歯の表面や歯茎を傷めてしまうので注意しましょう。

 

お子さんは「ゴシゴシこすらないと磨いた気がしない」と言うかもしれませんが、それはかえって歯をダメにする磨き方だと説明してあげてくださいね。

 

1-2. 正しい歯ブラシの当て方の基本は直角

歯ブラシを歯に当てる時は、基本的に歯に対して直角に当てます。

磨く時は、そのまま小刻みに揺らすように動かし、1本ずつ移動して磨いていきます。

 

これはスクラッピング法と呼ばれる歯磨きの基本的な方法で、歯の表面の汚れをしっかりと落とすやり方です。

 

磨きにくい場所は、歯ブラシを縦にするなどして工夫しましょう。

 

2. 歯磨きの順番

上下の歯を同時に磨いたり、あちこち磨いたりすると磨き残しが出てしまいますね。磨き残しをなくすコツは、磨く順番を決めておくことです。

 

順番を決めて磨くと、そのうち手が順番を覚えて考えなくても自然に磨けるようになりますよ。

 

最初に、歯の噛み合わせ(歯のてっぺん)から磨いていきます。

① 左上の噛み合わせ

② 右上の噛み合わせ

③ 右下の噛み合わせ

④ 左下の噛み合わせ

 

次は、歯の外側です。手前から奥に移動しながら磨きましょう。

⑤ 左上の外側

⑥ 上の前歯の外側

⑦ 右上の外側

 

そのまま内側に行きます。内側も、手前から奥に磨いてくださいね。

⑧ 右上の内側

⑨ 上の前歯の内側

⑩ 左上の内側

 

ここでポイント!
上の前歯の内側を磨く時、どうしても歯磨き粉が飛び散ってしまいますね。
上の前歯の内側を磨く時は、口の前に手を当てて磨くようにすると、洗面台の鏡などを汚しませんよ。

 

次は下の歯です。

⑪ 左下の外側

⑫ 下の前歯の外側

⑬ 右下の外側

 

最後に下の内側を磨きます。

⑭ 右下の内側

⑮ 下の前歯の内側

⑯ 左下の外側

 

舌で触ってみて、気になるところがあればもう一度磨きます。最後に水でお口をゆすいで終わりです。

 

3. 正しい歯磨きをするための注意点

歯の磨き方や順番を知るのは大切なことですが、子どもに合っていない歯ブラシやハミガキ粉を使うと効果が半減してしまいます。

 

ここでは、以下のことについてお話します。

  • ・良い歯ブラシの選び方
  • ・子どもに合ったハミガキ粉の選び方
  • ・仕上げ磨きは8歳頃まで必要です

 

3-1. 良い歯ブラシの選び方

正しい歯磨きのやり方をお伝えする前に、まずは歯ブラシの選び方からです。

歯医者さんがおすすめするいい歯ブラシの基準は、以下のようなものです。

・年齢に対応した歯ブラシ
・柄がまっすぐの歯ブラシ
・飾りなどの凸凹がない歯ブラシ


子ども用の歯ブラシには、親指の位置に印の出っ張りがあるものや、キャラクターやリボンなどがついたものもあります。しかし、凸凹した装飾があると、歯を磨いた時に唇に引っかかって不快感を感じてしまいます

 

そうした装飾などがついていないシンプルな歯ブラシはストレスフリーで磨きやすいですよ。お子さんの好きそうな色や柄などを選ぶと、楽しく歯磨きできそうですね。

 

3-2. 子どもに合った歯磨き粉の選び方

子ども用の歯磨き粉は色々あって選ぶのに迷いますね。注意したいのは、歯磨き粉は必ず子ども用のものを選ぶということ。子供が大人用の歯磨き粉を使うのは危険です。

 

なぜなら、大人用の歯磨き粉はフッ素の量が子どもにとって多すぎたり、微粒子の研磨剤が柔らかい子どもの歯を削ってしまったりする可能性があるからです。厚生労働省が示している年齢に対するフッ素濃度・使う量の関係は、以下のとおりです。

  • ・0〜2歳 :500ppm(切った爪程度の少量)
  • ・3〜5歳 :500ppm(5mm以下)
  • ・6〜14歳  :1000ppm(1cm程度)
  • ・15歳以上:1000ppm(2cm程度)

(出典:厚生労働省 e-ヘルスネット


フレーバー
は子どもが好きなフルーツのフレーバーなどがおすすめです。ミント味はスースーして刺激が強すぎるからです。

 

買い物に行った時に、子ども自身に決めてもらうのもいいですね。

 

3-3. 仕上げ磨きは8歳頃まで必要です

仕上げ磨きは最低でも8歳までは行うようにしましょう。

 

子どもが自分で磨くようになってしばらくすると、「仕上げ磨きはもうしなくて大丈夫かな」と思ってしまいますね。

 

しかし、身の回りのことをできる年齢になっても、歯磨きに関しては本人や大人が思うほどしっかりとはできていません。

 

仕上げ磨きを嫌がるお子さんもいるかもしれませんが、その場合は歯医者さんで説明してもらうようにすると、本人も納得して応じてくれるようになります。

 

もしも説明が必要な場合には、お気軽にご相談くださいね。定期検診などのついでに説明することもできますよ。

 

4. 時々は定期検診で磨き残しのチェックをしよう

小学校などで行う歯の定期検診は、たくさんの人数を診るため1人1人の時間が限られています。

 

虫歯予防をするには、歯医者さんで定期検診を受けるのがおすすめです。定期検診では、以下のようなことを行います。

  • ・虫歯チェック
  • ・正しい歯磨き法の指導
  • ・染め出し


1つずつ説明しますね。

 

4-1. 虫歯チェック

虫歯がないかどうか、しっかりとチェックします。もしも虫歯がある場合は、どのような治療が必要かも説明します。

 

4-2. 正しい歯磨き法の指導

歯科衛生士さんが、正しい歯磨き方法のアドバイスをします。

その他、歯ぎしりや食いしばりなどのクセに関することや、食事やおやつについてもアドバイスします。

 

4-3. 染め出し

希望すれば、染め出しも行います。染め出しとは、汚れた部分だけに色のつく特殊な液体で、歯の磨き残しをチェックするものです。

市販のものを使ってご自宅でもできますが、色が薄いものがあります。歯医者さんで使うものはしっかりと色が染まり、磨き残ししやすい場所の磨き方も詳しく教えてくれますよ。

 

5. まとめ

子どもが自分で歯を磨きたいといい出したら、ぜひ子ども用の歯ブラシを買ってあげましょう。親子で一緒に磨けば、歯磨きタイムが習慣化しますね。

 

最初からあれこれ難しいことを説明すると、やる気をそいでしまうかもしれません。まずは、ゆっくりと一緒に正しい順番で磨くことからはじめてくださいね。

 

なお、ここでは説明したのは、あくまでも子どもの歯磨きの仕方です。大人は歯周病のリスクもあるので別の磨き方もプラスアルファで必要ですが、また別の機会にご紹介しますね。

 

北戸田coco小児歯科では、子どもの歯の専門家が歯の治療や相談に当たっています。困ったこと・気になることがあったらお気軽にご相談くださいね。

 

◆この記事のまとめ
1. 歯ブラシはシンプルでまっすぐなものにする
2. 歯磨き粉は子ども用のものにする
3. 歯ブラシは軽く持ち、90°に当てて小刻みに動かす
4. 磨く順番を決める
5. 仕上げ磨きは8歳までは行う
6. 歯医者さんの定期検診でしっかりチェック!