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【子供の歯に小さい穴】原因や治療法!ホームケアで気をつけたいこと

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お子さんの歯に、小さな穴ができているのを見て驚いたことはありませんか?「むし歯なの?」「すぐに歯医者に行くべき?」と、不安に感じる方も多いでしょう。

小さい穴でも放置してしまうと、歯の健康に悪影響を及ぼすことがあります。そのため、子供の歯に小さい穴を見つけたらすぐに歯科にかかり、早めに治療をすることが大切です。

この記事では、歯に小さい穴ができる原因や治療法、家庭でできる予防策について詳しく解説します。

◽️子供の歯に小さい穴ができる原因は?


歯に小さな穴があいている原因は、ほとんどがむし歯によるものです。

小さな穴でもそこから細菌が入ると中でむし歯が進行し、内側に大きな穴ができてしまうことも珍しくありません。


「小さな穴だから、大したむし歯ではないだろう」と放置するのは大変危険です。

さらに、歯の内側でむし歯が進行してしまうと神経まで達し、最悪の場合、抜歯をしなければならなくなります。

また、穴が小さな点状になっていると、外部からの刺激を受けにくく痛みを感じないため、子供がむし歯だと気づかないまま中で進行しているパターンも非常に多いので、注意が必要です。

・むし歯はどうやってできるの?


むし歯は、口の中に存在する「ミュータンス菌」という細菌によって発生します。

ミュータンス菌は、人間の食べ物に含まれる糖分を餌にし、消化するときに酸を出します。この酸が歯の表面を溶かすことで、むし歯が進行していくのです。

特に、子供が好んで食べるキャンディやキャラメルなどは糖分が多くて歯にくっつきやすいため、むし歯になりやすいお菓子です。

また、ダラダラ食事をすることもむし歯ができやすくなります。

・乳歯は永久歯よりもむし歯のリスク大!


乳歯はエナメル質や象牙質が永久歯よりも柔らかく、厚みも永久歯の半分しかありません。そのため、永久歯よりも早くむし歯が進行します。

乳歯のむし歯が進行すると、むし歯の細菌が根の先端のほうに病巣を作ります。

乳歯の根の下には永久歯が存在しているため、むし歯の細菌の影響で永久歯の形や色に異常が起きてしまうことも珍しくありません。

「乳歯はいつか抜けるから」と放置せずに、後から生えてくる永久歯のためにも、乳歯にむし歯を作らないように心がけましょう。

◽️むし歯以外で歯に小さな穴があく原因とは?


子供の歯に小さな穴ができる原因は主にむし歯ですが、それ以外にも以下のような要因があります。

・エナメル質形成不全


エナメル質に生まれつき異常がある状態を「エナメル質形成不全」といいます。

エナメル質形成不全の歯は、エナメル質が部分的に白くなる、象牙質が透けて黄色っぽく見える、歯が欠ける、穴が開くなどの症状がみられることもあります。

エナメル質が不完全な状態であるため、むし歯になりやすいことも特徴です。

・酸蝕歯


炭酸飲料やスポーツドリンク、柑橘類などの酸性の飲食物を頻繁に摂取したことにより、エナメル質が酸で溶けてしまった歯を「酸蝕歯(さんしょくし)」といいます。

酸蝕歯は、エナメル質が溶けたことにより、歯の先端が透き通った状態です。進行すると歯がもろくなりプツプツと小さな穴が開いてしまうこともあります。

・咬耗症


噛む力が強すぎたり、就寝時の歯ぎしりなどが原因で「咬耗症(こうもうしょう)」という症状が現れることがあります。

咬耗症は、歯が強く噛み合うことでエナメル質や象牙質がすり減って欠損し、知覚過敏、食べ物を噛む時に痛む、すり減って穴のような窪みができるといった症状がみられます。

◽️子供の歯に穴がある場合の治療法


では、子供の歯に穴ができてしまった場合、どのような治療が必要なのでしょうか。むし歯の進行具合に応じて治療法が異なるので、それぞれ見ていきましょう。

・初期のむし歯


酸に溶かされたエナメル質を唾液の働きなどで再び元の状態に戻すことを「再石灰化」といいます。フッ素には、再石灰化を促す働きがあります。

そのため、表面がまだ削れていない初期のむし歯であればフッ素を塗布するだけで進行を防ぐことが可能です。

・進行したむし歯


むし歯が歯の表面のエナメル質にだけできている場合、むし歯の部分を削り「コンポジットレジン」という樹脂の詰め物をします。多くの場合、その日の処置だけで終了します。

・大きなむし歯


冷たいものがしみる、痛みを感じるといった症状が出てきた場合、象牙質までむし歯が達していることが考えられます。

むし歯を削った後、被せ物が必要になる場合は型取りなどのために2〜3回の通院が必要です。

・神経に達したむし歯


むし歯が神経に達すると、何もしなくても痛みを感じるという症状が出てきます。その場合、歯の神経を抜く「根管治療」が必要です。

むし歯に感染した神経を取り除いたあと、消毒を何度か繰り返す必要があり、最低でも4〜5回の通院が必要になります。

乳歯のむし歯で、年齢的に根管治療が難しい場合は抜歯を選択することもあります。

◽️子供の歯に穴ができる前にホームケアで予防


子供の歯を健康に保つためには、毎日のホームケアが欠かせません。この記事では、親子で実践できる効果的なケア方法を紹介します。

・正しい歯磨きを習慣化する


子供の歯を健康に保つためには、毎日のケアと習慣づけが大切です。

まず、朝晩2回の歯磨きを習慣にしましょう。歯磨きは、乳歯が生え始めたら開始してOKです。

3歳までの歯磨きは、子供に自分で歯をきれいにしてもらうことではなく、口に歯ブラシを入れる事に慣れてもらいながら、歯磨きの習慣をつけることが目的になります。

3歳以下の子供は転倒しやすいため、歯ブラシが喉にささってしまう事故が起きないように、安全面に配慮したタイプの歯ブラシを選ぶのがおすすめです。

0歳は持ち手がリング状のもの、1歳はプレート付きのもの、2〜3歳はネックが曲がるものが安心ですよ。

子供が自分でうがいをできるようになる2歳くらいまでは「うがい不要」と記載されている歯磨き粉を使用しましょう。

3歳を過ぎると、甘いお菓子を食べる機会が増えてきます。この時期は奥歯が生えてくるため、よりしっかりと歯磨きをする必要があります。

子供の年齢に合った歯ブラシとフッ素入りの歯磨き粉を使って、少しずつ自分で磨けるようにしていきましょう。

小学生になると、第六臼歯が生えてきます。親の言う事に耳を傾けなくなったり、仕上げ磨きを嫌がるようになる時期です。

しかし、奥歯のむし歯リスクは前歯の約20倍とも言われているため、引き続き歯磨きの大切さを子供に教えて、毎日しっかりと歯磨きするようにしてあげましょう。

・フロスや歯間ブラシも使用する


歯ブラシだけでなく、フロスや歯間ブラシも上手に活用して、歯と歯の間の汚れもしっかり取り除くことが大切です。

フレーバー付きのフロスは子供が楽しんで使えるのでおすすめです。まず仕上げ磨きの時に使ってあげながら、少しずつ自分で使用できるように使い方を教えてあげましょう。

・10歳くらいまでは仕上げ磨きをする


子供は、大人のように手先を器用に動かすことができません。10歳くらいまでは仕上げ磨きをして、むし歯を予防してあげましょう。

特に、奥歯の溝や歯の根本は磨き残しが多くなります。先が尖った「タフトブラシ」を仕上げ磨きに使用すると、細かい部分の汚れも落ちやすくなるのでおすすめです。

・食生活の見直しをする


むし歯を防ぐためには、毎日の歯磨きだけでなく、食生活の見直しも重要です。だらだらと食べ続けると、口の中が酸性に傾いたままになり、むし歯のリスクが高まってしまいます。

おやつは時間を決めて1日2回までにし、キャラメルやチョコレートなど糖分が多いおやつの摂取頻度が多くならないようにしましょう。

キシリトール配合のおやつを取り入れるのも良い方法です。

また、よく噛んで食べることで唾液の分泌が促され、むし歯の予防になります。食事やおやつに硬い食べ物を取り入れて、噛むことの大切さを教えてあげましょう。

◽️早期発見と予防が大切


子供の歯を健康に保つためには、歯科で定期検診を受けることがとても重要です。

定期的に検診を受けることで、早期発見・早期治療が可能になり、むし歯や歯並びが悪化する前に対処できます。

クリーニングやフッ素塗布は、普段の歯磨きでは落としきれない汚れや歯垢をしっかり除去したり、歯の再石灰化を促して歯を強くさせる効果があります。

子供は、歯科医院に「怖い」というイメージを抱くことが多いため、絵本などを活用し、歯のケアと定期検診の大切さを教えてあげながら、子供が歯医者嫌いにならないようにすることが大切です。

もちろん、子供が歯科にかかった時は、たくさん褒めてあげることも忘れずに。

◽️まとめ


子供の歯に小さい穴ができる原因は主に虫歯ですが、エナメル質形成不全や酸蝕歯、咬耗症なども考えられます。

早期発見・早期治療が大切ですので、小さな穴を見つけたら放置せずに、歯科医院を受診しましょう。

さらに、日々の歯磨きや食生活を見直すことで、むし歯やその他のトラブルを予防し、健康な歯を守ることにつながります。毎日のケアを続けて子供の歯を守りましょう。

当院でもお子様の虫歯や歯並びなどどんなお悩みでもご相談にのっております。ぜひお気軽に歯科検診にいらしてください。