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【子供の歯のブリッジ治療】歯を失った場合ブリッジは可能?

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「子供が歯をぶつけて抜けてしまった!ブリッジってできるの?」

お子さんが歯を失ってしまった時、親御さんとしては、とても心配になりますよね。

「ブリッジ」という言葉は聞いたことがあっても、子供の歯にブリッジ治療ができるのか、疑問に思う方も多いのではないでしょうか。

この記事では子供が歯を失った場合、ブリッジ治療はできるのか、乳歯を早期喪失した場合の対処法、子供のブリッジ治療の注意点などについて解説します。

◽️子供の歯でブリッジ治療をすることは可能?


「子どもの歯にブリッジ治療って、できるのかな?」そう疑問に感じる方もいらっしゃるかもしれません。

結論から言うと、お子さんの歯でブリッジ治療を行うケースは、大人のように一般的ではありません

なぜなら、成長期のお子さんは顎の骨や歯並びが常に変化しているため、固定式のブリッジではうまく適合しなくなり、再度治療が必要になることがあるからです。

そのため、大人のような固定式ブリッジは、必ずしも最適な選択とは言えません。

では、どのような場合にブリッジ治療が検討されるのでしょうか?虫歯で歯を失った場合よりも、生まれつき歯がない「先天性欠如」のケースで検討されることがあります。

特に前歯の欠損は見た目の印象を左右するため、両隣の歯を大きく削らずに薄く加工して接着する「接着ブリッジ」で見た目の改善を図ることがあります。

参考:日本補綴歯科学会誌

ただし、成長期のお子さんの歯や顎は常に変化しているため、ブリッジ治療はあくまで一時的な処置として用いられることが多いです。

将来的な治療を見据えた上で、慎重に検討する必要があります。

ごくまれに、事故などで永久歯を早くに失ってしまった場合に、ブリッジ治療が検討されることもあります。しかし、この場合もブリッジを支える両隣の歯が健康であることが大切です。

お子さんの歯の状態は、成長とともに変化します。ブリッジ治療を選ぶ際には、歯科医師としっかり相談し、将来を見据えて慎重に検討することが大切です。

◽️虫歯などで乳歯を早期に失ってしまったら


「もし虫歯などで、子どもの乳歯を早くに失ってしまったら、どうすればいいの?」そう心配される保護者もいらっしゃるかもしれませんね。

乳歯が早期に抜けてしまった場合、大人の治療で用いられるブリッジではなく、「保隙装置(ほげきそうち)」という装置を使うことが一般的です。

聞き慣れない名前かもしれませんが保隙装置の主な目的は抜けた乳歯のスペースを確保することです。

乳歯が抜けたままにしておくと、両隣の歯が空いたスペースに倒れ込んできてしまい、後から生えてくる永久歯が正しい位置に生えることができなくなってしまうことがあります。

保隙装置は、それを防ぐために大切な役割をするものなのです。

固定式の「バンドループ」や取り外しができるタイプなど、様々な種類の保隙装置があり、お子さまのお口の状態によって適切なものを歯科医師が判断し、作成します。

保隙装置を使用する上で大切なことは、お口の中を清潔に保つことと、歯科医院での定期的なチェックを受けることです。

装置に汚れが溜まると虫歯の原因になることがあります。また、装置がきちんと機能しているか、定期的に歯科医に確認してもらうことが重要です。

乳歯は永久歯が生えてくるまでの大切な案内役です。早期に失ってしまった場合は、保隙装置を活用して、お子さんの歯並びをきちんと守ってあげましょう。

詳しい保隙装置の種類などについてはこちら日本小児歯科学会のPDFでご覧いただけますので、参考までにどうぞ。

◽️子供の永久歯のブリッジ治療


お子さんでも、永久歯を失ってしまった場合にはブリッジ治療を行うことがあります。

虫歯、外傷などで永久歯を失った場合、ブリッジ治療は歯を補うための選択肢の一つとなります。

ただし、お子さんの場合は成長期であることを考慮した上で、慎重に治療計画を立てる必要があります。

では、ブリッジ治療はどのように進められるのでしょうか?

まず、お口の中の状態、歯並び、顎の成長などを詳しく診断します。

次に、ブリッジを支える歯(支台歯)を削って形を整えます。そして、歯型を取り、仮歯を装着します。

最後に、調整を重ねた最終的なブリッジを装着して完了です。

ブリッジには、様々な種類があり、強度が高い金属のものや見た目の美しさが魅力のセラミック、金属フレームにセラミックを焼き付けたメタルボンド、強度と美しさを兼ね備えたジルコニアなどがあります。

それぞれの特徴を理解した上で、歯科医と相談して最適なものを選ぶことが大切です。

ただし、お子さんの永久歯にブリッジ治療を行う際には、いくつかの注意点があります。まず、歯の神経(歯髄)への影響です。歯を削る際に神経を刺激してしまう可能性があります。

また、顎の成長への影響も考慮する必要があります。ブリッジが顎の正常な成長を妨げてしまうことのないよう、注意深く経過を観察する必要があります。

そして何よりも大切なのは、治療後の定期的なメンテナンスです。ブリッジや支えとなる歯を清潔に保ち、定期的に歯科検診を受けてブリッジを長持ちさせましょう。

ブリッジ治療を受ける際には、親御様とお子様が納得いくようしっかりと担当の歯科医師と相談するようにしてください。

◽️子供の永久歯ブリッジ以外の治療法の選択肢


「子供の永久歯がブリッジ以外の方法で治療できるなら、どんな選択肢があるんだろう?」そんな風に考えていらっしゃる方もいるかもしれません。

永久歯を失ってしまった場合、ブリッジ以外にもいくつかの治療法があります。ここでは、代表的なものとして、インプラント矯正治療について解説します。

◼️インプラント


インプラント治療ですが、これは永久歯がすべて生えそろってから検討されることが多い方法です。

なぜかというと、成長期のお子さんの顎の骨は成長している段階です。そこでインプラントを埋め込んでしまうと、その後の顎の成長に影響が出てしまう可能性があるからです。

ですから、一般的には、成長が落ち着くまで待つのが良いとされています。

◼️矯正治療


矯正治療という方法もあります。これは、歯並び全体を整えることで、歯が足りない部分のスペースを埋めてしまうことを目指すものです。

ただし、この方法だと、どうしても歯がない部分が残ってしまいます。そのため、見た目の問題や噛み合わせへの影響などを考えて、慎重に判断する必要があります。

お子さんの歯の状態や年齢、将来的なことを考えると、どの治療法が最適なのかは一概には言えません。

歯科医師とよく相談して、それぞれの治療法の良いところ、注意すべきところをきちんと理解した上で、お子さんに合った方法を選んであげてください。

◽️まとめ


乳歯を早く失ってしまった場合には、保隙装置を使うのが一般的です。

永久歯が生まれつきない場合には、接着ブリッジが検討されることもありますが、成長期のお子さんの場合は、あくまで一時的な処置となることが多いことを覚えておきましょう。

また、永久歯を失ってしまった場合には、ブリッジ治療という選択肢もありますが、成長期には特に慎重な検討が必要です。

結局、どの治療法がお子さんにとって一番良いのか、迷ってしまうかもしれませんね。お子さんの歯の状態、年齢、そして将来のことを考えると、どの治療法が最適なのかは、簡単には決められません。

必ず歯科医師とよく相談し、それぞれの治療法の良い点、注意点などをしっかりと理解した上で、お子さんにぴったりの治療法を選んであげてください。

そして、治療が終わってからも、定期的なメンテナンスを続けることが、とても大切です。お子さんの大切な歯をこれからもずっと守ってあげられるように、しっかりとケアしていきましょう。