こんにちは北戸田coco歯科です!
「子供が手足口病にかかってしまった…口の中も痛そうで、歯磨きを嫌がるけど、どうすればいいの?」このような悩みはありませんか?
手足口病は、子供がかかりやすい感染症の一つです。
口の中に水疱や口内炎ができると、歯磨きが難しくなりますよね。また、無理に歯磨きをすると、かえって口内炎を刺激して苦しめてしまうことも…。
そこで、今回は子供の手足口病や病気中のお口のケアについて、注意点と方法をご紹介します。
◽️子供に多い手足口病とは?
手足口病とは、ウイルス性の感染症です。
主に5歳以下、特に2歳以下のお子さんに多く見られます。
原因となるのは、「コクサッキーウイルス」や「エンテロウイルス」といったウイルスです。
これらのウイルスに感染すると3~5日ほどの潜伏期間の後、手のひら、足の裏、口の中に2~3mmほどの水ぶくれを伴う赤い発疹が現れます。
発疹以外にも発熱や喉の痛みや食欲不振などの症状が出ることもあります。
手足口病は、咳やくしゃみによる飛沫感染や、水ぶくれの中身や便に直接触れることによる接触感染で広がります。
保育園や幼稚園など、子どもたちが集まる場所で流行しやすく、特に夏場(6月~8月頃)に多く見られるのが特徴です。
ほとんどの場合、症状は1週間ほどで自然に治まりますが、まれに髄膜炎や脳炎などの合併症を引き起こす可能性もあります。
手足口病の症状が見られたら、早めに医療機関を受診しましょう。
参考:厚生労働省
◽️手足口病の時の歯磨きについて
手足口病になると口の中にできた口内炎が痛んで、歯磨きを嫌がるお子さんも多いです。
無理に歯磨きをすると、かえって口内炎を悪化させてしまうこともあるので注意しましょう。
歯磨きの際は、まずお子さんの様子をよく観察し、痛みが少ない時間帯を選ぶことをおすすめします。
たとえば、食後すぐは口内炎が刺激されやすいので、少し時間を置いてからの方が良いかもしれません。
また、歯ブラシを嫌がる場合は、ガーゼや綿棒を水で濡らして、優しく歯を拭いてあげましょう。
この時、口内炎を刺激しないよう、優しく丁寧に拭き取ることが大切です。
歯ブラシを使う場合は、毛先が柔らかく、お子さんの口に合ったサイズのものを選びましょう。
歯磨き粉は刺激になる場合があるので、使用しなくても構いません。
うがい薬を使用するのも効果的ですが、事前に医師に相談することをおすすめします。
また、お茶や水などをこまめに飲ませてあげて、口の中を清潔に保ちましょう。
もし、お子さんが歯磨きを嫌がってどうしてもできない場合は、無理強いせずに医療機関に相談してみてください。
◽️手足口病のお口のケアの際に注意すること
手足口病になると、お口の中に痛くて辛い口内炎ができてしまうことがあります。
食事や飲み物さえもしみるので、子供の機嫌が悪くなってしまうかもしれません。
そんな時、少しでも楽に過ごせるよう、お口のケアをする際は、以下の点に注意してください。
◼️口内炎に触れないようにする
口内炎を悪化させないためには、歯ブラシは毛先が柔らかいものを使用し、ゴシゴシこすらずに優しく丁寧に磨くことが大切です。
歯磨き粉は刺激になる場合があるので控えめにするか、使用しなくても構いません。
◼️感染を広げないようにする
手足口病は感染力が強い病気です。
大人にも感染する可能性がありますので、感染を広げないために以下の点に気をつけましょう。
- タオルや食器、おもちゃなどは共用しない。
- 手洗いはこまめに行う(特におむつを交換した後や、鼻水・よだれを拭いた後)
- 家族が感染している場合は、部屋をこまめに換気する。
- おもちゃやドアノブなど、よく触れる場所を消毒する。
特に妊婦さんは手足口病に感染すると重症化する可能性があります。
感染予防を特に心がけ、もし感染の疑いがある場合は、早めに医療機関を受診しましょう。
◽️手足口病になったときの食事の注意点
手足口病になると、お口の中に口内炎ができてしまい、食事をするのも辛くなってしまいます。
お子さまが少しでも楽に食事ができるように、いくつかの注意点を押さえましょう。
まず、辛いもの、酸っぱいもの、熱いものは避け、口当たりの良いものを与えましょう。
おかゆやスープ、ヨーグルト、プリン、ゼリー、マッシュポテトなど、喉越しの良いものがおすすめです。
麺類はうどんなど柔らかく煮たものを細かく切ってあげ、パンは柔らかくしたものを小さくちぎったり、牛乳などに浸して食べやすくしてあげましょう。
また、スプーンやフォークなど、硬いもので口の中を傷つけないように注意してください。
食べやすい大きさに切ってあげたり、フォークの代わりにスプーンを使ったりするのも良いでしょう。
口内炎の痛みで水分摂取が減少しがちなので、こまめな水分補給を心がけましょう。
お茶や水などを、少量ずつ頻繁に飲ませてあげることが大切です。冷たい飲み物は口内炎の痛みを和らげる効果も期待できます。
もし、お子さまがなかなか食事を摂れない場合は、無理強いせずに、食べられるものを少量ずつ与えるようにしましょう。
食欲がないときは、アイスクリームやシャーベットなど、冷たいデザートで栄養を補うのも良いでしょう。
脱水症状が心配な場合は、早めに医療機関を受診してください。
◽️手足口病の予防法は?
手足口病には、特別なワクチンや予防薬がありません。
また、感染力が強い病気ですが、毎日のちょっとした心がけで予防することができます。
以下で手足口病を予防するための基本的な点ついてご説明します。
◼️手洗い・うがいを徹底する
手洗いの徹底:外出後や食事前、トイレ使用後など、こまめに石鹸と流水で丁寧に手を洗いましょう。
指の間や爪の間なども忘れずに洗い、しっかりとすすぎましょう。また、外出後や定期的にうがいを行いましょう。
◼️感染者との接触を避ける
感染者のくしゃみや鼻水に触れないようにしましょう。もし触れてしまった場合は、すぐに石鹸と流水で手を洗ってください。
また、タオルの共用は避け、一人ひとりが自分のタオルを使いましょう。
公共の場所では、手すりやドアノブなど、多くの人が触れる部分に触れた後は、必ず手を洗うことをおすすめします。
◼️衛生的な環境を整備する
小さなお子さまがいるご家庭は、清潔な環境を保つことが大切です。
たとえば、おもちゃは子供が口に入れたり、触ったりすることが多いため、こまめな消毒が必要です。
消毒には次亜塩素酸ナトリウムなどの消毒液を使用しましょう。
ただし、おもちゃの素材によっては消毒液が使えないものもあるので、注意書きをよく読んでから使用してください。
また、ドアノブや手すりなど、多くの人が触れる場所は、ウイルスが付着しやすくなっています。
こまめに消毒液で拭き取り、清潔に保ちましょう。
床は、おもちゃを落としたり、お子さまがハイハイしたりすることで、汚染されやすい場所です。
こまめに掃除機をかけて衛生的に保つことが大切です。
◽️まとめ
手足口病は、子供がかかりやすい感染症ですが、通常1週間〜10日程度で回復します。
しかし、症状がなくなるまでは、子供の様子をよく観察し、しっかりとケアを継続することが大切です。
口内炎がある場合は、歯磨きを無理強いせず、優しくケアしてあげましょう。食事は、刺激の少ないものを選び、水分補給も忘れずに行ってください。
手足口病は、感染力が強い病気です。ご家族やお友達にうつさないためにも、手洗いやうがい、おもちゃの消毒など、衛生管理を徹底しましょう。
もし、お子さまの症状が重い場合や心配なことがある場合は、早めに医療機関を受診してください。
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