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子供の顎が小さいと矯正治療が必要?原因・弊害・治療法

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こんにちは北戸田coco歯科です!

子供の顎を見て、「顎が小さい気がする」そのように思ったことはありませんか?

顎の大きさはもちろん個人差がありますが、あまりにも小さいと将来の歯並びやかみ合わせに影響が出てしまうこともあり、さらには見た目の印象や呼吸の問題にもつながる可能性があります。

そこで本記事では、子供の顎が小さくなる原因と起こり得る問題、治療法など解説します。

◽️子供の顎が小さい原因


子供の顎が小さくなる原因には、さまざまな要因が関係しています。

◼️遺伝


顎の骨格の形や大きさは、遺伝子に左右されることが多いです。

たとえば、両親や祖父母の顎が小さい場合、子供も同じような特徴を持つ可能性が高くなります。

◼️食生活


顎の骨や筋肉はしっかり噛むことで成長していきます。

しかし、柔らかいものばかり食べていると、顎の骨や筋肉を使う機会が減り、顎は十分に発達せず、小さくなってしまう可能性があります。

また、よく噛まずに飲み込んでしまう癖や猫背で食事をすることも顎の成長を妨げる原因となるため注意しましょう。

◼️口腔習癖


口腔習癖とは、お口周りの悪い癖のことです。たとえば、以下のような口腔習癖は、顎の成長に影響を与えることがあります。

  • 長期間のおしゃぶりや指しゃぶり
  • 頬杖
  • 片側だけで噛む癖



もし、子供がこのような癖を持っている場合は、早めに改善していくことが大切です。

◼️栄養不足


カルシウムやビタミンDなど、骨の成長に必要な栄養素が不足すると、顎の骨も十分に発達しない可能性があります。


◽️子供の顎が小さいことで起こる弊害


顎が小さいと、以下のようにさまざまな問題を引き起こす可能性があります。

◼️歯並びの問題


顎が小さいと、歯が生えるスペースが足りなくなり、以下のような歯並びの乱れを引き起こす可能性があります。

◼️叢生(そうせい)


歯が重なり合ってデコボコに並んでしまう歯並びです。歯ブラシが届きにくくなり、虫歯や歯肉炎のリスクが高くなります。

◼️出っ歯


上の前歯が前に突き出てしまう状態です。口を閉じにくくなったり、見た目が気になることもあります。

◼️受け口


下の歯が上の歯よりも前に出てしまう噛み合わせのことで、食べ物をうまく噛み砕くことが難しくなる場合があります。

◼️口腔衛生の問題


顎が小さく、歯が重なったりデコボコしていると、歯ブラシが届きにくい場所ができてしまい、どうしても磨き残しが増えてしまいます。

そうすると、虫歯や歯周病のリスクを高めてしまいます。

◼️機能的な問題


顎が小さくてお口の中に十分なスペースがないと、舌や唇が自由に動かしづらくなってしまいうまく発音できないことがあります。

また、顎が小さく噛み合わせに影響が出てると、食べ物をしっかり噛み砕くことができず、消化不良を起こしやすくなってしまうことも。

◼️その他の問題


顎が小さいと顔全体のバランスが崩れてしまい、口元が後退して見えることがあります。

また、口呼吸になりやすいため口が常に開いている状態になり、表情にも影響が出てしまうかもしれません。

さらに、顎関節にも負担がかかりやすくなります。

顎関節は、口を開け閉めする際に動く関節ですが、顎が小さいと関節に無理な力がかかり、顎関節症を引き起こすリスクが高まります。

◽️顎が小さいと矯正治療が必要?


子供の顎が小さいと、将来、歯並びが悪くなったり、お口の機能に影響が出たりする可能性があるため、矯正治療が必要になるケースが多いです。

ただし、子供の顎はまだ成長段階。この時期に矯正治療を始めると顎の成長をうまくコントロールして、歯が生えるスペースを確保することが可能です。

将来、矯正治療をする際に大人の歯を抜かずに済む可能性が高まりますし、永久歯が正しい位置に導けるので、きれいな歯並びを目指せます。

また、矯正治療により噛み合わせが改善されると、食べ物をしっかり噛み砕けるようになったり、正しい発音がしやすくなったりと、お口の機能全体を向上させる効果も期待できます。

矯正治療を始めるタイミングは、子供の顎の成長具合によって変わってきますが一般的には、乳歯から永久歯に生え変わる時期(6〜12歳頃)に始めることが多いです。

永久歯が生え揃ってからでも矯正治療は可能ですが、顎の成長を利用して歯並びを改善する治療は、成長期である子供のうちしかできません。

少しでも気になることがあれば、早めに歯科医院を受診して相談してみましょう。

◽️子供の顎に対する矯正治療方法


子供の顎に対する矯正治療方法には、いくつかの選択肢があります。

◼️機能的矯正装置


子供の顎の成長をサポートする際は、「機能的矯正装置」を用いて治療を行います。これは、顎の骨の成長を促したり、歯が並ぶスペースを広げたりする装置です。

歯に直接力をかけるのではなく、顎の骨や筋肉に働きかけることで成長を促します。

子供の負担も少なく、自宅でも簡単に取り扱えるのが特徴です。主に以下のような装置があります。

  • 拡大装置:上顎の幅を広げるために使います。
  • チンキャップ:下顎が前に出過ぎないようにする装置です。
  • フェイスマスク:上顎を前に引っ張ることで、上顎の成長を促す装置です


◼️マルチブラケット装置


子供の歯並びを整える矯正治療には、いくつかの方法があります。

その中でも、「マルチブラケット装置」は、歯に小さな装置(ブラケット)を一つずつ付けて、ワイヤーを通して歯を少しずつ動かしていく方法です。

治療中は常に装置を付けておく必要がありますが、装置の装着時間を守らなければならないといった自己管理が必要ありません。

また、マルチブラケット装置の一種に「舌側矯正装置」があります。

これは、装置を歯の裏側に付けるため、見た目にほとんど分かりません。装置が目立つのが気になる子供にもおすすめです。

ただし、舌側矯正装置は、歯の裏側に装置が付いているため、慣れるまでは少し違和感があったり、発音がしづらいと感じるかもしれません。しかし、数週間程度で慣れていきます。

最近ではマウスピースを使った矯正装置がお子様にも対応するようになってきたので、お子様に合わせた矯正装置を選ぶようにしましょう。

◽️MFT(口腔筋機能療法)


子供の顎の成長をサポートするもう一つの方法として、「MFT(口腔筋機能療法)」という治療法があります。

これは舌や唇、頬など、お口の周りの筋肉のトレーニングをすることで、正しい舌の位置や口の動かし方を身につける方法です。

たとえば、普段から口が開いていたり、舌の位置が低かったりすると、歯並びや顎の成長に悪影響を与えることがあります。

MFTでは、これらの癖を改善し、お口の周りの筋肉をバランスよく使えるようにトレーニングする方法です。

MFTは、子供自身で行うトレーニングなので、楽しみながら続けられるように工夫されています。

◽️まとめ

子供の顎の小ささは、遺伝や食生活、癖など、さまざまな要因が影響しています。

顎が小さいと、歯並びやかみ合わせの問題だけでなく、発音や呼吸、顔の印象にも影響を与える可能性があります。

「子供の顎が小さいのかな?」と少しでも感じたら、早めに歯科医院で相談してみましょう。

特に、永久歯が生え揃う前の時期は、顎の成長をコントロールできます。

この時期に矯正治療を始めることで、顎の骨の成長を促し、将来的な歯並びの問題を未然に防いだり、改善したりできる可能性が高まります。

「まだ乳歯なのに矯正なんて早いのでは?」と思われるかもしれませんが、実はこの時期のケアが子供の将来の歯並びや健康に大きく影響するのです。

気になることや不安なことがあれば、気軽に歯科医師に相談してみましょう。