埼玉県戸田市大字新曽2002-1 プルメリア北戸田1階

ブログ BLOG

【子供の前歯がハの字】放置するとどうなる?原因と治療法

公開日:

こんにちは北戸田coco歯科です!

「うちの子、前歯がハの字になってる…このままで大丈夫なの?」このように心配されている親御さんもいるのではないでしょうか?

子供の前歯がハの字になっているのは、実はよくあることです。

乳歯の場合は、成長とともに自然に改善されることもあります。しかし、永久歯になっても治らない場合は、お口や全身の健康に悪影響を及ぼす可能性があるため注意が必要です。

そこで本記事では、子供の前歯がハの字になる原因放置した場合の悪影響治療法について解説します。子供の歯並びが気になる方は、ぜひ最後まで読んでみてください。


◽️子供の前歯がハの字になっている


ハの字とは、上の前歯2本がカタカナの「ハ」のように外側に開いて生えている状態です。上の歯によく見られますが、下の歯のハの字のようにねじれて生えてくることもあります。

乳歯の場合は、あごの成長とともに自然に改善されることが多く、永久歯に生え変わる頃には、まっすぐになっていることも珍しくありません。

永久歯になってもハの字が治らない場合は、放置すると将来的にさまざまな影響が出てくる可能性があるため、矯正治療が必要になることがあります。

◽️子供の前歯がハの字になる原因


前歯がハの字になってしまう原因は、以下の通りです。

◼️生まれつきの骨格


まず考えられるのは、あごの骨の大きさや形です。たとえば、あごの骨が小さいと歯が並ぶスペースが足りず、前歯がハの字になって生えてしまうことがあります。

◼️生活習慣による影響


普段の癖が原因となっているケースも多いです。

たとえば、指しゃぶりや舌で前歯を押す癖は、歯に継続的な力を加えてしまい、歯並びに悪影響を及ぼす可能性があります。

また、口呼吸や頬杖をつく癖も原因の一つです。口呼吸は口周りの筋肉のバランスを崩し、頬杖はあごや歯に強い力をかけてしまうため、歯並びに悪影響を及ぼす可能性があります。

◼️歯の生え変わりのタイミング


歯の生え変わり時期に乳歯が早く抜けすぎたり、永久歯が生えるのが遅れたりすると歯が並ぶスペースに影響が出てハの字になることもあります。

また、乳歯が虫歯などで早く抜けてしまうと周りの歯がそのスペースに倒れこんできて、永久歯が生えるスペースがなくなり、きれいに並ばずにデコボコになってしまうこともあります。

◽️子供の前歯がハの字の場合悪影響はある?


乳歯の前歯がハの字になっていること自体は、見た目が気になるという点を除けば、自然に改善されるため特に問題がないことが多いです。

しかし、永久歯の場合は放置すると、以下のような悪影響を及ぼす可能性があります。

◼️見た目への影響


ハの字の前歯は、見た目に大きな影響を与えます。

お子さんが前歯を気にし始めると、笑顔を見せることにためらいを感じてしまうかもしれません。

それにより、口元を手で覆ったり横を向いて話したりするなど、無意識のうちに口元を隠そうとする癖がつくこともあります。

また、成長するにつれて歯並びがコンプレックスとなり、自己肯定感が低下してしまう可能性も否定できません。

特に、周囲から心ない言葉をかけられたりからかわれたりすると、その傾向が強くなる可能性が高いです。

◼️咀嚼機能の低下


食べ物を細かく噛み砕くことを「咀嚼(そしゃく)」と言います。

ハの字の前歯は隙間が大きくなりがちです。食べ物を前歯で咬み切ったり奥歯でしっかり噛み砕いたりすることができなくなることがあります。

食べ物が大きいまま胃腸に運ばれてしまうと、消化不良を引き起こしたり、満腹感が得られにくく肥満の原因になることもあります。

さらに、奥歯に負担がかかりやすくなるため、あごの関節(顎関節)に過度な負担がかかりやすい状態に。

将来的に口を開け閉めする時に痛みを感じたり、音が鳴ったりする「顎関節症を引き起こす可能性があります。

◼️発音への影響


前歯がハの字により大きな隙間があると、発音する際に息が漏れてしまい、サ行やタ行の発音が不明瞭になることがあります。

たとえば「さしすせそ」が「はひふへほ」に聞こえたり、「たちつてと」が「かひくへと」に聞こえたりするなどです。学校の友人との会話に支障をきたす可能性も考えられます。


◼️虫歯・歯肉炎のリスク


前歯の隙間があると歯ブラシの毛先がうまく届かず、歯垢(プラーク)が溜まりやすくなります。歯垢は、虫歯や歯肉炎の原因となる細菌の塊です。

歯磨きを丁寧にしていても磨き残しがあると、虫歯や歯肉炎のリスクが高まってしまうので注意が必要です。


◼️口呼吸のリスク


前歯の隙間があると口が閉じにくいため、無意識のうちに口で呼吸する「口呼吸」の癖がつきやすいです。

口呼吸は、鼻呼吸に比べて空気中のウイルス・細菌・アレルギー物質など、直接体内に取り込みやすいため、風邪やインフルエンザなどの感染症にかかりやすくなったり、アレルギー症状が悪化したりする可能性があります。

また、口の中が乾燥しやすくなるため、虫歯や口臭のリスクも高まります。

◽️前歯がハの字の場合の治療法


前歯がハの字になっていると子供の成長に悪影響を及ぼすため、気になる症状があれば早めに歯科医師に相談しましょう。

歯科医院では子供の歯並びや成長の状態に合わせて、以下のような治療を実施します。

◼️まずは経過観察から


乳歯がハの字に開いている場合は、あごの成長とともに自然に歯並びが改善される可能性があるため、定期的な歯科検診で経過観察するのが一般的です。

ただし、歯並びや噛み合わせに問題がある場合は、適切な時期に矯正治療を開始する必要があります。

たとえば、食べ物がうまく噛めない、発音が不明瞭といった場合は早めに歯科医師に相談することをおすすめします。

◼️永久歯になったら矯正治療も検討


永久歯に生え変わっても前歯のハの字になる場合は、矯正治療を検討しましょう。

子供の歯やあごの骨は、大人に比べてやわらかく、変化しやすい状態です。そのため、早い段階で矯正治療を始めると、比較的短い期間で歯並びを改善できる可能性があります。

また、矯正治療はハの字が改善され見た目が整うだけでなく、上下でしっかり噛めるようになります。結果的に、将来起こり得る顎関節への負担を減らす効果も期待できるでしょう。

矯正治療では、透明なマウスピースを使った目立ちにくい方法やワイヤーを使った方法など、さまざまな矯正方法があります。

子供の年齢や歯並びの状態、ライフスタイルに合わせて歯科医師と相談しながら適切な治療法を選びましょう。

◼️指しゃぶりなどの癖にも注意


前歯がハの字になっている子供は、指しゃぶりや舌で歯を押すなどの癖を持っていることがあります。

これらの癖は、前歯を前に押し出す力が生まれハの字になりやすいです。

これらの癖は成長とともに自然に治まることもありますが、なかなか治らない場合は歯科医師に相談し、適切なサポートを受けましょう。

◽️まとめ


子供の前歯がハの字になっていると、見た目が気になるだけでなく、発音や噛み合わせに悪影響を及ぼす可能性があります。また、前歯で食べ物を咬みきれなくなることで、消化不良を起こすことも。

乳歯の場合は経過観察で済むこともありますが、永久歯に生え変わってもハの字が治らない場合は要注意。早めに歯科医師にに相談し、矯正治療を受けることをおすすめします。

子供の歯並びは、成長とともに変化していきます。定期的な歯科検診で歯並びの状態をチェックし、早期発見・早期治療で子供のお口の健康を守りましょう。