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子供の歯が足りない原因は?放置することで起こる弊害と治療法

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こんにちは北戸田coco歯科です!

「子供の歯が足りないのはなぜ?」

「そのままにしておくとどうなるの?」

「どんな治療法があるの?」

このような疑問はありませんか?

子供の歯が足りないと、見た目だけでなく、噛み合わせや発音、虫歯リスクなどさまざまな問題を引き起こす可能性があります。

本記事では、子供の歯が足りない原因、放置することで起こる弊害、治療法、確認方法について解説します。

◽️乳歯と永久歯の本数



乳歯は、生後6か月ごろから生え始め、2歳半ごろで20本が生え揃います。

乳歯は小さく、永久歯に比べてやわらかいという特徴があります。また、乳歯は顎の発育や言葉の獲得に欠かせません。

一方、永久歯は6歳ごろから生え始め、14歳前後で28本が生え揃うようになります。その後、20歳前後になると、親知らずと呼ばれる第三大臼歯が生える人もいます。

しかし、親知らずが生えるかどうかは個人差が大きく、全く生えない人、1本のみ生える人、4本全て生える人とさまざまです。

永久歯は一生涯使い続けることから、虫歯や歯周病予防のためのブラッシングと定期的な歯科検診が重要になります。

◽️子供の歯が足りない?その原因は?


希に、子供の歯が生えてこないことがあります。その原因は、主に以下の3つです。

◼️先天性欠如歯


先天性欠如歯(せんてんせいけつじょし)とは、生まれつき歯の本数が不足している状態を指します。原因は現在も完全には解明されていません。

しかし、以下の要因が関係していると考えられています。

1.遺伝的要因

歯の元となる歯胚(しはい)が正常に形成されないケースがあり、この傾向が遺伝する可能性があります。両親や祖父母に同様の症例があれば、歯が生えてこないリスクが高まります。

2.栄養障害

妊娠中の母体の栄養状態が悪かったり、特定の栄養素が不足していたりすると、歯胚の形成不全を引き起こすことがあります。

3.感染症や薬剤

妊娠中に感染症に罹患したり、薬剤(抗てんかん薬、抗がん剤など)を服用したりすると、胎児の歯胚発育に悪影響を及ぼす可能性があります。


日本小児歯科学会が、平成19~20年度にかけて全国規模で実施した「永久歯先天欠如の発生頻度に関する調査研究」によると、上下の歯並びとも、中央から2番目の側切歯と5番目の第2小臼歯が生まれつき欠如する場合が多いようです。

引用:日本歯科医師会「テーマパーク8020」


永久歯が先天性欠如歯の場合、乳歯は自然に抜けることがほとんどありません。そのため、抜歯や永久歯との位置調整を行う必要があります。

また、乳歯は永久歯よりも虫歯になりやすいため、日々の歯磨きや定期的な歯科検診・クリーニングなど、入念なケアと管理が必要です。


◼️癒合歯



引用:日本小児歯科学会

発育段階で2本の歯の一部が癒着してしまい、1本の歯に見える状態です。癒合歯の原因も先天性欠如歯と同様に現在も完全には解明されていません。

しかし、遺伝や妊娠中の環境、歯胚の異常によることが原因と考えられています。

癒合歯は下の前歯に見られることが多いです。形状が不規則で歯ブラシが届きにくく、虫歯や歯周病になりやすいなどの問題点があります。定期的に歯科検診を受け適切な処置を受けましょう。

◼️虫歯や外傷による歯の欠損


虫歯を放置すると、最終的に歯が抜けてしまう可能性があります。

また、転倒や外的衝撃で歯が折れたり抜けたりすることも。特に、転倒した際に前歯は損傷しやすいため注意が必要です。


◽️子供の歯が足りないことで起こる弊害



子供の歯が足りないことで、以下のような弊害が起こる可能性があります。

◼️歯並びや噛み合わせに影響が出る


歯が足りないと残りの歯が正常な位置から動いてしまい、上下の歯がうまく噛み合わなくなります。それにより、歯並びと噛みあわせの悪化につながるリスクが。

さらに、顎関節への負担が大きくなり、顎の痛みなどの症状が現れる恐れもあります。

◼️虫歯や歯周病のリスクが高くなる


歯と歯の間に空隙ができると、そこに食べかすや歯垢が溜まりやすくなります。放置すると虫歯や歯周病の原因となる細菌が繁殖し、虫歯や歯周病のリスクが高まります。

◼️咀嚼機能が低下する


咀嚼機能(そしゃくきのう)の低下も避けられません。これは噛む動作のことで、歯が少ないほど食べ物を噛み砕く力が弱まります。

食べ物が大きいまま胃腸へ運ばれてしまうので、消化気管への負担が大きくなってしまいます。

◼️見た目が悪くなる


前歯が足りない場合、見た目が気になることがあります。人前に出ることが億劫になったり、自信をなくしたりすることがあります。

◼️発音が難しくなる


歯が欠損していると、発音時に空気が無駄に漏れてしまい、言葉が不明瞭になる恐れがあります。た行、さ行などは影響が出やすいです。

また、乳歯から永久歯に生え変わる時期は、言葉が発達する時期と重なります。歯が不足していると、変な発音の癖がついてしまい、後々まで影響が出る可能性があります。

◽️子供の歯が足りない場合の治療法



子供の歯が足りない場合の治療法としては、以下のようなものがあります。

◼️矯正治療

  • ワイヤー矯正
  • マウスピース矯正

 

ワイヤー矯正は、ブラケットとワイヤーで歯につけて動かしていく方法です。マウスピース矯正は、透明なマウスピースをつけて歯に力をかけ、少しずつ位置を変えていきます。

いずれの方法も、歯と歯の間の隙間を閉じることが可能です。

◼️補綴治療

  • ブリッジ
  • インプラント
  • 入れ歯

 

子供の歯が足りない場合、矯正治療以外にも補綴治療によって補う方法があります。

ブリッジは、歯がない箇所の両隣の歯を削り、そこに架け渡す形で人工歯を装着する治療法です。

インプラントは、顎の骨に人工歯根を埋め込み、その上に人工歯を装着する方法です。自分の歯と同じように機能しますが、手術が必要で費用も高額になる傾向にあります。

また、顎の骨の発育が十分(目安は18歳以上)でないと施術できない場合もあります。

一方、入れ歯は「クラスプ」と呼ばれる金具を引っ掛けて装着する方法です。着脱が可能ですが、外れやすく違和感があるデメリットもあります。

どの治療法を選ぶかは、欠損の本数や位置、噛み合わせの状態、成長段階、予算など総合的に考慮して判断する必要があります。

歯科医師と十分に相談し、メリット・デメリットを確認したうえで、子供に合った治療方法を選びましょう。

また、治療の際は、痛みへの不安や期間の長さなどから、子供がストレスを感じる可能性もあります。歯科医師との信頼関係を築き、子供の精神面でもフォローしていくことが大切です。

◽️子供の歯が足りないか確認する方法



子供の歯が足りないかどうかは、歯科検診で確認することが可能です。

視診(歯の状態を目視で観察する)に加え、レントゲン撮影を行い、歯の本数や位置、発育状況などを詳しく調べられます。

また、ご家庭でも確認することが可能です。手鏡を使って口を大きく開け、前歯や奥歯の様子を確認してみましょう。

ただし、自分では見えにくい部分もあるため、気になる点があれば必ず歯科医師に相談するようにしましょう。

◽️まとめ


乳歯期には、約6か月から2歳にかけて20本の乳歯が生え揃います。

一方、永久歯は6歳ごろから生え始め、12歳前後で28本が生え揃うのが通常の経過です。このサイクルからずれている場合は、先天的に歯が足りない可能性があります。

子供の歯が足りない場合、見た目や噛み合わせ、発音などに多くの影響が出る可能性があります。先天性欠如歯や癒合歯、虫歯や外傷など、原因はさまざまですが、放置することで問題が悪化することもあります。

治療法としては、矯正治療や補綴治療があり、適切な方法を選ぶことが重要です。歯科検診で異常が見つかった際は、治療方針について歯科医師と相談し、適切な治療方法を選択しましょう。

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