こんにちは北戸田coco歯科です!
「子供の歯が抜けずに変なところから生えてきた」このような悩みを持っていませんか?
永久歯に生え変わる際、歯列の内側や外側から永久歯が生えてくることは珍しくありません。
しかし、どう対応していいのかわからない保護者の方も多く、歯並びの状態によっては注意が必要になります。
そこで本記事では、子供の歯が変わった場所から生える原因と対処法について解説します。
◽️歯が変なところから生えてくる原因
子供の歯が変なところから生えてくる主な原因は、以下の通りです。
- あごの大きさは通常だが永久歯が大きい
- 永久歯の大きさは通常たがあごが小さい
- あごが小さく永久歯も大きい
・あごの大きさと永久歯の大きさが合っていない
あごの骨の大きさと永久歯の大きさが一致しない場合、永久歯が生えるためのスペースが十分に確保できません。
そのため、以下のような場合は歯が互いに圧迫し合い、内側から生えたり、斜めに生えたりする原因となります。
・あごの骨の成長速度が遅い
あごの骨の成長速度は個人差がありますが、上あごは小学校低学年~中学年にかけて成長します。
下あごは小学校高学年~中学生に成長が始まり、思春期が終わるまでに完了するのが一般的です。
成長速度がゆっくりの場合、歯が並ぶスペースが不足することがあります。永久歯が正しい位置に生える場所がなくなると、別の場所から生えてこようとするのです。
・永久歯が生える順番が前後している
永久歯が生える過程は順序がありますが、個人差があり前後することがあります。そのため、すべての子供が同じ順番で永久歯が生えるわけではありません。
順番が前後すると永久歯が生えるスペースが不足してしまい、本来の場所とは異なるところから生えてくる可能性があります。
◽️子供の歯が変なところから生えてきた時の対処法
乳歯が抜ける前に永久歯が歯列の内側や外側から生えてくることは珍しいことではありません。
特に、永久歯が内側から生えてくる場合、舌が歯を押し出す力によって自然に本来の位置に移動することが多いです。
そのため、経過観察が一般的ですが、ケースによっては乳歯の抜歯が必要になったり、矯正治療などが必要になることもあります。
・内側から生えてきた場合
永久歯が歯列の内側から生えてくることがあります。この場合は、乳歯が自然に抜け落ちて、時間が経過すると正しい位置に並ぶことがほとんどです。
そのため、乳歯がグラグラして自然に抜けそうな場合は、無理な抜歯を行う必要はありません。
しかし、乳歯に動揺がない場合は、乳歯の歯の根っこが長く残っていることがあり、抜けるまでに時間がかかることがあります。
放置すると永久歯に影響を与える可能性があるため、抜歯を検討することがあります。
・外側から生えてきた場合
乳歯と永久歯の入れ替わりは年齢によってある程度の順番が決まっていますが、個人差があるため前後すると永久歯が外側に生えてくることもあります。
特に、虫歯や外傷などで乳歯を早期に失ってしまった場合、永久歯が正しい位置に生えてこず、外側から生えてくることが多いです。
乳歯がグラグラしている場合は、経過観察をします。しかし、乳歯がぐらつかずに永久歯が生えている場合は、抜歯が必要になることがあります。
また、永久歯が生えてきた位置が本来あるべきと大きくずれている場合は、矯正治療の検討が必要です。
・八重歯が生えてきた場合
歯茎の上部から八重歯が生えてくると、驚く保護者の方も多いです。
しかし、お口の中に十分なスペースがある場合は、時間をかけて正しい位置に並ぶことがあります。
しかし、あごの骨が比較的小さく、歯が大きい場合、歯並びが悪化するリスクが高まります。
八重歯はチャームポイントとして捉えられることも多いですが、将来的に虫歯や歯周病のリスクが高まったり、唇を噛むなど、さまざまなお口のトラブルを引き起こすことがあるため注意が必要です。
◽️永久歯の歯並びが悪くなった場合の治療方法
歯の位置は最初に生えた位置で決まるわけではありません。内側に生えてきた歯も舌の力により外側へと押し出され、少しずつ正しい位置に移動していきます。
しかし、永久歯が並ぶためのスペースが不足している場合は、永久歯の歯並びが悪くなることも。そのような場合は、矯正治療が必要になることがあります。
子供の矯正治療は、乳歯と永久歯が混在している6~11歳頃に行うⅠ期治療と、永久歯が生え揃った頃に行う12歳以降のⅡ期治療に分けられます。
【Ⅰ期】
Ⅰ期治療は乳歯から永久歯への生え変わりが進む時期であり、あごの骨の成長が活発な段階です。
この時期の治療はあごの骨の成長を利用して歯列を拡大し、これから生えてくる永久歯が適切に並ぶためのスペースを確保することが目的です。
【Ⅱ期】
Ⅱ期治療は大人の矯正治療と同様にワイヤー矯正やマウスピース矯正を行います。装置の力で歯を一本ずつ動かし、歯並びと噛み合わせを整えるのが目的です。
矯正治療は大人になってからもできますが、Ⅰ期治療を受けておくことで、もしⅡ期治療が必要になったときも、歯の移動距離が少なくて済んだり、治療期間が短くなることが期待できます。
子供の歯が変なところから生えてきて歯並びが不安な場合は、6歳頃を目安に歯科医師に相談し、矯正治療が必要なのかどうか、適切なタイミングはいつ頃なのかを聞いてみましょう。
◽️こんなときは歯科医院へ受診を
歯が変な場所に生えてきた場合は、お口の発育に影響を及ぼす可能性があるため、歯科医院へ受診することをおすすめします。
特に以下のような状況は受診を検討しましょう。
・乳歯が残っているのに永久歯が生えてきた
乳歯がぐらぐらしていて自然に抜けそうな場合は、しばらく様子を見ても問題ありません。
しかし、乳歯の動揺が見られない場合は、永久歯の萌出を妨げ歯並びに影響を及ぼす可能性があるため、乳歯の抜歯が必要になることがあります。
・乳歯がぐらぐらしているのになかなか抜けない
乳歯がぐらぐらしているのになかなか抜けない場合、そのままにしておくと永久歯の生え方に影響を及ぼし、歯並びの悪化を招く可能性があります。
乳歯が長期間にわたって抜けず、永久歯の生えるスペースに影響を与えている場合は、抜歯を勧められることもあります。
・不安に感じる場合
乳歯の生え方や永久歯の生え変わりに不安に感じる場合は、歯科医師に相談しましょう。
乳歯の抜歯が必要かどうか、または抜けかけの乳歯が永久歯の生え方にどのような影響を与える可能性があるのか、レントゲンなどの検査を受けることによって対処法がわかります。
また、不安にならないためにも乳歯が生えてきたときから定期検診を受けることをおすすめします。
お口の中の状態によって異なりますが、3ヶ月に1回のペースが目安です。
定期的に受けることで虫歯予防につながるほかに、もし乳歯の生え方に問題が生じた場合も適切なタイミングで対処できます。
◽️まとめ
子供の歯が変なところから生えてくるのは、あごの大きさと永久歯のサイズが合わない、あごの成長速度の違い、永久歯の生える順番の前後などが原因です。
このような場合、ほとんどは自然に正しい位置に移動しますが、ケースによっては乳歯の抜歯や矯正治療が必要になることもあります。
子供の歯が変な場所から生えたら、早めに歯科医師に相談し、適切な対応を取ることが大切です。また、定期検診を受けて子供のお口の健康を維持しましょう。
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