こんにちは。北戸田coco歯科です。
2歳頃の「イヤイヤ期」になると、子どもが歯磨きを嫌がってさせてくれないという壁にぶつかりますね。どのママ・パパも、力づくで押さえ込んだり、なだめたりすかしたりと皆さん苦労されているようです。
しかし、歯の生え始めから3歳までは「感染の窓」と言って、将来虫歯になりにくいお口にできるかどうかの分かれ目。この時期の虫歯予防はとても大切です。
とはいっても、嫌がる子どもに無理やり歯磨きをすると、この先もずっと歯磨き嫌いな人になってしまうかもしれないというジレンマを抱える親御さんも多いでしょう。
そこで、歯磨きを嫌がるお子さんでも使えるハミガキ粉やこっそり虫歯予防ができるおやつについて、北戸田coco歯科の小児歯科担当医、田口世理奈医師がご紹介します。
- 【経歴】
- ・日本大学歯学部 卒業
- ・日本大学歯学部歯学研究科歯学専攻修了 博士号取得
1. 【ハミガキ粉】味や質感を変えて楽しく歯磨き
まずはハミガキ粉からです。子ども用のハミガキ粉はたくさん種類があって、どんなものを選んだらいいのか迷いますね。
そんな時は、
- ・味に変化をもたせる
- ・感覚に注意する
- ・好奇心を刺激する
という3つの視点を持ってハミガキ粉を選ぶと、子どもも歯磨きを面白がってするようになりますよ。
1つずつ詳しく説明しますね。
1-1. ①味に変化をもたせる|チェックアップ歯磨き粉
歯磨き粉に色々な味があると、「強はどんな味にしようかな?」と歯みがきタイムが楽しくなりますね。
別々の味をまとめて買っておき、毎日違う味にすると飽きさせずに歯磨きさせることができますよ。
ライオンDENTチェックアップkodomo 3本 各フレーバー(ストロベリー グレープ アップル)
おすすめは、ライオンの「DENT チェックアップ kodomo」。ストロベリー、グレープ、アップルの3つの味の子ども用ハミガキ粉です。
バナナ味もありますよ。
歯みがきの時間に、子どもに「今日使うのはどのハミガキ?」と聞いて決めもらいましょう。
自分が選んだという気持ちがあるので、進んで歯みがきをするようになりますよ。
1-2. ②感覚に注意する|ぷちキッズジェル歯磨き粉
子どもは大人が思うよりも感覚が敏感です。歯みがきした時に泡がお口いっぱいになってしまうのが苦手で歯磨きが嫌だというお子さんもいらっしゃいます。
そんなお子さんには、泡が立たないジェルのハミガキ粉がおすすめ。
ピジョン 親子で乳歯ケア ジェル状歯みがき ぷちキッズ キシリトール 50g (医薬部外品)
「ぷちキッズ」はキシリトールとありますが、ガムなどのようにスースーしません。スースーするのは「メントール」という成分で、これが配合されていなければスースーが苦手なお子さんでも大丈夫です。
キシリトールの自然な甘さで、しっかりと虫歯予防できますよ。
1-3. ③好奇心を刺激する|染め出し効果の歯磨き粉
子どもは好奇心いっぱい。好奇心を刺激しながら歯磨きができるのがこちらです。
「ハミガキ上手」は、歯医者さんでするような染め出しの効果があります。磨き残しがあると、色が残って見えるのです。
歯垢が残っているとピンク色になるので、まるで実験のよう。子どもの好奇心をくすぐりますね。
「今日はどれくらいピンク色をなくせるかな?」と楽しんで歯みがきをさせることができますよ。
2. 【フッ素塗布】フッ素コートで虫歯をバリア
子どもが歯みがきを嫌がるので仕上げ磨きが十分できない、という場合は、お家でフッ素塗布をしてみてはいかがでしょうか。
歯医者さんで行うフッ素塗布は、細かいところまでできる専門的なもの。半年に1回歯医者さんでフッ素塗布をし、市販のフッ素コートでも毎日行えばより効果を維持できます。
ピジョン(Pigeon) 親子で乳歯ケア おやすみ前のフッ素コート (泡タイプ) 【すすがない 薬用歯みがき】 子ども フッ素 歯みがき 40ml
「ピジョンのフッ素コート」はすすがないタイプなので、まだうがいができないお子さんでも大丈夫です。
フッ素塗布のアイテムをもうひとつ、ご紹介しますね。
「おうちでフッ素ケア」は仕上げ磨き用のジェルですが、指などで広げてすすぐだけでもOKです。
うがいができないお子さんは、ガーゼなどで拭き取ってあげましょう。
水色の色がついているので、分かりやすいですよ。
3. 【歯にいい菓子】おやつを食べながら虫歯ケア
歯みがきはイヤでも、おやつならどんな子どもでも喜んで食べますよね。
実は、虫歯予防ができるタブレットやグミなどがあるのです。
ただし、あくまでも補助的なものなので、歯みがきをしたあとのご褒美としてあげると良いでしょう。
砂糖の代わりにキシリトールが使われているタブレットです。味はグレープとイチゴ。アレルギー物質27品目を使っていないのもおすすめの理由です。
少し割高にはなりますが、1日1回、夜寝る前と決めておけば1ヶ月弱はもちますよ。
チュチュベビー おくちの乳酸菌習慣タブレット ヨーグルト風味 90粒入
こちらは乳酸菌を使ったタブレットです。このタブレットで使われているL8020乳酸菌は、虫歯のない子どものお口の中から発見された乳酸菌で、抗菌作用があります。
タブレットをなめるとお口の中の善玉菌が増え、虫歯になりにくいお口にしてくれますよ。
対応年齢は1歳半から。小さい粒なので、飲み込んでしまってもすぐに溶けて安心です。
4. 子どもの虫歯予防で注意すること
子どもが小さいうちは、虫歯予防は親の役目です。歯みがきはもちろんですが、生活の中でも注意したほうがいいことがいくつかあります。
- ・歯みがきは夜寝る前にしっかりと行う
- ・食事には必ず水かお茶を添える
- ・砂糖を与えすぎない
1つずつ説明しますね。
4-1. 歯みがきは夜寝る前にしっかりと行う
歯みがきはできれば毎食後にするのが理想ですが、特にイヤイヤ期の子どもの仕上け磨きは毎回まるで格闘ですよね。
子どものうちは虫歯を予防してくれる唾液の量が豊富なので、1日1回でも十分です。ただ、歯みがきをするタイミングにだけ気をつけてくださいね。
1日のうちで一番歯みがきの効果があるのが、「夜寝る前」。なぜなら、虫歯菌は夜寝ている間に一番増殖するからです。
夜寝る前の歯みがきだけは、少し時間をかけてしっかりと行いましょう。大人も同じタイミングで歯みがきをするようにすれば、「そういうものなんだな」と思ってくれますよ。
4-2. 食事には必ず水かお茶を添える
食事の時間には、必ず水か麦茶を添えるようにします。水分がお口の中を洗い流してくれるからです。
特に、食事の最後に飲ませるようにすると、効果がありますよ。
お腹がいっぱいの状態でコップ1杯分を飲むのは大変なので、最後に一口飲むように言い聞かせましょう。
4-3. 砂糖を与えすぎない
砂糖は虫歯菌のエサです。砂糖はお菓子の他にも飲料やパンなど色々なものに使われているので、砂糖を全く摂らせないのは不可能です。
ただ、気をつけることはできます。
口に入れるものにはどれでも食品成分表がついていますね。成分の最初に「砂糖」と記載されているものは、その食品には砂糖が一番多く含まれているということです。
砂糖は以下のような名前で記されていることもあります。
- ・ブドウ糖
- ・ショ糖
- ・スクロース
これ、全部砂糖のことです。砂糖という文字がなくても、これらの文字があったら要注意です。
ソフトキャンディなど歯にくっつくお菓子も、虫歯になりやすいので気をつけてくださいね。
5. まとめ
イヤイヤ期にもおすすめの様々な虫歯予防アイテムをご紹介しましたが、「これだ!」というものはありましたか?
ぜひ、色々なものを試してお子さんに合うものをみつけてくださいね。
3歳までに虫歯がなければ、その後の人生も虫歯で苦しむリスクが大きく減ります。歯みがき嫌いのお子さんも、上手に虫歯予防をしてあげたいですね。
北戸田coco小児歯科では、子どもの歯の専門家が歯の治療や相談に当たっています。困ったこと・気になることがあったらお気軽にご相談くださいね。
- ◆この記事のまとめ
- 1. フルーツのフレーバーのハミガキ粉で楽しく歯みがきさせる
- 2. 泡が苦手なお子さんにはジェルタイプのハミガキ粉がおすすめ
- 3. 磨き残しがわかるハミガキ粉で毎日おもしろ実験!
- 4. 自宅で手軽にフッ素コート
- 5. 歯みがきのご褒美においしい虫歯予防タブレット