こんにちは北戸田coco歯科です
6歳前後になると、乳歯から永久歯へと生え変わりが始まります。歯がグラグラしているため食べにくかったり、痛みを伴ったりすることもあるでしょう。
そのような状態になると、乳歯を歯科医院で抜くべきか悩まれる保護者の方も多いです。
今回は子供の歯がグラグラしているときの抜歯のタイミングと歯科医院で抜くことのメリット、注意点など紹介します
子供の歯がグラグラしている!抜くべき?
はじめに乳歯が抜ける仕組みについて解説します。永久歯は乳歯の下で成長するものです。
永久歯の根っこの成長が始まると、乳歯の根っこが徐々に短くなります。つまり永久歯の成長が進むと、次第に乳歯が揺れて抜ける生え変りがはじまるのです
乳歯が揺れ始めると、どのタイミングで抜いて良いか分らない方も多いでしょう。ただほとんどの乳歯は、自然に抜けることが多いためあまり心配することではありません。
以下では乳歯が抜け始める時期と抜歯のタイミングを解説します。
乳歯が抜け始める時期
以下は乳歯が抜ける時期の平均年齢を表にしたものです。
あくまでも平均年齢となり、乳歯が抜ける時期には個人差が大きいものとなります
なお乳歯の名称は前歯(乳中切歯)から後ろの歯(第二乳臼歯)に向かってA→B→C→D→Eのように呼ばれています。
乳歯 |
上顎 |
下顎 |
A(乳中切歯) |
7歳半 |
6歳 |
B(乳側切歯) |
8歳 |
7歳 |
C(乳犬歯) |
10歳半 |
9歳半 |
D(第一乳臼歯) |
10歳半 |
10歳 |
E(第二乳臼歯) |
10歳半 |
11歳 |
6~7歳頃になると下の前歯から抜け始めることが分ります。
つまり最初に歯がグラグラするのは下の前歯からになることが多いです。なお平均年齢よりも早く揺れ始めた場合や遅すぎる場合には注意が必要です
前者では前歯をぶつけたことによる脱臼や虫歯などで歯が割れていることが考えられ、後者では永久歯の成長が遅い、埋まっている、もともと永久歯がないことが考えられます。
このような場合は歯科医師に相談しましょう。
抜歯のタイミング
乳歯を抜くタイミングは乳歯が抜ける適齢期に入っており、かつ歯肉にぶら下がっているような状態であれば抜歯をしても問題ありません
乳歯が揺れ始めたら、舌や指で少しずつ揺らすことで自然に抜けるようになります。
ただ少ししか揺れていないのに早く抜いてしまうと痛みを伴ったり、その歯や周囲の歯肉に負担がかかるため無理矢理抜くことは避けた方が良いでしょう。
子供の歯は歯科医院で抜くべき?
グラグラして抜けそうな乳歯は歯科医院で抜くことが可能です
歯科医院では表面麻酔のみ、または麻酔を使用せず短時間の処置で抜くことができます。そのため乳歯が揺れ始めると歯科医院で抜く方も少なくありません。
もちろん自宅で抜くこともできますが、自宅で抜く場合は以下の点に注意します。
・雑菌が入らないように手と歯を清潔にする
・力任せに抜かないようにする
・簡単に抜けない場合はそのまま様子をみる
・出血した場合は清潔なガーゼを5分ほど噛んで止血する
まずは雑菌が入らないように手をよく洗い、歯を磨いて清潔にしましょう。抜くときには力任せに抜かず、指で軽く引っ張るか揺らすなどして抜きます。
無理矢理抜いてしまうと痛みを伴ったり、周囲の歯肉に傷がついたりする可能性があります。簡単に抜けないときはしばらく様子を見ましょう。
乳歯が揺れ始めて自然に抜けるまでには数ヶ月かかることがあります。
抜歯後、出血した場合は抜けた箇所に清潔なガーゼを5分ほど噛むと止血を行うことができます。
今にも抜けそうな乳歯を放置しておくリスク
乳歯がグラグラしてからしばらく経っても抜けない場合、そのままにしておくと永久歯が正しい位置に生えてこないため、歯並びが悪くなる可能性があります
また、抜けそうな乳歯がある状態では食事や歯磨きの際に痛みを伴うこともあります。そのような場合は歯科医師に相談しましょう。
他にもこんな状態になっていたら歯科医院へ相談
乳歯がグラグラする時期が早すぎたり、遅すぎたりする以外にも以下のような症状がある場合は歯科医院へ相談することが望ましいです。
・抜けた場所から永久歯が生えてこない
・乳歯または永久歯に虫歯がある
・歯が欠けている
・歯肉が腫れている
それぞれ詳しく解説します。
■抜けた場所から永久歯が生えてこない
このような場合は永久歯が埋まっていたり、永久歯が作られていない可能性があります。前者は「埋伏歯」と呼ばれており、歯が歯肉の中に埋まっている状態のことを指します。
これは永久歯の生えるスペースが不足することで起こります
対策としては矯正治療を行い、埋まっている歯を本来の位置に引っ張り出すことが挙げられます。そのため早期発見が重要です。
後者は「永久歯先天性欠如」と呼ばれており、生まれつき歯がない状態のことを指します。これは永久歯が生えるために必要な組織の「歯胚(しはい)」が何かしらの理由で異常が生じた場合に起こります。
対策としては乳歯をそのまま残すことが挙げられます。そのため乳歯を大人になっても使うため、虫歯にならないように大切にしなければなりません
両者のケースでは歯の本数と位置を確認するレントゲン撮影が必要です。乳歯が抜けて永久歯が生えてこない場合は早めに歯科医師に相談しましょう。
■乳歯または永久歯に虫歯がある
「乳歯はいずれ生え変わるから虫歯治療はしなくても大丈夫」と言うことを聞きますが、これは大きな間違いです。虫歯治療をしないで放置すると永久歯にさまざまな悪影響を与えます。
永久歯は乳歯の下で成長するため、乳歯の虫歯を放置すると永久歯が虫歯になりやすいほか、歯の表面にあるエナメル質ができにくくなることがあります
また乳歯の虫歯の放置により歯がなくなってしまった場合には、永久歯が生えるスペースの確保ができなくなり、歯並びが悪くなるといった影響も与えます
乳歯または永久歯に虫歯がある場合は歯科医院にて治療を受けて虫歯にならないように予防することが大切です。
■歯が欠けている
転倒などによって乳歯が欠けたり、その衝撃によって歯がグラグラしたりすることがあります。
歯が欠けた場合は歯科医院でレントゲン撮影を行い、歯の根っこの状態と歯を支えている骨を確認することが望ましいです。
欠け方によっては痛みなど無く、神経に影響がないこともありますが、大きく欠けてしまった場合は、神経や歯の周りの組織に影響を与えることがあります
このような場合では、欠けた部分を補う処置や必要に応じて神経の処置を行い、永久歯に生え変わるまで経過観察することが一般的です。
■歯肉が腫れている
子供でも歯肉が腫れることがあります。
主な原因は歯垢が溜まって歯肉に炎症を起こしていることが多いです。とくに生え変わりの時期には「萌出性歯肉炎(ほうしゅつせいしにくえん)」に注意しましょう
これは生えたばかりの永久歯は乳歯よりも低い位置にあるため歯ブラシが届きにくく、歯垢が溜まることによって起こる歯肉の炎症です。
歯肉炎の予防のためにも生え変りが始まったら歯科医院でのクリーニングや歯磨き指導を受けるようにすると良いでしょう。
北戸田coco歯科の小児治療・矯正
当院では、女医が在籍・キッズルームの完備などお子様に優しい歯科医院を心がけております。
フッ素塗布やシーラントなどにも対応しておりますのでぜひお気軽にご相談ください。また、小児歯科矯正にも力を入れております。
・床矯正
床矯正とは、顎を広げたり、歯を動かすことで歯が並べるスペースを作り、歯並びを整えていきます。お一人おひとりに合った、適正な治療費をご提供させていただいております。
・マルチブラケット矯正
当院では目立ちにくいクリアブラケット・ホワイトワイヤーも準備しております。クリアブラケット・ホワイトワイヤーでの治療でも追加料金なしですので、おすすめです!
お支払いは何分割でもOK!支払総額は分割しても変わりません(分割の際の金利手数料なし)
<小児矯正料金>
初診料(相談料):無料
再診料(2回目以降の来院時)
・早期治療の場合:3,300円
・本格治療の場合:5,500円
検査・診断料:33,000円
早期治療(小児):330,000円
本格治療(大人の歯が生え揃っている場合):715,000円
早期治療から本格治療へ移行の場合:385,000円
部分矯正:110,000円~220,000円
矯正管理料:5,500円
保定装置料:22,000円~33,000円
また、当院では「マイナス1歳からのむし歯予防」として、マタニティ期の妊婦さんからお口のケアに力を入れております
妊婦さんが虫歯や歯周病が進行していると、早産や流産、低体重児のリスクが上がることが分かってきています。
産まれてくる赤ちゃんのためにも、妊婦さんの時期からしっかりとお口のケアのお手伝いをしていきますので、お気軽にご予約下さいね!
まとめ
今回は乳歯がグラグラした場合、抜くタイミングについて紹介しました。乳歯が揺れ始めたら、舌や指で少しずつ揺らすことで自然に抜けるようになることがほとんどです。
乳歯は歯科医院でも抜くことができますが、歯肉からぶら下がっているようであれば自宅でも抜くことも可能です。その際は必ず清潔な状態で行いましょう。
なお抜けた場所から永久歯が生えてこない、乳歯または永久歯に虫歯があるなどは永久歯に悪影響を与えている可能性があります。このような場合は歯科医師に相談することが望ましいです。
こちらの記事もおすすめ:子どもの歯並びが悪くなる原因は?身体への影響と治療法