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子どもの歯がすり減っている!?歯ぎしりが原因の「咬耗症」について

2022年1月8日


こんにちは。北戸田coco歯科です。本年もよろしくお願いいたします。

 

ところで、小児科ではよくこんな相談をされることがあります。

 

「子どもの歯がすり減っていて心配です。原因はなんですか?治りますか?」

 

子どもの歯がすり減っている場合、それは「咬耗症」の可能性が高いです。

 

咬耗症は歯ぎしりや食いしばりなどが原因で起こるものです。お子さんは特に寝ている間に歯ぎしりや食いしばりをしていることも多く、自覚症状がないことも珍しくありません。仕上げ磨きなどの時にお母さんが歯がすり減っていることに気づくこともあります。

 

今回は、この「咬耗症」について詳しくご説明していきます。

もしも、お子さんに心当たりがある方は、ぜひ参考にしてくださいね。

 

1. 咬耗症(こうもうしょう)とは

咬耗症とは歯と歯が強くこすり合うことで、歯が極端にすり減ってしまうことです。

 

誰でも、食べるときには歯と歯がこすり合わさりますね。ですので、誰でも少なからず咬耗は起きています。

 

しかし、通常よりも強い力でこすり合わさり続けた場合、すり減り度合いがひどくなります。「咬耗症」とは、このように強い力でこすり続けて咬耗が病的に進んだ状態です。

 

2. 咬耗症の症状


咬耗症の症状は、歯と歯の噛み合わせ部分がすり減ってくぼんだり、歯の咬み合わせ部分が水平になってしまったりします。上の画像は、上の前歯が咬耗症で水平になっている状態のものです。

 

咬耗症の症状は軽度と重度のものに分けられます。それぞれの症状について詳しく説明しますね。

 

2-1. 軽度の咬耗症


軽度の場合はエナメル質だけがすり減っている状態です。知覚過敏などもありません。表面のエナメル質は白く濁ったようになります。この時のくぼんだ部分はツルツルです。

 

2-2. 重度の咬耗症


重度の咬耗症では、中の象牙質がむき出しになります。象牙質がむき出しになると、以下のような症状があらわれやすくなります。

  • ・熱いものや冷たいものがしみる「知覚過敏」が起こる
  • ・象牙質が着色して茶色や黒色に変色する
  • ・象牙質が虫歯になり茶色や黒色に変色する

 

2-3. 症状のあらわれ方

症状のあらわれ方ですが、一般的には1〜2本だけというよりまとまった広い範囲にあらわれることが多いです。左右どちらか片方にあらわれることもあります。これは、クセや虫歯、詰め物の段差などで噛む力が片方に偏っていることが原因です。

 

よく見られるのは、先ほどの画像のように前歯の先端部分臼歯(きゅうし。側面の歯)の咬み合わせ部分です。お子さんの歯をチェックしてみてください。もしも歯の先端や咬み合わせ部分が不自然に水平になっている場合は、咬耗症の可能性があるので一度歯医者さんに相談しましょう。

 

3. 咬耗症の原因

咬耗症の原因はいくつかありますが、考えられるのは主に以下の5つです。

  • 1. 歯ぎしりや食いしばりのクセ
  • 2. 食事の習慣
  • 3. 詰め物が合っていない
  • 4. 咬み合わせが悪い
  • 5. 歯質が生まれつき弱い

 

1つずつ説明していきますね。

 

3-1. 歯ぎしりや食いしばりのクセ

子どもの咬耗の原因で一番多いのが、歯ぎしりや食いしばりのクセです。歯ぎしりや食いしばりは、冒頭でも触れたように寝ている間に無意識にしていることが多いです。そのため、知らないうちに歯がすり減っていて驚くといったことが起こります。

 

3-2. 食事の習慣


食事の時に噛んでいる時間が人より長い硬いものが好きなど、食事の習慣が原因で歯と歯がこすり合わさる時間や力が多いことで咬耗がより大きくなります。

 

3-3. 詰め物が合っていない


虫歯の治療あとに詰めた詰め物が合っていないと、他の歯と段差ができて噛んだ時に別の場所に余計な力が加わることがあります。

余計な力が加わると、咬耗しやすくなります。

 

3-4. 咬み合わせが悪い


部分的に歯が内側に引っ込んでいる場所がある・受け口で上の歯が下の歯に被さっている
といった咬み合わせが悪い状態だと、咬耗がしやすくなることがあります。

 

抜歯先天性欠如歯などで歯の本数が少ないと、1本の歯にかかる力の分担が増えて咬耗がしやすくなることもあります。

 

関連記事:「子どもの前歯が生えてこない!永久歯が生えない5つの理由を解説」

 

3-5. 歯質が生まれつき弱い


生まれつき歯の質が弱いケースです。歯は生え始める前に歯ぐきの中で形成されますが、その際に形成不全石灰化がうまくいかないと、咬耗しやすくなると考えられます。

 

関連記事:「エナメル質形成不全とは?育児中や妊娠中のママが気をつけること」

 

4. 咬耗症の治療法

咬耗症の症状や原因を説明してきましたが、「それは治療で治るものなの?」という疑問が湧いてきますよね。

 

結論から申しますと、軽度の場合は様子見、重度の場合は治療で治すことが可能です。

 

4-1. 軽度の場合


咬耗の状態が軽度の場合は、経過観察といってとりあえず様子を見ます。歯ぎしりや食いしばりは年齢が上になるに従って自然になくなることもあるからです。

他にも、以下のようなことで対策する場合もあります。

  • ・フッ素入りのハミガキ粉で毎日歯を磨いてもらう
  • ・寝ている間にナイトガードをつけてもらう
  • ・普段の生活でなるべく噛みしめないよう指導する

 

フッ素入りのハミガキ粉年齢に応じて使っていいフッ素濃度が異なります。自己判断で購入せず、必ず歯医者さんに相談しましょう。

 

ナイトガードとは、寝ている間につけるマウスピースです。マウスピースで上下の歯が直接噛み合わないようにして、歯ぎしりによる咬耗を防ぎます。

 

4-2. 重度の場合


重度の場合は被せものなどの治療をします。すり減った歯に人工の被せものをすることで、これ以上咬耗が進まないようにする他、歯の内部の象牙質を虫歯から守るためです。

 

咬耗が進んで歯が尖っている場合は、尖った部分でお口の中を傷つけないように少しだけ削って丸くすることもあります。

 

5. 咬耗症の予防法


予防法としては、咬耗の原因を取り除く以外にありません。

 

もしも寝ている時に歯ぎしりをしていることに気づいたら、歯医者さんに相談してナイトガードなどで歯ぎしりから歯を守ります。

 

子どもは面白がってわざと歯をギリギリとしながら遊ぶこともあるので、そんな様子を見かけたら注意しましょう。

 

歯ぎしりは子どもでもストレスが原因になっていることもあります。ストレスの原因を突き止められれば良いですが、もしもわからない場合はスキンシップの時間やよく話を聞く機会を増やすなどの対策も有効ですよ。

 

歯の被せものや咬み合わせの悪さが原因なら、歯医者さんを受診して早めに治療することをおすすめします。咬み合わせの悪さは咬耗だけでなく、将来の歯並びや全身の健康にも大きく影響するからです。

 

6. まとめ

咬耗症とは、長い間歯と歯がこすり合わさって病的に歯がすり減ってしまうことです。

 

お子さんの場合、無意識の歯ぎしりや食いしばりからなることが多いので、歯医者さんを受診したときに発覚することも多いです。

 

北戸田coco小児歯科では、子どもの歯の専門家が歯の治療や相談に当たっています。困ったこと・気になることがあったらお気軽にご相談くださいね。

◆この記事のまとめ
1. 咬耗症の軽度はエナメル質が削れてくぼみ、白濁する
2. 咬耗症の重度は象牙質がむき出しになる
3. 原因は歯ぎしり・食いしばり、咬み合わせ、食習慣など
4. 軽度の場合は原因を取り除きつつ様子見
5. 重度の場合は被せものなどをする