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妊娠中に歯の治療をしてもいいの?歯科治療のタイミングと注意点

2021年10月25日

 

「妊娠したとたんに歯ぐきが腫れてきた!」

「妊娠したら歯にしみるようになった」

 

妊娠中に歯や歯ぐきにトラブルが起こってお困りではありませんか?

 

妊娠中は身体がいつもとは違うので、歯医者さんにかかっていいかどうか迷いますよね。

 

結論からいうと、妊娠中でも歯医者さんには行っても大丈夫です。むしろ行ったほうがいいでしょう。

 

ただし、行くタイミングはとても重要です。

他にも、妊娠中に歯医者さんにかかる時の注意点などもあります。

 

ここでは、妊娠中に歯や歯ぐきにトラブルが起こった時の、歯科治療のライミングや注意点などを分かりやすく説明します。

 

1. 妊娠中によく起こる歯やお口のトラブル

それまでは虫歯1つなかった人でも、妊娠すると歯や歯ぐきのトラブルが起こるのはよくあることです。

その理由やどんなトラブルが起こるのか、具体的に説明していきますね。

 

1-1. ホルモン変化に伴うトラブル


お口の中の唾液にも女性ホルモンが分泌されています。妊娠すると体全体の女性ホルモンのバランスが激しく変化しますね。それに伴って、お口の中のホルモンバランスも激しく変わります。

ホルモン変化によって起こるお口のトラブルは、以下のようなものです。

 

  • ・歯ぐきが腫れる
  • ・歯ぐきから血が出る
  • ・冷たいものや熱いものが歯にしみる
  • ・唾液が粘っこくなった気がする

 

お口のことに詳しい人ならピンときたかもしれませんね。そうです。これらは皆、歯周病の症状。妊娠中に歯周病になることが多いので、「妊娠性歯肉炎」と呼ばれています。

 

【妊娠性歯肉炎の原因】
女性ホルモンと歯ぐきを腫らしてしまう何らかの刺激、お口の中の細菌バランスが重なった時に妊娠性歯肉炎になるリスクが高まります。

【妊娠性歯肉炎の症状が出る時期】
妊娠5〜20週目頃から症状が出始め、妊娠32週目頃になると口臭も気になるようになることが多いです。

 

1-2. つわりや食欲の変化によるトラブル


妊娠中はつわりがひどいと歯みがきが辛くてできなかったり少量を何度にも分けて食べたりする人も多いでしょう。

反対に、食欲が増して間食が増える人も多いです。

 

このように、歯みがきできなかったり食べている時間が増えたりすると、お口のケアがおろそかになります。

 

それに加えて女性ホルモンの変化でお口の中の歯周病菌が活発になるため、妊娠中は歯周病になることが多いのです。

 

2. 妊娠中に歯医者さんにかかるタイミング


歯医者さんにかかるのにおすすめの時期は、安定期に入った4〜5ヶ月ころです。

 

妊娠初期はつわりの症状で、移動するだけで気持ち悪くなるし、口を開けているだけでも辛いですよね。

 

妊娠後期(8〜10ヶ月)はつわり時期のような心配はなくなりますが、今度はお腹が大きくなって仰向けの姿勢が辛くなります。
もしも治療が長引くようなら、歯医者さんと相談して一時中断しましょう。(※自己判断で中断すると歯がよけい悪化します。必ず歯医者さんと相談してくださいね)

 

出産後は身体が思うように動かず、赤ちゃんのお世話中心の日々が続きます。

すぐには治療を再開できないことも考えた上で、妊娠中は必要最低限の治療だけ行い、産後落ち着いたら治療を再開するのが望ましいです。

 

3. 歯医者さんを受診する際の注意点


妊娠中に歯医者さんを受診する際には、いくつかの注意点があります。

 

3-1. 妊娠中であることを必ず伝える

妊娠中は身体もメンタルもとてもデリケートになります。歯医者さんに妊娠していることを伝えておくと、治療や使う薬剤などに配慮してくれるので、必ず伝えましょう。

 

3-2. 産婦人科の先生から注意されていることを伝える

お腹の張りや貧血、妊娠糖尿病など産婦人科の先生から注意されていることがあれば、必ず伝えましょう。

 

場合によっては、歯医者さんと産婦人科の医師が連携して治療を行います。妊娠中のお母さんや赤ちゃんに負担を書けないようにするためです。

 

3-3. 母子手帳を持っていく


母子手帳には、妊娠中の歯の状態を記入するページがあります。

お母さんの歯の状態は赤ちゃんにも影響するので、ぜひ歯医者さんに記入してもらいましょう。

 

赤ちゃんの歯が生えるのは生まれてからですが、実は歯のもとになる歯の芽は妊娠6〜8週目には作られ始めます。お母さんの歯の状態や食べたものが、赤ちゃんの歯にも影響します。

 

3-4. 具合が悪くなったら無理をしない

待合室や治療台の上具合が悪くなったり気持ち悪くなったりしたら、無理をせずスタッフに申し出ましょう。

 

歯医者さんの方でも妊娠中は体調の急変があることを心得ています。しばらく休んでから治療を行ったり、後日にしてくれたりと融通を利かせてくれるはずです。

 

4. 気になるレントゲン(X線)・麻酔・薬の影響


歯の治療をする前に撮るレントゲンや麻酔注射、治療に使う薬などがお腹の赤ちゃんに影響しないのかと心配ですよね。それぞれについて詳しく説明しますね。

 

●レントゲンについて

レントゲンはお腹から離れた位置ですし、歯科用レントゲンの放射線量はごくわずか。例えば、日本で1年間に浴びる自然放射線の平均は1.5mSvですが、歯医者の歯科用レントゲンで出る放射線は0.01mSvなので、人体に影響はありません

レントゲンを撮る時は放射線をカットする防護エプロンも着用するのでご安心ください。

 

●麻酔について

歯医者さんの治療で使う麻酔は局所麻酔といって、その部分にだけ効く麻酔なので、お腹の赤ちゃんには影響ありません

 

中には麻酔を使わないでほしいと希望する方もいますが、痛みを我慢すると大きなストレスになり、母体にも胎児にもよくありません。

 

それよりも、安全性が分かっている局所麻酔を使ってストレスなく治療を受けるほうがおすすめです。

 

●薬について

虫歯の治療で詰め物をする時に使う「コンポジットレジン」という白い歯科用プラスチックは、人体への影響がないことが証明されています。

その他の薬も、妊娠中の母体や胎児に害のないものを選んで使うので、安心してくださいね。

 

治療後に鎮痛剤が処方されることもあります。妊娠初期は鎮痛剤や頭痛薬などは使ってはいけないと言われますね。

歯医者が処方する鎮痛剤は、妊娠中や子どもでも使えるアセトアミノフェン系の薬が処方されます。

 

もしも心配な場合は、産婦人科の先生にも聞いてみるといいですよ。

 

5. 妊娠中の歯の状態は赤ちゃんにも影響する!

妊娠中に歯周病があると、低体重児早産のリスクが高まることが分かっています。下のグラフを見ると、アルコールや高年齢出産よりも歯周病による低体重児出産のリスクがダントツに高いことが分かります。



NPO法人日本臨床歯周病学会より

 

アルコールや高齢出産などの危険率の高さが約1倍なのに対し、歯周病は約7.5倍です。

歯周病の細菌はそれほど強力で、血液から体内に入り込むと全身を巡ってお腹の中にまで影響してしまうのです。そのため、妊娠中はいつもよりお口の中を清潔に保つことが重要です。

 

6. まとめ

妊娠中、もしもお口の中や歯のことでいつもと様子が違うようなことがあれば、安静期に入るのを見計らって歯医者さんに相談しましょう。

つわりなどでお口のケアが十分にできない場合は、薬用マウスウォッシュなどを一時的に使い、気分が良い時に歯みがきをするのもおすすめですよ。

 

◆この記事のまとめ
1. 妊娠中はホルモンの変化で歯肉炎や歯周病になりやすい
2. 妊娠中は不規則な食事やつわりなどで歯のケアがおろそかになりやすい
3. 妊娠中に歯医者を受診するタイミングは安定期
4. 受診の際は妊娠していること、産科で注意されていることを必ず伝える
5. 受診時は絶対に無理をしないこと
6. 歯医者のレントゲンや麻酔、薬は母体や胎児に影響しない
7. 歯周病は低体重児出産の危険が高いので、口内を清潔にすることはとても大事